映画古今東西
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『リオ・ブラボー』 ハワード・ホークス/1959年・アメリカ


『リーサル・ウェポン2/炎の約束』 リチャード・ドナー/1989年・アメリカ


『リーサル・ウェポン3』 リチャード・ドナー/1992年・アメリカ


『リーサル・ウェポン4』 リチャード・ドナー/1998年・アメリカ


『リトル・ヴォイス』 マーク・ハーマン/1998年・イギリス


『リトル・ダンサー』 スティーヴン・ダルドリー/2000年・イギリス


『リトル・ロマンス』 ジョージ・ロイ・ヒル/1979年・アメリカ

いかにもジョージ・ロイ・ヒルらしい軽快なストーリー展開と演出リズムが心地良い思春期ロマンス映画の佳作。ダイアン・レインがとにかく可愛らしい。コケティッシュな雰囲気と純粋な少女性を併せ持ったヒロインを素晴らしく魅力的に演じている。とぼけた味わいで脇を固めるローレンス・オリヴィエも余裕たっぷり貫禄の存在感。ただ主演の少年は何もかもが平凡でどうにも印象が薄かった。相方ダイアン・レインの輝きが強烈すぎて霞んでしまった感がある。ちなみにこの二人、ハイデッガーで意気投合してしまう超おマセなロー・ティーン(んなアホな^^;)。ちょっとラスト・シークエンスの演出がアッサリしすぎな気もしたけれど、別れというドラマティックな状況を、深い余韻が残るものではなく爽やかな感触にすることで、作品そのものを軽やかにする狙いがあったのかもしれない。それにしてもジョージ・ロイ・ヒルという人は静止画をよく用いる監督だ。

『リバティ・バランスを射った男』 ジョン・フォード/1962年・アメリカ

大興奮!そして涙。西部劇の最高は『駅馬車』だと思っていたけれど、この作品は軽々とその上を越えて行く。そう今は断言したいくらいに感動してしまった。ジミー・スチュアートは素晴らしい、でも、そんなことには構っていられないほどジョン・ウェインの存在が圧倒的だった。表情が、所作が、声が、どうにも名状しがたい、スピリチュアルな輝きを放っている。極上のドラマ、極上のユーモア、極上のキャラクター、極上のショット。DVDを買って、いつまでも手元に置いておくとしよう。

『リバー・ランズ・スルー・イット』 ロバート・レッドフォード/1992年・アメリカ


『理由なき反抗』 ニコラス・レイ/1955年・アメリカ

若者の無軌道な行動と漠然とした不安を描いた痛々しい青春映画。やっぱりニコラス・レイは凄い。ナイフ・ファイトやチキン・レースにおける空間演出の素晴らしさ、後半、3人の若者が広大な無人館で寂しく戯れる夜のシーンの濃密感にも興奮させられた。どこかチグハグな感じのする物語展開も、若者達の不安定な情感の機微を細かく捉える演出によって正当化されていく。初めは全く魅力的に見えないジェームズ・ディーンが、映画が進むにつれて、どんどん輝きを増していくのだから不思議だ。しかも、それは劇中で主人公が変化していく過程と見事にリンクしている。"存在の儚さ"というペシミスティックな若者心理の一面を象徴するかのように配置されている舞台装置、プラネタリウムと崖と巨大な廃館は、ある意味ジェームズ・ディーン以上に印象的だったかも。

『リュミエールと仲間たち』 1995年・フランス

復元されたシネマトグラフを使って40人のシネアストが映画の父・リュミエール兄弟へ「1カット52秒」のオマージュを捧げる。あまりにも原始的なキャメラで撮った1分足らずの映像にもきちんと各監督の個性が出ているところが面白い。合間に挿入される監督達の短いインタビュー映像も興味深かった。「映画は死にますか?」の問いに「物語はなくならない。物語への欲求は不滅だ」と答えるヴェンダース。「映画を撮る理由は?」の問いに「時の流れを緩やかにするため」と答えるアンゲロプロス。「映画を撮る動機は?」の問いに「映画は私の快楽だ。でも真剣にはなれない。子供のころ遊んだ遊園地のようなもの」と答えるキアロスタミ。一番印象に残ったのは最後を飾るアンゲロプロスのフィルム。どこかの海岸に漂着したオデュッセイアがキャメラの存在に気が付く、ただそれだけの作品。その好奇と驚きに満ちた表情は、モノリスを前にした人類の姿を何となく連想させた。

『猟奇的な彼女』 クァク・ジェヨン/2001年・韓国

漫画チックな濃ゆ〜いキャラ造形で大いに笑い、呆れ、涙してしまう爽快なラブコメ。全編を貫く開き直ったような陳腐な展開が良い。ヒロイン役チョン・ジヒョンの表情七変化がキュート。韓国の女優は表現力がとても豊かだ。チャ・テヒョンのファニーフェイスも絶妙。韓国焼酎が飲みたくなった。

『竜馬暗殺』 黒木和雄/1974年・日本


『竜馬を斬った男』 山下耕作/1987年・日本


『リリイ・シュシュのすべて』 岩井俊二/2001年・日本

良くも悪くも岩井俊二にしか撮れない映画。透明感のある映像と美しいロケーションの中で繰り広げられる恐ろしく繊細で残酷な現在進行形の思春期映画。でも大人が観るべき映画ではないのかもしれない。少なくとも健全な思春期(薔薇色から灰色に変わらない思春期)を経てきた大人たちには退屈であり不快であり理解不能なだけだろう。この作品には他の青春映画のようなノスタルジーも感情豊かなドラマ性も清々しさも排除されてしまっているのだから。あるのは、インターネット、万引き、強盗、いじめ、無気力、援助交際、レイプ、死。これは痛い、あまりにも痛すぎる。内容的には相米慎二の『台風クラブ』を彷彿とさせるが、少年少女の辛気臭さ、救いの無さはこちらの方が遥かに上だ。やや唐突感のある沖縄旅行のシークエンスが印象に残った。それとレイプシーン。派手に羽毛が飛び散るショットは恐らくジャン・ヴィゴの『新学期・操行ゼロ』のパロディ(映像から受ける印象は全く異なる性質のものだけれど)ではないかと思う。はっきり言って、評価不可能な作品。

『リリー・マルレーン』 ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー/1981年・西ドイツ

映画的興奮を掻き立てる贅沢なメロドラマ。ソフトフォーカスによって描かれる甘美な悲劇。蝋燭の光の捉え方が尋常でなく美しくて妖艶。まるでキャメラが酩酊しているような不思議な恍惚感を伴った映像感覚が心地良い。鏡が頻繁に出てくるのも実に映画的で面白かった。ヒロイン演じるハンナ・シグラのちょっと形容し難い笑顔が印象に残る。歌声も雰囲気抜群、絶妙のヘタウマさ加減がたまらない(笑)。最後の方でダニエル・シュミットが出てきたのは驚いた。ん〜イイ顔してるなあ。

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