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『憂鬱な楽園』
侯孝賢/1996年・台湾=日
。
『幽幻道士(キョンシーズ)』
チャオ・ツォンシン/1985年・香港
。
『誘惑のアフロディーテ』
ウディ・アレン/1995年・アメリカ
。
『ユー・ガット・メール』
ノーラ・エフロン/1998年・アメリカ
。
『U・ボート』
ヴォルフガング・ペーターゼン/1981年・西ドイツ
。
『夢』
黒澤明/1990年・日本
。
『夢の涯てまでも』
ヴィム・ヴェンダース/1991年・ドイツ=豪=日=仏=米
いやぁ参りました。本作は181分と長尺なんですが、これほど長く辛く感じたのは久しぶりです(^^; 途中何度も睡魔に襲われましたが、一時停止をして5分仮眠、また一時停止して、を繰り返しながら何とか全編観ました(この辺りは自宅観賞ならではのメリット笑)。この作品は前半がいわゆるロードムービーで、後半はある実験の様子を描いていく二部構成の内容になっているのですが、いかんせん掴みの前半部に全く魅力が感じられなかったんですよね。中途半端に凝った展開はイライラするばかりで、そこにはヴェンダース作品の魅力とも言える緩やかで心地良いリズムはありません。ストーリー性を重んじようとするあまりに肝心のロードムービー的な味わいが失われてしまっています。しかも話は変に複雑化して歯切れの悪さばかりが目立つという有様。後半に至ってはさながら芸術家の作った実験フィルムの世界です。えてして作家主義を爆発させるととんでもない傑作かどうしようもない駄作かの両極端に分れるものですが、本作は残念ながら後者に属するような気がします。ただ初見だけに作品の表面的な部分しか観れてないのかもしれませんが・・・(でも当分は観直す気になれないなぁ^^;)。取り敢えず東京編での竹中直人の怪演は必見です(笑)。
『ユリシーズの瞳』
テオ・アンゲロプロス/1995年・ギリシャ=仏=伊
。
『許されざる者』
クリント・イーストウッド/1992年・アメリカ
勧善懲悪も痛快も爽快もない、厳しさと曖昧さと暴力だけが存在する許されざる者達の世界。徹底してシンプルな演出と映像、だからこそ備わる映画の風格。殺しの仕事を終えたイーストウッドとジェームズ・ウールヴェットが小高い丘の上で休息していると、はるか遠くに馬がやってくるのが見える。その馬が到着するまでを、ほぼリアルタイムで二人の会話を挟みながら描いていく場面の素晴らしさ!イーストウッドの演出は地味ながらも映画の旨味に溢れている。最後の酒場のシークエンスは何度観てもシビれてしまう。静かな凄味と緊張感、闇の深さと雨の質感、イーストウッドの表情・・・。暴力の論理を否定も肯定もせず、冷やかな眼差しで明示したニヒルな西部劇。
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