映画古今東西
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『ディア・ハンター』 マイケル・チミノ/1978年・アメリカ

ベトナム出征前のちょっと鬱屈した明るさとでも言うべき人間描写の味わいが絶品です。延々と続く結婚パーティーの描写も圧巻。デ・ニーロ、ジョン・カザール、ウォーケン、メリル・ストリープ(若い!美人!痩せてる!笑)の演技とアンサンブルは見事としか言い様がないです。ペンシルヴァニア州の灰色の空に物悲しく響くスタンリー・マイヤーズのテーマ曲(名曲!)がまた泣けるんですよねぇ。「事実を歪めて描いてる」「アメリカ至上主義」などいろいろ批判的意見の多い作品ではありますが自分の中では切ない青春群像の大傑作として揺るぎない地位を確保している作品です。

『ディープ・インパクト』 ミミ・レダー/1998年・アメリカ

全人類規模の存亡がかかった究極の災害映画。地球に向う巨大隕石を破壊する任務を任された宇宙船「メサイヤ」のクルーと、限られた人数しか避難できない地下都市をめぐる様々な人間模様が並行して描かれていきます。CGを駆使したSF映像はどちらかというと控え目で、地球最後の危機という状況下での家族の絆や再生が主題になっているのが特徴ですね。ただ地球上空を隕石が落下していく映像は凄い迫力で思わず心臓の鼓動が早くなりました。後半かなり涙腺を刺激される展開になりますが、最後はきっちりハリウッド節が炸裂するので感動も半分ってところでしょうか(^^;

『ディメンシャ13』 フランシス・フォード・コッポラ/1963年・アメリカ

"『サイコ』以後"の典型的な作品だと思いますが、ヒッチコックをB級で撮るという試みは面白いコッポラのデビュー作。古城と池といったゴシック・ムード漂う舞台装置の魅力、映画的な兇器としての斧の存在感。ただ、恐怖演出は思ったよりも平凡で、白黒にだいぶ助けられているなぁという感じ。

『デイライト』 ロブ・コーエン/1996年・アメリカ


デカローグ 「ある運命に関する物語」 クシシュトフ・キエシロフスキー/1988年・フランス


デカローグ 「ある選択に関する物語」 クシシュトフ・キエシロフスキー/1988年・フランス


デカローグ 「あるクリスマス・イブに関する物語」 クシシュトフ・キエシロフスキー/1988年・フランス


デカローグ 「ある父と娘に関する物語」 クシシュトフ・キエシロフスキー/1988年・フランス


デカローグ 「ある殺人に関する物語」 クシシュトフ・キエシロフスキー/1988年・フランス


デカローグ 「ある愛に関する物語」 クシシュトフ・キエシロフスキー/1988年・フランス


デカローグ 「ある告白に関する物語」 クシシュトフ・キエシロフスキー/1988年・フランス


デカローグ 「ある過去に関する物語」 クシシュトフ・キエシロフスキー/1988年・フランス


デカローグ 「ある孤独に関する物語」 クシシュトフ・キエシロフスキー/1988年・フランス


デカローグ 「ある希望に関する物語」 クシシュトフ・キエシロフスキー/1988年・フランス


『テシス/次に私が殺される』 アレハンドロ・アメナバール/1996年・スペイン


『テス』 ロマン・ポランスキー/1979年・フランス=英


『デスペラード』 ロバート・ロドリゲス/1995年・アメリカ

うはっフザけた映画だな〜これ(笑)。でもこういうノリって嫌いじゃないかも。このバカッコヨさは只事じゃない。まぁ、のっけからブシェーミという時点でがっしりハートをキャッチされちゃったわけなんだけれど(笑)。プロットはお粗末でも、演出のバカッコヨさですべて許せてしまう。ナイフ男との攻防とか、屋上での銃撃戦とか。最後の決闘で、笑い転げながらも妙な感動に襲われてしまったのは、たぶん俳優の表情や所作が真剣そのものだからだろう。このコントラストがたまらない。そしてサルマ・ハエック。まさに完の璧なラテン美女。アゴと髪の膨らみとおっぱいの存在感が圧倒的。

『デッドマン』 ジム・ジャームッシュ/1995年・アメリカ


『デッドマン・ウォーキング』 ティム・ロビンス/1995年・アメリカ


『デモリションマン』 マルコ・ブランビヤ/1993年・アメリカ


『デュエリスト/決闘者』 リドリー・スコット/1977年・イギリス


『テルマ&ルイーズ』 リドリー・スコット/1991年・アメリカ


『天空の城ラピュタ』 宮崎駿/1986年・日本


『転校生』 大林宣彦/1982年・日本

『廃市』と共に私的ベスト大林映画の双璧をなす作品。荒唐無稽なSF的発想を用いて、心と体のバランスが不安定な思春期というものを鮮やかに捉えて見せた青春映画の金字塔。何と言っても圧倒的に素晴らしいのが尾美としのりと小林聡美の演技だ。心と体が入れ替わった直後の表情の変化には何度見ても驚嘆させられる。間違いなく邦画史上に残る名カップルだと思う。

『天国と地獄』 黒澤明/1963年・日本


『天国の日々』 テレンス・マリック/1978年・アメリカ


『天国の門』 マイケル・チミノ/1981年・アメリカ

アングロサクソンによるスラヴ系移民の虐待というアメリカ開拓史の暗部を容赦なく暴き出した219分の大作。普通なら省略しても良いような部分を執拗に描く、その常識的な映画のリズムを無視した緩慢極まりない話の流れを個々のシークエンスにおける圧倒的な演出力と映像美で見せ切ってしまうマイケル・チミノの豪腕ぶりが凄い。冷めた視線で描かれるチミノ流リアリズムに優しく情感豊かに被さるデヴィッド・マンスフィールドの音楽、このアンバランスさがたまらない。退屈なのに面白い不思議な映画。クリストファー・ウォーケンの演技がシビれる。クリス・クリストファーソンも渋い。

『点子ちゃんとアントン』 カロリーヌ・リンク/2000年・ドイツ

"児童映画にハズレなし"の格言通りとても良い作品でした。貧富の差や家庭不和といった深刻になりがちな題材をさらりと描きつつ、物語は終始ほのぼのと優しくユーモラスに進んでいきます。子供特有の一途で純粋な行動をキビキビとリズムカルな編集で活写していく様は気持ち良かったですね。映像や演出は極めてオーソドックスで特に目を引くものはありませんが、奇をてらわない職人監督のような手堅さは、こういう名作児童文学の映画化に向いているのかもしれません。まぁ映画手法云々なんてことは二の次で、本作の一番の魅力はヒロイン点子ちゃんを演じるエレア・ガイスラーの天性の存在感!これに尽きると言って良いでしょう。可愛らしいというよりは如何にもドイツ女的な逞しさを感じさせる顔が、点子のキャラクター性にぴったりマッチしていました。機敏な動きと笑顔がすごく魅力的ですね。地下鉄構内でミュージカルさながらに唄い踊るシーンや最後のセリフ(これがまったくもって素晴らしい!)が嫌味などころか微笑ましく感動的に感じられるのは彼女の持つ子役としての優れた資質を現すものだと思います。

『天使が見た夢』 エリック・ゾンカ/1998年・フランス

ひょんな出会いから同棲することになった貧乏女二人の奮闘記。いわゆるイタイ系青春ドラマってやつですね。粒子の粗いドキュメントタッチの映像は前に観たベルギー映画『ロゼッタ』を彷彿とさせます(現実音だけ使うというスタイルも似ている)。またロングを廃したほとんど寄りのショットだけで構成されている点も特徴的ですね。映像の生々しく息苦しい雰囲気がヒロイン二人の苛立ち、閉塞感と見事に重なって一際リアルな質感を生んでいます。途中観ていてハッとしたのは、この淡々とした近接の眼差しは『ベルリン天使の詩』に出てくる天使のものなのでは?という奇妙な感覚にとらわれた事です。懸命に生き、悩み苦しむ人間の傍らで優しく微笑むあの天使の姿が突然脳裏に浮かび上がったんですよね。決定的だったのはラスト近くに登場する2つのショット。1つはヒロインの一人が部屋の窓から呆気なく落ちていくショット、もう1つは工場で働く女性達の姿を順々に映し出していくショットです。前者には悲しい表情をしたオットー・ザンダーが、後者には女性達の肩にそっと手を置くブルーノ・ガンツがいるように思えました。恐らく題名の「天使〜」から飛躍していった発想なんでしょうが、ここまで自分の中で違和感なく繋がるとは驚きです(ん〜我ながら激しい思い込みだ^^;)。こうなるとキャメラ演出について「ベルリン〜」を意識したのかゾンカ監督に訊いてみたいですね(笑)。ちょっと凹みましたが、忘れられない作品となりそうです。

『天使の恍惚』 若松孝二/1972年・日本

"ピンクの巨匠"と呼ばれた若松孝二の代表作の一つで、テロ行為に走る若者達を描いた青春映画です。冒頭の「アート・シアター・ギルド配給」の文字に被さって流れてくる「ここは〜静かな〜最前線〜♪」(妙に耳に残ります)という歌が早くも暗い何かを予感させます。いわゆる学生運動や全共闘の時代を反映した作品なので、さすがに今観ると古臭さを感じてしまうのですが、画面からほとばしる異様な熱気にはどこか圧倒されるものがあります。荒々しい展開や奇抜なカット、愛し合いながら詩を語り合ったりするところはフランス映画の影響なんでしょうか。露骨なまでの社会批判や過激なメッセージが盛り込まれているのが特徴で「大衆としてでなく孤立して戦う者こそが世界を変える!」や「「撃て!撃て!撃て!ニセの未来をぶち壊して戦うんだ!」等のセリフはまるでこの映画を観ている観客に向って呼びかけるかのような視線とアップショットになっています。クライマックスでは主要人物達が個々に街へとくりだし、無差別爆弾テロを敢行する場面もあるという徹底ぶり。公開後すぐに上映禁止となったのも頷けますね。今の日本からはおよそ考えられない熱い時代の熱い映画、実に強烈でした。

『天と地』 オリヴァー・ストーン/1993年・アメリカ


『天と地と』 角川春樹/1990年・日本


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