切頂六百胞体


2008.4.8(火)

2008年1月6日(日)に京都大学の総合博物館においてワークショップ「数学と芸術」が催されました。講師のGeorge Hart教授(ニューヨーク州立ストーニー・ブルック大学)の指導の下、数十人の参加者がいくつかの幾何模型の製作に取り組みました。その様子は京都大学の 立木秀樹先生のホームページ JAPAN ZOME CLUB のホームページ(コラムのページ),さらに ハート先生のホームページに詳しく書かれています。

そのワークショップの一部として、Zometoolによる切頂600胞体の3次元射影模型の製作が 行われました。とても楽しいワークショップでした。関係者の方々にお礼を申し上げたいです。

また 立木秀樹先生が 切頂600胞体について数学的に解説されています。とてもわかりやすいので,今までわからなかったことの霧が少し晴れてきたような気がしています。

切頂600胞体を自分でも作りたくて,勤務する学校に戻り早速取り組みました。 まずゾムツールの部品の数を数えたところ,かろうじて作れることが判明。 Yellowのストラツがぎりぎりでした。
3つの対称軸方向から見た写真です。写真クリックで大きな写真を表示します。

2重対称軸

3重対称軸

5重対称軸

写真でわかるようにストラッツの長さは、ワークショップで用いたものよりも2回り短いものを用いたため、全体の大きさも2回り小さくなっています。直径は1メートル弱です。ここで2回りというのは黄金比の2乗倍小さいという意味です。これくらいの大きさであれば,中心部分から作り始め、コロコロ転がして外側に向かって重ねていく作業が容易にできます。

上の写真でわかるように、ストラッツは長さを短くしても、ボールは大きさが変わらないため出来上がりの見栄えがよくないようです。やたらに,ボールの白さが目立ち、ストラッツとボールの大きさのバランスに欠けるように思います。ワークショップでの大きさと、ここで作ったものの中間の大きさがもっとよいのかもわかりません。

学校の催しで1日だけですが展示しました。次の機会があれば再び展示しようと思っています。
以下に,製作のメモを示します。

切頂六百胞体の構成

切頂六百胞体は5種類の20面体と7種類の8面体(切頂四面体)で構成されます(3D)。

構成Zometoolは,700Balls,600B1,720Y1,432R0,432R1。


5種類の20面体と7種類の8面体の一覧です:

20面体(1) 1個
12Balls,30B1
20面体(2) 10個
12Balls,10R1,10B1,10Y1
20面体(3) 20個
12Balls,6B1,12Y1,6R0,6R1
20面体(4) 12個
12Balls,10B1,10Y1,10R0
20面体(5) 30個
8Balls,3B1,4Y1,4R0,4R1

8面体(1) 20個
12Balls,9B1,9R1
8面体(2) 20個
12Balls,9B1,9Y1
8面体(3) 30個
12Balls,6B1,12Y1
8面体(4) 60個
12Balls,3B1,6Y1,3R0,6R1
8面体(5) 60個
12Balls,3B1,3Y1,6R0,6R1
8面体(6) 60個
12Balls,3B1,6Y1,6R0,3R1
8面体(7) 20個
12Balls,9B1,9R0

作成手順のメモ

  1. 中心の20面体(1)を20個の8面体(1)で囲む。これによりB1のバッキーボール構造が外側に出現します

  2. バッキーボールは10個の正五角形と20個の正六角形からなりますが,10個の正五角形の上に10個の20面体(2)を乗せます。 さらに20個の正六角形には20個の8面体(2)を乗せます。これら20個の8面体(2)どうしの間に30個の8面体(3)を埋めます。



  3. 20個の8面体(2)の外側にB1正三角形を共有するように,20個の20面体(3)を乗せます。



  4. それぞれの20面体(3)の周りを6個の8面体(4)が囲む形で,全部で60個の8面体(4)を配置する。

  5. この段階で,5個ずつの8面体(4)で囲まれるように12個の部分ができるので,そこに20面体(4)を12個乗せる。



  6. 1つの20面体(4)のまわりを5個の8面体(5)で囲む。8面体(5)は全部で60個必要。同時に,このことによって,各20面体(3)は6個ずつの8面体(5)で囲まれる。

  7. 最後のステップです。2つの20面体(3)の間に20面体(5)をR0で結合します。同時にその20面体(5)は2つの20面体(4)にはさまれるのでそこをY1で結合します。全部で20面体(5)は30個配置されるので20面体(5)どうしをB1で結合します。作業はここで終了です。

  8. この段階で,12個の20面体(4)はそれぞれ5個ずつの8面体(6)で囲まれた状態が自然に出来上がります。

  9. 同時に,20個の20面体(3)の外側に1個ずつの8面体(7)が乗った状態ができます。

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