キャラクターに50の質問 ローラン
１．お名前は？
ローラン・ヴェルヌだ。
２．年齢、性別、身長、体重は？
この物語の時点では、２８歳。男性。身長184センチ体重74kg。
３．出身は？
フランスのパリ。
４．家族構成は？
母親は俺が幼い頃に早世したので、漠然とした面影くらいしか覚えていない。父親は健在だが、一緒に暮らしたことはほとんどないし、あまりいい印象はないな。俺のことなどずっと忘れたまま放置していたくせに、自分の跡継ぎを意識し出してから急に一緒に暮らそうなんて言い出して、挙句俺の将来を勝手に決めようとしやがった。それが嫌でロスコー家に舞い戻って、親父の干渉など受けずに済むよう援助してくれとジル爺さんに頼み込んだんだ。結局大学どころかENAまで行かせてもらったんだから、ガブリエルの存在を抜きにしても、俺はロスコー家には多大な恩を感じている。家族の話に戻ると、他に７歳年上の姉が１人いる。俺はロスコー家に引き取られて育ったので、子供の頃一緒に過ごした思い出はないが、成人してからはちょくちょく会っている。彼女はヴェルヌ家の人間にしてはしごくまともで、今はいい母親になっている。きっと、亡くなったおふくろに似たんだろうな。
５．友達は？
学生時代はともかく、今はジム仲間や仕事の上でのライバルならいるが、純粋な友人と呼べる相手はいないな。
６．趣味は？
乗馬と水泳。スタイルキープのためのトレーニング。後は日本映画鑑賞だな…特に黒沢明と深作欣二作品はＤＶＤを多数持っている。北野武もいいな。
７．特技は？
権謀術数。こいつに長けてなければ、ロスコー家で頭角を現すことはできないんでな。
８．長所は？
決断力と行動力。
９．短所は？
かっとなりやすいところかな。ここは計算通り冷静に行動すべき所だと頭では分かっていても、感情が先走ってうまくいかないこともある。
10．性格は？
無暗に人を信じず、心を許すこともめったにないが、これは思って惚れ込んだ相手には徹底的に忠誠を尽くす。また、そんな自分のことも結構好き。
11．好きな食べ物は？
肉
12．好きなもの（食べ物以外）は？
シャネルのエゴイスト。焙煎したてのコーヒーやブルー系の薔薇の香り、早朝に乗馬出かけた際の森の空気。
13．嫌いな食べ物は？
和菓子
14．嫌いなもの（食べ物以外）は？
ガブリエルに楯突く奴。
15．得意料理は？
俺は、自分で料理は作らないからな。オーブンで焼く肉料理くらいなら、やろうと思えばできるが…。
16．好きなタイプは？
賢く控え目、従順そうでいて芯は強いというのが、俺のタイプらしい。
17．嫌いなタイプは？
やたらと自意識過剰で、人を自分のペースに従わせて振り回そうとする…うーん、俺に似たタイプということかな？
18．好きな場所は？
ガブリエルのシャトー…まあ、俺の育った場所なんでな。実家のようにくつろげるし、森に囲まれた辺りの景観が気に入っていて、休日によくルネを連れていったりするんだ。
19．嫌いな場所は？
行ったことはないが、ディズニーランド。どこが楽しいのかよく分からん。だが、もしもルネが行きたいと言うなら、一度くらい連れて行ってやってもいいぞ。
20．良く行く場所は？
ジム。分刻みのスケジュールの中でも、週三日は通っている。うっかりさぼると、身体がたるんできそうな気がして落ちつかなくなる。ちょっと強迫観念めいているなと、我ながら思わないでもないな。
21．理想の恋人像は？
俺の身勝手を大目に見つつ、しかし、ただ盲目的に従うのでもない、時にはぴしゃんときつい言葉で俺の思い上がりや独善を訂正してくれるような相手が理想だな。
22．恋人いますか？
ああ。（ちょっと嬉しそうに）
23．恋人の好きな所は？
よく気が回って賢いかと思えば、自分のことに関してはてんで疎かったり無防備だったり、アンバランスな感じ所が放っておけないというか、可愛くて抱きしめたくなるし、時にはからかってつつき回したくもなる。
24．恋人の嫌いな所は？
迷いだすとなかなか決心がつかない所は、時々イラッするが…そんな時は、俺が渇を入れてやればいいのさ。
25．恋人と自分との接点は？
出会いはほんの偶然だったから、あのまま何も手を打たなければ、二度と会うこともなかったかもしれないな。それを、あいつが自分から俺の元に来るように仕向けて、パリにやって来たのを幸い、自分の秘書とした。全く、ガブリエルにやってしまわなくて正解だったぞ。あいつの姿が見られないオフィスなど、もう考えられないからな。
26．恋人にひとつだけ願いを叶えて貰えるなら？
そうだなぁ…あえて言うなら、俺としてはもっと色々冒険的なセックスを楽しんでみたいんだが、真面目なルネ相手にあまり無茶はできないからな。
27．恋人にどう思われてると思いますか？
暴君だと思われてるだろうさ。
28．恋人をどう思ってますか？
俺の方は残念ながらあいつだけのものになってやることはできないんだが、あいつのことは全て俺のものだと思っている。
29．もし浮気をされたらどうしますか？
浮気ができるような奴じゃないさ。もしも俺以外の相手に本気で惚れたとしたら…いや、それもありえないな。ルネにとって、俺以上の男はいないからな。
30．恋人に何かメッセージをどうぞ
いつも言っていることだが、ルネ、おまえは俺の理想に限りなく近い。だが、その理想というのは、特定の誰かを差している訳じゃないんだぞ。おまえは今でも、時々ガブリエルを意識しているようだが、俺にとって、主と恋人は別物であって比較のしようもない。本当は、おまえは今でも俺の理想の恋人そのものだと言いたいところだが、満点をもらうとおまえは張り合いをなくすから、あえて言わないだけさ。
31．最大の愛情表現は何だと思いますか？
愛情を表現するのに、下手な小細工も演出も不要なものだ。素の自分に戻って、心から愛しく思っている相手と２人の時間を過ごすこと…愛している、だから、おまえとこうしていられて幸せなんだと態度で伝えることだな。
32．受けですか、攻めですか？
攻め、だな。
33．Ｓですか、Ｍですか？
Ｓだろうな、やっぱり。
34．恋人はＳですか、Ｍですか？
決めつけると怒りそうだが、Ｍだと思うぞ。俺の傍にいて平気なのが、その証拠だな。
35．これだけは譲れない、というものは何ですか？
俺は、ガブリエルを自分の一生の主と決めて、最優先にしている。恋人であれ、そのことだけは認めてもらわねばならないな。
36．これだけは止めて欲しい、というものは何ですか？
人の趣味をとやかく言うのもなんだが、ルネの奴、日本のアニメがかなり好きなんだ。一緒に見ようと、俺のアパルトメンに自分のコレクションを持ちこんでくるんだが、それが次第に溜まっていってな。この間ジム仲間を家に招いた際にうっかり見られて、微妙な顔をされてしまった…。
37．過去の恋話でもどうぞ
恋話か…ここだけの話、ガブリエルの初めての恋人となったのは、俺だったんだぞ。俺が１8歳で、あいつはまだ１4歳だったか…。家族同然に育った俺が寮暮らしを始めたものだから、取り残されたあいつは寂しかったんだろうな。休みにシャトーに戻った時に、あいつの方から誘ってきたんだ。しかし、結局俺は身内としてはともかく、恋人としてはあいつの理想とは程遠かったようで、振られるのも早かったな。
38．今の恋人に満足してますか？
百パーセント、大満足だとも。
39．恋人に秘密にしていることはありますか？
ふふん、秘密のない男なんて、恋人としてはあまりにもつまらんだろう？
40．そもそも愛って何でしょう？
いい質問だな。少なくとも俺にとっては、行動の動機づけだったり、原動力となるものだ。別になくったって生きることはできるが、愛のない殺伐とした人生なんて、俺だってごめんだ。相思相愛の恋人を手に入れた今は、強くそう思うようになった。
41．自分の身体で一番好きな所は？
目かな。視線を合わせると噛みつかれそうで恐いとも言われるが、仕事にのっているような時は特に、内面に漲る闘争心や覇気を表して、強い光を放っているからだ。
42．恋人の身体で一番好きな所は？
何のかんの言って、あいつの、ころっとして可愛い鼻が好きなんだな。
43．宝物は何ですか？
ルネが制作中の２人のアルバムというのは変かな…？ 俺にはもともと写真を撮って保管する習慣などないし、そんなものデータとして保存していればいいじゃないかと思うんだが、あいつは、レイアウトも考えながらまめにアルバムに張っていって、可愛く書きこみなんかも入れたりするのが好きらしくてな。アルバムなんて邪魔になるだけだとは思うが…あいつが大事にしているものは、俺にとっても宝物だ。
44．暇な時は何をしていますか？
暇な時…あったかな、そんなもの…？ 取りあえず、寝だめをするかな。
45．癖はありますか？
俺は、困ったり追いつめられたりすると、つい無意識に煙草に手が伸びるらしい…だが、それは相手との対話を拒否することに他ならないから、ちゃんと話をするべき時だと思えば、途中で吸うのをやめることにしている。
46．今一番欲しいものは何ですか？
まとまった休暇かな。ルネを連れて、南の島にでもバカンスに行きたい。
47．恋人に言われた言葉で一番印象深いものは？
俺のせいで嫌な思いばかりさせてきたと思っていた、あいつが「あなたのせいで僕が不幸になることなんてない、あなたを守り支えることこそが、僕の幸せなんです」と言ってくれた…あの時は、ああ、そうなんだと目の前が開けたような気がしたし、心を深く揺さぶられたな。
48．今まで生きてきた中で一番印象深い出来事は？
ロスコー家に引き取られた5歳の時、赤ん坊のガブリエルと初めて対面したことだな。アンジェリク…ガブリエルの母親に、「この子の友達になってあげて、私が傍にいられない時は守ってあげてね」と頼まれたんだ。それからしばらくしてアンジェリクは事故で死んでしまった…そうして俺は、彼女との約束を今に至るまでちゃんと守り続けている。
49．今の生き方に満足してますか？
全てが人生設計通りと言う訳ではないが、少なくとも、明日自分が死んでも後悔しないような生き方は心がけているつもりだ。
50．最後に何かメッセージをお願いします
俺のルネに対する扱いには腹立たしい想いをさせたかもしれないが、もう二度とあいつ気持ちを裏切って泣かすような真似はしない。必ず幸せにするつもりだから、その点は、安心してもらっていいぞ。