食い倒れの国イタリア


ある日のランチ

今回の旅のテーマの一つは、「秋のイタリア食い倒れ」というものでした。食事つきのツアーだと、料理はぱっとしないことも多いのですが、個人旅行なら、自分でおいしい食事を探すことができます。イタリアの料理はうまい。値段も日本と比べるとこの内容でこのお値段ってうれしくなるくらいに安い。量の多さは日本人には泣かせどころですが、その点は、レストランでコースメニューを食すのは1日一回だけにして、後はケータリングとか、胃の状態と相談して工夫すれば、何とかなります。
土地によって異なる郷土料理を、やはりおいしいワインと一緒に味わう。至福の時間です。観光よりもそこでとった食事の方が印象に残っている街もあったり、イタリアは、やっぱり美味しい国だなとつくづくと実感した旅でした。
イタリアに行ったらぜひ食べてきてってものを幾つかあげますと、筆頭は生ハム。日本にも最近はパルマの生ハムが入ってきていますが、これ、100g辺り1200円とかそんな高級品。イタリアで買ったら、下手したら10分の一とかのお値段だったり。これは、買いでしょう。本当は日本には持って帰ってはいけないものなので、現地でどうぞ。サンドイッチの具としても定番だし、量り売りで買って、ホテルで食べてもよし。
お土産によさそうなのが、乾燥ポルチーニ茸。現地では生のものも食べれますが、これもシイタケと一緒で乾燥したものの方がも香りがよくて、美味しいと思いました。ポルチーニのクリームソースのスパゲッティ、我が家では好評です。
パルメジャーノチーズは、日本でもよくある粉チーズとして定番ですが、こっちで熟成のすすんだものを塊で買って帰ったらいいですよ。香りと風味のよさが違う。おろしてスパゲッティにかけてもよし、薄くスライスしてサラダにちらしても、またワインのおつまみにもいけるんだな、これが。
そうそう、時間があれば、ぜひメルカート(市場)を訪れてみてください。現地の人の食生活を垣間見れて、楽しいし、旅行中不足しがちな野菜や果物を買うこともできます。イタリアで売ってる変わった果物に、サボテンの実というのがあります。南の方、シチリアなんかで栽培しているらしい。ちょっとクセがある、柿とスイカとが混ざったような面妖な味でありました。まあ、話の種にいいかもね。
さて、以下は、私が旅行中にしたレストランのメニューの記録とコメントです。メニューは、イタリア語かよくて英語。フィレンツェでは日本語メニューのあるところもありましたが。だから、結局正体不明な食材もあります。今回は、ガイドプックを参考に、結構名の通った(?)中高級店を中心に選びました。結構一人で入るのは勇気のある場所もありますが、ランチだと割と入りやすいです。人気のある店は、やはりランチか、ディナーの場合は開店直後の早い時間に行くといいでしょう。でなければ、ホテルのフロントにでも頼んで予約を入れてもらうか。まあ、ちょっとした参考になれば、いいかと。

場所 メニュー コメント
Cinzia E Valerio ヴィチェンツァ ムール貝とアサリのワイン蒸し

スカンピのパスタ

エビのロースト
シーフードで有名な店
味付けがやや塩辛かった。
貝のワイン蒸し、美味しかったんだけれど、
やたらと小さい貝ばかりだったので、食べにくかった。
あさりのようなムール貝にシジミのようなアサリが、てんこもりになっているんだよ。
評価☆☆
Tratria Dona Onesta ベニス シーフードのスープ

イカの墨煮
ポレンタ添え
具たっぷりのシーフードスープが何とも日本人好み。
観光地のレストランで、この味とお値段は、うれしいかも。
イカの墨煮にも実に柔らかく料理されていて、ほんのり甘いポレンタ(トウモロコシの粉から作った大きなニョッキみたいなもの。ここのは焼き色をつけていた)とよくあっていた。
評価☆☆☆☆
Ristorante Chilo' ラベンナ 野菜のラビオリ

子牛のソテー
ポルチーニのソース添え
英語もあまり通じないお店だったけれど、味はよかった。
野菜の甘味が嬉しいラピオリ。
ポルチーニのソースは何やら不思議な風味だった。
日記には、「古びた木造建築のような臭いがした」って書いてる。
うまいのか、それ?って、自分でも突っ込み入れたくなる。
そういえば、以前イタリアでポルチーニのパスタを食べた時、「これって何だか焼きうどんみたいだね」って、言ってた記憶が。
不思議なキノコだ。
評価☆☆☆☆
Ristorante Parizzi パルマ ポーチドエッグと白トリュフの前菜

ポルチーニのフェットチーネ

正体不明の肉の赤ワイン煮
栗添え

3種類のパルメジャーノチーズ
ここは、今回の旅で一番高級感漂うレストランだった。
料理も凝っている。
前菜は見た目にも美しく、半熟の卵をつぶして白トリュフと混ぜて食べたら、最高。
ここでもポルチーニが出たが、あまりインパクトはない。
たぶん生のものだったので、触感はよかったけれど、香りはそれほどなかったのかな。
メインの肉は何だか分からなかったけれど、クセがある固い肉だったので、イノシシとか鹿とかジビエの類かなぁと想像。
パルマに来たからにはと名産のチーズを試した。
熟成の若いものから強いものまで3種類。
強い香りのある熟成のすすんだものもいいけれど、フレッシュな若いものも美味しい。好き好きですね。
評価☆☆☆☆☆
Ritorante Pappagallo ボローニャ リコッタチーズのラビオリ

牛の脳みそフライ
ズッキーニのフライ添え

レモンシャーベット

グラッパ
ボローニャの郷土料理に子牛の脳みそ料理というのがある。
栄養があって消化もいいので離乳食にも使われていたとか。
狂牛病と騒がれる、この御時世、ためらいがないわけでもなかったのだが、好奇心には勝てなかった。
味は、タラの白子そのまんま。だから、脳だと思わずに食べたら、日本人にあいそうな味よ、たぶん。
今回は珍しくデザートも。リキュールのきいたレモンシャーベットは、すっきりして美味。(ただし、量は、ちょっとしたパフェくらいある)
食後酒にグラッパまで頼んで、昼間っからほろ酔い気分。
評価☆☆☆
Chibreo フィレンツェ ポルチーニのスープ

ソーセージ

チーズ
ここは、ガイドブックでは割と高級なリストランテと紹介されていたんだが、行ってみたら、庶民的なトラットリアに変わっていた。
店の名前は同じだったから、リニューアルでもしたのかしら。
味は、よかった。安いし。けれど、ここではカードが使えないので、注意。
キノコの風味のぎゅっと濃縮されたスープもハーブのきいたソーセージもよかった。
ここでは、とてもいいワインを頼んだので、もう少し楽しもうと食後にチーズを頼んだら、ステーキのように切った巨大な塊がやってきた。
誰が食べるねんって、相席だったオランダ人一家にもうけてた。
評価☆☆☆
ドウモの傍のレストラン フィレンツェ スカンピのニョッキ たまたま入ったカジュアルな店だったけれど、味はまあよかった。
上の写真はここで食べたニョッキです。
評価☆☆
Ristorante Il Cantinone フィレンツェ 野菜とパンの具沢山スープ

ほろほろ鳥のロースト
フィレンツェの名物料理パンのスープに挑戦。
スープというより、パンのリゾットとでも呼びたくなるくらい具がいっぱい。
胃に優しい、ほっとする味でした。
ここは、バゲットを切ったもの色んなペーストをのせる前菜が有名なようで、種類もたくさんあったけれど、今回は頼まなかった。
日本語メニューもあるので、注文しやすい。
評価☆☆☆