Web小説カップルに30の質問



1.お二人のお名前と小説の題名、カテゴリをどうぞ。
 真志「えっと…有本真志です。作品タイトルは『温かい皿』です」
 ガブリエル「ガブリエル・ドゥ・ロスコー。カテゴリは、所謂ボーイズラブですね」

2.お二人の知り合った経緯、元々の関係は?
 真志「知り合ったきっかけは…僕の働いているレストランにガブリエルがやってきて、僕の作った料理を食べてくれたんだ。僕の新作を気に入ってくれたガブリエルにテーブルに呼ばれて…」
 ガブリエル「私は、もともと店のオーナー・シェフのピーターのオムレツが好きで、子供の頃からよく食べに訪れていたんです。しばらくボン・ヴィザージュのことは忘れていたんですが、あの日いきなり思い出して、無性に行きたくなりました。そこで、真志と出会った訳です。たまたまピーターが留守だった日に私は店を訪ね、たまたま新作をメニューに出していた真志と彼の皿を通じて出会った。今思えば、あれこそ、まさに神の定めたもうた『運命の出会い』というものですね」
 真志「言いすぎだよ、ガブ…ていうか、それって、一体何の神様なのさ?」
 ガブリエル「料理神」

3.お二人の年の差、身長の差はどのくらいですか?
 真志「ガブリエルって、そう言えば、一体いくつなの?」
 ガブリエル「この作品中(2005年)では25才ということになっています。何才くらいだと思っていたんですか?」
 真志「年齢不詳っぽいんだけど…ううん…一万才…?」
 ガブリエル「ところで、シンジ、あなたの身長体重およびスリーサイズを言いあててみせましょうか」
 真志「お願い、ばらさないで。特に背は…」
 ガブリエル「では、身長差は約15センチということだけ言っておきましょう」

4.それぞれ第一印象を教えてください。
 真志「天使みたいに綺麗な人だなぁって、思ったよ」
 ガブリエル「食べてしまいたいくらいに可愛いと思いました」
 真志「げほっ」

5.告白したのはどちらですか? どんなセリフでしたか?
 真志「それは、ガブリエルからだったね。カロン・セギュールを持ってくるなんて、さすがだよ。『私にとって、シンジ、あなたこそがカロンです』なんて…まるで映画みたいな告白だったなぁ」
 ガブリエル「あそこに至るまでに、私は何度も自分の想いをほのめかしたり伝えたりしていたんですが、あなたは、ちっとも気づいていなかったんですよね」

6.それを言った時のお気持ち、聞いた時のお気持ちは?
 真志「いや、もう、あんなシチュエーションには全く慣れてなかったから、頭の中が真っ白になっちゃって。どう反応したらいいのか、どう受け止めたらいいのか、とっさに分からなかった。それで、結局黙ったまま食事を続けるしかなくて…ごめん、ガブリエル、困ったでしょ」
 ガブリエル「私としては、あなたが避けようのない直球勝負に出たつもりだったんですが、それすらも無反応だったんですからね。後はもう実力行使するしかないと思いましたよ」
 真志「それで…あんなことを?」
 ガブリエル「お互い、一生忘れられない『告白』になりましたよね。ふふっ」

7.ぶっちゃけ、他に一番好きな人がいたりしませんか?
 真志「いないよ。でも、ガブリエルはもしかしたらいそうな気がして、心配」
 ガブリエル「おや、信じていないんですか?」
 真志「だって、ガブリエルの周りにいる人ってレベルが高いんだもの。ねえ、ぶっちゃけ、ローランってガブリエルの何なの? ガブリエルの影だなんて、言っちゃってるし」
 ガブリエル「ローランですか。そうですねぇ…確かに顔も体も申し分はないですし、セフレとしてはもってこいの男かもしれませんが、生まれた時から傍にあるものに対して、今更特別な感情は抱きにくいというのが現実です。ローランと恋だなんて、近親相姦か自慰の延長みたいで―」
 真志「ねえ、さらっと、ものすごいこと言ってない? もういいから、次の質問いこ」

8.彼の性格で好きなところはどこですか?
 真志「ガブリエルって、普段は温和で優しいんだけれど、自分の理想や夢については妥協しない厳しさも持っているんだ。ぶれないっていうのかな、僕にはない強さだから、あこがれるし、尊敬するよ」
 ガブリエル「好きなことに対しては、本当にひたむきで、一生懸命になれるところが、真志のよさだと思います。それと素直で柔軟な心も、恋人の導き方次第でどんなふうにも成長していきそうで楽しみですよね」

9.彼の性格で嫌いなところはどこですか?
 真志「時々、はっと我に返ったように、ガブリエルってやっぱり変だと思うことがあるんだ。うまく言えないけれど、世の中の常識とは違う世界で生きてるようで、僕にはついていかれないなぁって。いつも僕をびっくりさせてくれる、そこが魅力でもあるんだけど、ほら、僕って普通の人だから」
 ガブリエル「シンジの欠点なら分かっているつもりですが、それで彼を嫌いになることはありませんよ。まるごとのシンジを私は愛しているんです」

10.彼の外見(仕草や癖を含め)で好き嫌いはありますか?
 真志「ガブリエルの外見で一番好きなのは、彼の唇かな。話す時もついついそこに目がいっちゃうくらいに、綺麗で、魅力的。ぷにっと柔らかくて触っても気持ちいいんだ」
 ガブリエル「そうですね。好きな料理について夢中になって語っている時のシンジは、この世の中に、こんなに可愛い生き物はいないと思うくらいですね。生き生きした表情も瞳の輝きも、何もかもが私を夢中にさせるんです」

11.お互いの理想には近いですか、遠いですか?
 真志「理想も何も…僕はたぶんもっと平凡な相手で充分だったんだ。それなのに、ガブリエルだなんて、正直、僕なんかでよかったのかなぁって今でも思うくらいだよ」
 ガブリエル「ふっ。可愛いにも程があることを言ってくれますね、シンジ。私は、何も初めから百パーセント理想の恋人などあなたに求めているわけではありません。あなたでいいんですよ。いえ、あなたが、いいんです」

12.お付き合いはどのくらい続いていますか?
 真志「恋人としては、まだ始まったばかりだよね」
 ガブリエル「それでも、すっかりできあがっています」

13.初デートはどこでしたか? どうでした?
 真志「付き合い始めてからの初デートって…まだだよね?」
 ガブリエル「ああ、そうですね。してみますか、デート。あなたが望むなら、私も世間並みな恋人同士のように映画でも遊園地でも、手をつないでクレープを食べながら街を歩くことも喜んで付き合いますよ」
 真志「…ちょっと考えさせて」

14.初キスはどこでですか? どうでした?
 真志「それは、レストランでのあれかなぁ」
 ガブリエル「違います」
 真志「え?」
 ガブリエル「私の家に初めてあなたが遊びに来た夜、酔っ払って眠り込んでしまったあなたに、こっそりキスしてしまいました」
 真志「えええぇっ?!」
 ガブリエル「私の大好きなショコラの味がしましたよ」
 真志「……」

15.ぶっちゃけどこまで行ってますか?
 ガブリエル「行き着くところまで」なぜかVサイン。
 真志「……」

16.一番心に残っているプレゼントは何ですか?
 真志「ガブリエルが僕のアパルトメントに置いていったカロン・セギュールかな」
 ガブリエル「真志が作ってくれた芋粥」

17.恋愛と結婚は同じ線の上にありますか?
 真志「男同士だから、結婚は無理だよね」
 ガブリエル「フランスでは同性愛カップルにも法律上の夫婦に準ずる権利が認められていますし、私自身も形には捕らわれません。でも、もしシンジがやっぱり結婚したいと言うのなら、私も真剣にこの問題について法律改正を求めて議会に圧力をかけていくつもりですよ」
 真志「……」

18.お二人の結婚はいつ頃がベストだと思いますか?
 ガブリエル「それはシンジ次第ですね」
 真志「ええっ?」

19.子供は男女何人欲しいですか?
 ガブリエル「それも、養子縁組という手がありますからね。シンジ次第です」
 真志「そんな」

20.お互いのプライベートは守られていますか?
 真志「たぶん」
 ガブリエル「もちろん」

21.どんな喧嘩をしますか? 喧嘩をしたらどうしますか?
 ガブリエル「シンジが怒って口をきいてくれないということはあるかもしれませんね。喧嘩になっても、私が悪いと思った時は、跪いて許しを求めますよ」
 真志「悪いのは僕だと思ったら?」
 ガブリエル「跪かせて、許しを乞わせます」
 真志「……」

22.彼はモテますか?
 真志「うん。もてるだろうね」
 ガブリエル「私やアランのように、真志のよさが分かる人には、彼はとてつもなく魅力的だろうと思いますよ」

23.どこからが浮気だと思いますか?
 真志「ううん。キスとかは、やっぱり、しちゃだめだよ」
 ガブリエル「私と一緒にいながら、恋人が誰か他の人のことを考えるとしたら、やはり、それは許せないでしょうね」

24.浮気をされたらどうしますか?
 真志「泣く」
 ガブリエル「取り合えず、泣いてみますか」

25.別れを考えたことはありますか?
 真志「時々」
 ガブリエル「どういうことですか?」
 真志「あなたのマイペースさにはついていかれないなぁと思うから」
 ガブリエル「大丈夫、慣れますよ」

26.死に別れてしまったらどうしますか?
 真志「ガブリエルがそう簡単に死ぬなんて思えない」
 ガブリエル「たとえシンジが私より先に死んでしまっても、私は一生心の中で彼を愛しぬきます」

27.生まれ変わっても一緒になりたいですか?
 真志「ううん。悩む」
 ガブリエル「私はそのつもりです」

28.何か一つ思い出を語ってください。
 真志「そうだねぇ。ガブリエルの家で一緒に晩ごはんを食べながら、色々話し込んだのはすごく楽しかったな」
 ガブリエル「ええ」
 真志「芋粥の話なんてさ、まさか通じるなんて思ってなかったもの。僕の話をあそこまで分かってもらえた、ガブリエルも僕とおんなじだ、料理に夢中なんだって、共感しあえたのが、すごく気持ちよかったんだ」

29.お互いに、愛をささやいてください。
 ガブリエル「シンジ、たまには、あなたの方から私に愛を囁いてください」
 真志「ええっ、いきなりそんなこと言われても…」
 ガブリエル「実は、愛していないんでしょう?」
 真志「そんなことないっ。僕はガブリエルが大好きだよ。世界で一番好きだよ。ガブリエルのために一生ごはんを作ってあげてもいいってくらいに愛しているよっ」
 ガブリエル 無言で真志を抱きしめる

30.最後まで読んでくださった方にひとことどうぞ。
 真志「えっと、ここまで付き合ってくれて、ありがとうございました」
 ガブリエル「またいつか、別の形で、読者の方々にお会いできることを、シンジと2人、楽しみにしています」



尚、この質問はこちらからいただきました。

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