- 坤寧山藤岳蕗峰 - 塵外荘 - 登登站 - 辛卯盂蘭盆行 

辛卯盂蘭盆行 2011.8.14〜16  静岡・愛知・岐阜・三重
最終日

 桑名の常宿からひたすら南下。津市の偕楽公園を目指す。ここは藤堂公の山荘をもとに明治10年に「三重県公園」として整備された所。その時の記念碑をはじめ10基の碑が散在している。

碑名 備考 碑像MAP
「忠勇報國」加藤嘉吉君碑 (日清戦争)大迫尚敏篆額 長井氏克撰 市川進書  
孝女登勢碑 明治25 藤堂高猷篆額 川北長顒撰 柚原具致書 星野守一鐫 碑陰に発起人等 79729
公園記念碑 明治10、福井薖撰・書 『三重の碑百選』所収 79745
松本宗一君之碑 明治24 後藤象二郎篆額 重野安繹撰 巌谷修書 『三重の碑百選』所収 79734
征西陣亡士卒招魂碑 中内惇撰  
拙堂斎藤先生碑 大正4 藤堂高紹篆額、三島毅撰 岡田起作書 井龜泉刻 79720
中山武平君頌徳碑 養蚕業の発展に寄与 79717
田上一雄君追懐碑 (日露戦争) 菅之芳撰 阪田快太郎書 79739
鍼聖杉山総検校頌徳碑 昭和44 田中覺題書 家令俊雄(撰?) 山口石材店 58007
殉職警察官吏 消防組員招魂碑 昭和10 モニュメント 79753

拙堂斎藤先生碑

孝女登勢碑

三重縣公園記

 さらに海岸沿いに南下。阿漕浦へ。阿漕浦の碑(M125228)を目指すもお盆の人出がはげしく駐車の余地もない路地であったのであきらめて北上。鈴鹿市の鼓ヶ浦へ。海水浴の人出の中を着衣のままうろうろというのも気が引けたので漢詩碑だけ見物。

山口誓子歌碑 昭和36 M79755
松島十湖句碑   M131723
佐佐木信綱歌碑  大正13 M131721
服部檐風詩碑 大正12 碑陰:倉尾古岳 M79756
池辺義象歌碑   M79767
結城蓄堂詩碑 大正14 碑陰:宮村信太郎書 M79764
招仙松の標石 檐風命名 M79761
皷が浦の標石 北・中・南の三ヶ所 平皷形の碑 M131716
M131718
M168063
楳莊翁碑  別府梅荘 明治29 富岡百錬撰・書 M168062
伊勢街道道標 右いせみち ひたり野みち M192713

 はじめに目に留まったのが結城蓄堂の碑陰。浜茶屋の裏側にあって人眼も気になるのでちら見しただけ。

蒸雲樓閣是仙蹤 月照□邨一帶松

夜靜漁郎倶撃竅@天風淡々浪鼕々

 檐風の碑はさらに渚に近く開けていたのでゆっくり見物。櫓のライフガードに何やってんだあのおやじはって感じで一瞥される。
 檐風の碑陰は戦前の医家名筆倉尾古岳というのがよい。

蛟龍斂氣鷺鷗眠 松籟濤聲鼓浦天

此去蓬山無覓處 臨風嘯傲即神僊

 大いに満足して郷里の墓参をすませ帰京の途へ。
 堤が浦の南口の旧伊勢街道沿いには道標と富岡鉄斎撰・書の別府梅荘碑(『三重の碑百選』)があるが後日の見物となった。
 【終】

辛卯盂蘭盆行