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禹王遺蹟
 禹王は中国最古の夏王朝の創始者で、黄河の治水に成功した伝説の人物。紀元前1900年ころの人とされる。名文命、禹は謚号(おくり名)、姓は姒、即位して夏后氏という。中国では教科書にも出て来るそうで、また熱く信仰されてきた。
 日本でも古く承久の乱後、御堀川天皇の御代に鴨川の治水のため夏禹庿を建てたが、その後忘れられている。江戸時代に入ると田畑を守るために治水が重要な課題となり、禹王にあやかることも各地に広がった。近年は治水も発達して、禹王のことはすっかり忘れられでいたが、近年の再発見で130余りの遺跡が確認されているという。 
 江戸の書家松下烏石に禹碑があると聞いて、調べたところほかにも興味深い碑があったので少し訪問した記録です(2020.4記)
大禹皇帝碑 群馬県利根郡片品村 土出 G
中国の禹王碑(峋嶁コウロウ碑ともいう)の翻刻碑
禹王之碑 群馬県 沼田市 利根町平川 2653 平川古滝庵不動尊 G
大正4  片品村の大禹碑の釈文77文字の碑
大禹像勒碑M64375 埼玉県 北葛飾郡杉戸町 深輪 378 桜神社
(大禹像勒) 
盡力乎疏鑿 萬姓始粒食 道冠於百王 乾坤仰大コ 
龜田梓拜題 印:龜田長梓 木王氏 (禹像)文一拜寫 印:
(碑陰記) 綾瀬龜田梓撰 嘉永2 石工彌平鐫 (碑文は『東隅随筆』376号にあり)
文命宮 福澤神社 神奈川県 南足柄市 怒田 1912
酒匂川文命宮、宝永の富士山爆発による酒匂川の氾濫を修して大口堤に中国の「治水の神」禹王(文命)を祀て祈念したもの。
文命東堤碑M36645 享保11、田中丘隅立
堤記M36652 享保11、田中丘隅立、刻文は読みづらい。東堤碑と同内容という。
文命大明神御寶前の碑
奉再建文命社御寶前の碑 文化4
石燈籠一対
文命西堤碑M48819 神奈川県 足柄上郡山北町 岸 東光院
享保11、田中丘隅立
大禹后稷合祀壇 大分県 臼杵市 家野
大禹后稷合祀碑銘M59823
元文五 稲葉泰通建 服部南郭銘 源君岳書 荘子謙撰
禹稷合祀碑記(神道碑)M59822 
元文五 稲葉泰通建 服部南郭銘 
源君岳書 荘子謙撰