乾清花苑  太白廡  略伝引得

八木橋武實(たけみ、1921〜1991)
 古文書収集家。弘前出身。史料提供ほか、小泊村史編纂に協力した。古物商を営むか
だから、古文書・書画・骨董を収集、研究した。収集品は、江戸時代の写本、書画、絵図、地図、版本や明治以降の書写本、官民刊行の印刷類など多岐にわたる。市町村史編纂者らに積極的に資料提供、地方文化の調査、研究に貢献した。収集品は県立郷土館と弘前市立図書館に「八木橋文庫」として収蔵されている(仲泊偉人伝人ものがたり)。
 八木橋文庫の創設者。長く 陸奥史談会の幹部を勤め、また弘前大学国史研究会会員でもあった。所蔵資料をこころよく提供。山上笙介『 続つがるの夜明け』ほかの刊行物は、 八木橋文庫と市立弘前図書館の蔵本に依る。八木橋大兄はビール党。羽賀先生と私と三人連れで'しばしば夜の紅灯街を徘徊した(「国史研究会の思い出」山上笙介)
 編著に『日露戦争号外集』など

(叫星刻)

参考※
蔵印
※「八木橋文庫之印」縦長印は『古碑考』巻頭などに用例あり。また「改」印は他文庫より所管移転の際に押印。ともに黄楊印。八木橋文庫ではほかにも「八木橋蔵書」角印や「八木橋俳古蔵書」縦長印を管見。(弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍)