乾清花苑  太白廡  

十返舎一九 大根畫賛

 

 徒然艸に土大根の□□を防きしことをしるセり、今もふろふき大根は、堪かたき寒さを防く、塘漬となりては、澤庵和尚の名譽をあらハし、御附となりては、曾我の五郎か勇勢をつたへ、梅漬にさくらの花をさかせ、鰺にしら髪の雪をふらす、ほし大根の甘きもしかり、汁のからきも俱に食をすヽむるの功もつともひろし、唐にては人參といふもことハりや、是大根の藥なりとて、
    十返舎一九 大根畫賛 [ ]  引首[ ]