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花吹雪
 
「鉄」復活の巻
 房総を走る小湊鉄道は、風太郎の自宅からの距離でいえば最も身近なローカル線だ。
学生時代に2回程行った記憶があるが、いかんせん「近過ぎ」「いつでも撮れる」が災いして後回しになり、ほとんど写真らしい写真が残っていない。
 

ところが「こみなと」はこの30年来、奇跡のように「まんま」の姿で走り続けた。さすがに風太郎も気になって何回かの偵察撮影を重ねた結果、かつての「国鉄ローカル線」の香りさえ残し現代に生きるこの小私鉄を、みっちり撮らない訳にはいかないとの結論に達したのだ。

風太郎は、地方ローカル線が次々と消えた1990年代以降は「鉄」への情熱が急速に冷め、ほとんど「鉄」は撮っていないのだが、20年振りの復活である。
 

温暖で山というより丘がゆるやかに連なり、日本の原風景のような里山が佇む沿線は、北海道や東北の酷寒・豪雪地のように自然と人間が屹立するような厳しさはなく、穏やかに共存した暮らしが息づいている。クリームと朱色の気動車(「旧国鉄色」だ!日本の田舎の風景にこれほど合うカラーリングはあるまい)や古い木造駅舎、鉄道の歴史を感じさせる木立は、そんな風土に見事に溶け込んでいる。  

さて20年振りの「鉄」は、カメラもデジタルに変わった。昔とった杵柄でどこまで撮りきれ
るか定かでないが、春夏秋冬を愛でながら年相応に里山をのんびり巡ることにする。ぽよよんとのどかな房総の日ざしを、肩肘張らずに描けたら、と思う。
                       

    


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