YAMAHA RD50

[1975年頃の写真]
 やっと見つけたRD50の写真!(ワシに取って記念すべき初めての単車である!\(^_^)/)

 当時発売されていた原付バイクの中でスポーツバイクと呼べるのは、スズキのハスラー(TS)、ヤマハのRD、MR、TY3兄弟、それとホンダの CBだけであった。 勿論、全てがクラッチ付きのミッション車なのだが、CBのみ4stで他の2st勢と比べて明らかに非力な為、人気は無かった。

 そんな3社の中でも特にヤマハは、同形式エンジンの使い廻しで、RD、MR、TY、GT、GRと車種を充実させており、他社の追随を許さないシェアを誇っていたのである。

 私は初め、出たばかりのTY50を買うつもりだったのだが、これが納車まで数カ月待ちと言う超人気! なもんでRDかMRかで散々迷った挙げ句、 カタログデータで0.3PSだけ勝っていたRDにした次第。 もしもあの時、TYかMRにしていたら、人生変わっていたかも?(^^;;;

 フロントディスクブレーキは、その当時マダ珍しかった油圧式。(リヤは勿論ドラム。) 最高速は、メーター読みで85km程度。 トルクが落ちて くると4個の袋ナットを外してヘッドを開け、ドライバーでカリカリとカーボンを落とせば又トルクが復活すると言う、実にお気楽な構造であった… (^^;;;(ヘッドが黒いのは、当時流行った[オキツモ]と言う耐熱塗料を塗っていたから。)

 約3年間、2・6万km程乗ったが、Z2購入に伴い売却!
 


Z2(Z-750FOUR)

[1977年頃の写真]
 やっと見つかったZ2の写真。(懐かしいTT100のパターンが泣かせる…(^^;;;)

 当時は、正に750=Z2の時代であった!\(^_^)/

 他社の750と言えば、古いSOHCのCB(空冷4気筒)、乾燥重量ですら250kgを越えるGT(2st水冷3気筒)、非力な癖に熱的に問題の ある欠陥TX(空冷2気筒)と言った調子でロクな物が無く、ホンダの新しいCB750F(空冷4気筒4バルブ)が出るまでZ2の天下は続いたのである…

 スズキが後に出したGS750も非常に良い単車だったが、所詮はZ2のコピーでしか無くその牙城を脅かす事は無かった。 ヤマハのGX750に 至っては、DOHC空冷3気筒にシャフトドライブを組み合わせる事に一体何の意味があったのか…??? 当時ヤマハは、TX500と言う空冷DOHC4バ ルブにバランサー付き180゜クランクの凄いエンジンを積んだ単車を造っていたのに…?

 当時の多くのライダーから絶賛されたZ2だったが、今から見れば230kgを越える乾燥重量に馬力は70psと超非力… 100km/h程度で ギャップを踏めばフレームがしなると言うエゲつない代物であった…(^^;;;(その癖、燃費は12〜13km程度しか伸びない…)

 手曲げヨシムラ集合管、カヤバRサス、DIDアルミリム、シビエのライトと言った当時の定番品で固めてあるが、学生の身にはとても辛かったのを憶えている。 キャリパーをフォーク後方に移動させて喜んでいたが、今にして思えば知識の無さに鳥肌が立つ…

  約4年間、3・6万km程乗ったが、免取りの為、泣く泣く処分…(;_;) もしも免取りになってなかったら、多分今でも置いてあっただろう。

 


 因みに、私が買ったのは3代目で、呼称がそれまでの[750−RS]から[Z−750FOUR]になったモデル。 外見的にはキャブが変わり、FブレーキがWディスクになっている。(カタログ写真参照)

 カラーリング的には2代目の方が好きだし新車の在庫がマダあるとの事だったが、Wディスクって憧れだったのさ…

 しかし、デザイン的には今見ても秀逸だと思う。(それ故に、後にゼファー750に受け継がれた訳だが…)

 


HONDA CB50

 写真は無い。 だって余りにトロくて愛着が湧かなかったのだ…

 長所は、その驚異的な燃費(楽に50km/Lは走る!)と、どんなにブチ廻してもヘタらない強靭なエンジン。

 だが、そのトルクの無さは致命的で、当初慣らしをするつもりが、怖くて全然できなかった…(^^;;;<余程の田舎ならできたかも?

 当然ながら走行距離は伸びず、5年程持っていて5千kmチョイ! ラスト2年程は殆ど乗らず、車庫でホコリを被っていた…

 


VT250Fe

[1985/10/22撮影]
  当時全盛だったNSRやガンマと言った2stマシンに立ち向かうべく、ホンダが開発した4stスーパースポーツ。(元の色は白だったが、シルバー&ブルー メタリックに塗り直した。) 今でこそデチューンされてツーリングモデルに使われているが、当時は超高性能なエンジンだった。 

 初代は余り好きでは無かったが、2代目のデザインが気に入って購入! メカ的には、Fブレーキが鋳鉄ベンチレーテッドのインボードディスクであるのが特徴。 只、シングルなので効きはイマイチだし、何よりも分解整備が面倒なので評判は悪かった。

  約7年間乗り続けたが走行距離は3万弱と余り伸びなかった。 だってパワーが無いのとポジション(特に足の曲がり)がキツいのとで、長距離を走ると滅茶苦茶疲れるのだ…(;_;)

 なもんで、もっぱらエンジンをいじったり、色を塗り直したりと言ったメカ方面に集中してしまったが、その結果オシャカとなって、東京の某FKENメンバーに貰われて行った…(^^;;;

  吸排気ポート研磨、コンロッド&クランクの鏡面研磨と言った処置を施した所、パワーアップした上に燃費が18km程度から25kmへと驚異的に伸びて面白 かったのだが、琵琶湖で行われた某FKENのオフ会に参加した帰りに名神で最高速挑戦をしていたら、イキナリ、『バキ〜ンッ!! ガラガラガラ…』と凄い 音と共にエンジンが止まった…(^^;;;(やっぱ無理な削り方をしてたんだろうな〜… それにレッドゾーンに入れっぱなしだったし…)

 幸いにもクラッチが切れたので転倒には至らず、エンジンも片肺ながら動いたので、左端を80km程度で走って帰宅。(加速が滅茶苦茶鈍くなっていた為、ゴー&ストップの多い一般道はむしろ危険と判断。)

 で、エンジンを開けてみて、その予想以上の壊れ方に呆れた…(^^;;; オイルパンの上には壊れた金属片がゴッソリと乗っていて、よくカケラがミッションに噛み込まなかったもんだと感心する事しきり。 やはり普段の行いか?<おい!

 ま、丁度大型二輪を取り直して響子さんを買った直後だったので、修理をする気にもなれず手放した。(<クランクケースまで完全にイッちまってた…(;_;))

 


SUZUKI DJEBEL125

 

 これも写真は無い。 コッチはそこそこ走るものの各部のデキが悪かったし、阪神大震災直後の通勤手段として購入しただけなので、愛着が湧かなかったのだ…

 長所は、安くて軽くて燃費がマアマア(40km/L程度)な事くらいか?

 安いだけあって各部の造りが雑! 溶接痕はギザギザだし、ちょっとジャンプしたらRサスが抜けて振られるし、Fブレーキが大甘でレバーがグリップ に着くまで握ってもロックしねえし、丁寧に慣らしをして高級オイルを奢ってやってんのに1年(3千km)も持たずにエンジンがガラガラ言い出すしでウンザ リだった。

 1年乗って走行距離は3.6千km程。 この件で250cc以下ならやはりホンダだと思う様になり、次のAX−1へ移行。

 


ホンダ AX−1

[エンジン]
 流石にホンダ製だけあって、実に静かで無駄の無い回り方をする。 バランサーが入っているので振動も少なく、回転もスムーズ過ぎる程なので、単気筒の味を求めて買った人には期待外れかもしれない。

 パワーバンドは、6千 〜 8.5千rpmに掛けてで、この回転域をキープすれば車重の軽さも手伝ってカナリ速いが、8.5千を越えると途端にトルクが落ちるのでレッドの9千まで引っ張る気にはならない。

 低速トルクは結構あるんだが、フライホイールマスが他の250単気筒の平均よりかなり少ない感じで、回転の上昇が速いのは嬉しいものの、発進時にエンストし易くトップスナッチも60km/h弱とやや高い。

 最高速は、条件さえ良ければメーター読みで140km/hまで出るが、実用上は120km/h程度と思っておいた方が良い。

[シャーシ]
 前後サスが殆どオフ車並なので荒れた路面では重宝するものの、ブレーキ時の姿勢変化が大きく、前ブレーキを残しながら バンクさせると前輪が切れ込んで一気に荷重が掛かってしまい恐い思いをする。 早めにブレーキングを終らせ、Fサスが伸びた状態でバンクさせるのが正解み たい。

 それさえ心掛ければ実に気持ち良く回ってくれ、「あぁ…、コイツはやっぱりオン車やったんや〜…」と実感できる。(唯、倒し込みは軽いものの起こす時は意識して起こさないと、なかなかで起き上がってこないのが少し気になる。)

 ま、タイヤが少しプアーだけど、乗車姿勢が楽なので後輪が流れても不安感は全く感じないし、丁寧に寝かせて行けばステップを擦る事も可能なので、必要にして充分なグリップ力は持ってるみたい。(因みに、前後共チューブレスなので、パンクにも安心。)

[ブレーキ]
 ホンダ車の特徴なのか、(スズキ車と比較すると)かなり前ブレーキ重視の設計がされているらしく、前は(タッチは悪いけど)効きは充分でロックも容易なのに対し後ろは余り効かず、踵で踏まないとロックしない。

[電装]
 ヘッドライトは、SW付きでON/OFFができ、又、35/30W×2と結構明るく、ポジションライトも目立つので助かるが、ウィンカーの点灯が遅いのとホーンの音量が小さいのは不満。 それと設計が古い割にはMFバッテリーが付いている。<流石はホンダ!

[その他]
 燃費は、大人しく乗れば40km/L、普通に回せば35km/L、滅茶苦茶回しても32km/Lは伸びる。(但しタンク容量が9Lの為、後続距離は約 300km。) シートは2時間ほどで尻が痛くなるものの、我慢できない程の痛みにまではならないし、荷台とリヤシートがフラットで荷物が積み易いので、 ツーリングにもOK。

[まとめ]
 余り売れなくてとうとうカタログ落ちになったけど、ホンダらしい優等生的な単車だったと思う。 六甲の様な細かいワインディングでは峠小僧のケツをかく 事も可能だし、反面、林道へトコトコ入っていったり、田舎道をノンビリ走る事もできる。 音が静かで車格も小さいから他者を威嚇する事が無い。 盗まれる 可能性は極小で、万一盗まれても大した事は無い。 欲を言えば、もう少しだけパワーが欲しいかな〜…

 


YAMAHA TDM850

 

[デザイン]
 とにかくインパクトがあって好き嫌いの分かれるデザインである!(^^;;;(子供には特に好かれるぞ!) 車格もかなりデカイので目立つ事この上ない。(黄色のTDMに乗ってる人は露出狂に違いない!<こらこら)

[エンジン]
 とにかく静か! 走行中に自分の排気音が聞こえる事はマズ無いだろう。(間違ってもコイツに下品な音のスーパートラップなんぞを入れてはイケナイ!)  特にトップ60km/h(2200rpm)で巡行した時の静かさと振動の無さは、とてもビッグツインだとは思えない!(只、2千rpm以下に回転を落とす とビッグツインである事を思い出す。)

 パワーバンドといった物は余り無く、2千rpmを少し越えた辺りから6千rpm辺りに掛けて太いトルクが発生するが、それ以上回しても4気筒の様 な盛り上がるパワー感は無い。(<当たり前だ!) 最高速は、220km/hが限界だが、カウルの防風効果が高いので風圧は余り感じない。

[シャーシ]
 前後サスがカナリ固めなのとRタイヤの指定空気圧が2.75kgなのとで、ギャップでかなり跳ねる。(今はRタイヤの圧を 2.4kg辺りまで下げている。) 操縦性は物凄くニュートラルな感じで曲がってくれて驚く。 すっとバンクしてクルッと回る癖に、傾きすぎるとか曲がり 過ぎるといった事が無く、実に不思議な感覚。 でも、バンク角がかなり浅くて少しペースを上げるとバンクセンサーを擦りまくるのが難点。

 バンク角が浅い事にさえ注意すればワインディングも大得意なんだが、日本のワインディングに多い細かいつづら折れのコーナーだと、2ndじゃ回転が落ち過ぎローじゃ上がり過ぎでギヤが合わず、その上路面が荒れていたりするとカナリ扱い辛くなる。

 シートとタンクの形状がライダーの下半身をホールドする様な形になっているので余りニーグリップを意識しなくても、フルブレーキが使える。 反面、お尻の位置がずらし難い性か、シート幅がある割には(2時間程で)尻が痛くなる。

[ブレーキ]
 可も無く不可も無くといったところ。 ブレーキレバーは遊び調整ができるが、ホンダ等に比べると握り込み代が多目でどうもベスト位置に決まらないし、リヤブレーキに付いても同様に踏み込み代が多くて不快。(GSX-Rと比べるのが悪いのかもしれんが…)

 Rキャリパーがサポートを介してスイングアームにボルト固定されており、チェーン引きの際にはこのボルトを緩めないとRアクスルが動かないので当 初は戸惑ったが、これを上手く調整すればRディスクの引き擦りを格段に減らす事ができる。(フローティングよりコッチの方が良い。)

[電装]
 これも特に無いが、プロジェクターランプの配光が独特である。

[その他]
 燃費が滅茶苦茶良くて、町中で20km/L、ツーリングだとカナリ飛ばしても25km/Lは走る! トリップが250mph(400km)を差した辺りでリザーブに切り替ると言えば、その凄さが伝わるだろうか? ま、日帰りツーリングで給油する事はマズ無いだろう。 (他の人のインプレではせいぜい20kmくらいなので、ひょっとしたら当たりのエンジンなのかも???)

 エンジン下に巨大なチャンパーがある為、ジャッキアップが難しく、又、ステム位置も高いので手持ちのFスタンドではFホイルを浮かす事ができな い。 それから一番の不満点は、エキパイに錆びが出る事!(雨中走行なんかマズしないし、屋根のある車庫に停めているのにである!)

[まとめ]
 『ツーリングがメインなんだけど、ツーリング先のワインディングで地元の小僧に負けたくないんだよな! あ、でも燃費が悪いの はヤダな…』という欲張りな人には特にお勧め!(^^;;;<なんだよそれは… 私自身、知り抜いたワインディングならGSX−Rで走りたいが、旅先の知 らないワインディングを走るならTDMを選ぶ。

 ※1998/07/13
 km/h表示のメータ(4TX-83570-00)が手に入ったので早速交換。 これで距離の計算を間違って迷う事も無くなるだろう。(だって走りながら暗算するのは得意じゃないのだ…(^^;;;)

 ※1998/10/28
 トレーラーの購入資金と置き場所を確保する為に売却!(;_;)