90年式
以降のモデル(750も同)では、スイングアームピボットに左写真のパーツが追加されました。 パーツリストで見るとこのパーツは単なる[ピボットボルト
(とロックナット)]ですが、その役目から言うと[アジャスター]です。(サービスマニュアルにはキチンと、[スイングアームピボット・スラストクリアラ
ンス・アジャスター]とある。)
ってバラしてみれば、このパーツがアジャスターである事くらいスグに分ると思うんですが、コレを目一杯締め付けてくれる親切なショップも世の中に は存在します。(こう言う事をする人は基本的にメカいじりには向かない人種なので、営業に廻した方が良いと思うんですが…)
締め付け加減はステアリングステムと同じで、[ガタ付かない範囲で可能な限り緩めに!]が基本です。締め付け過ぎるとリヤの旋回力が引き出せなく て思い通りに動かなくなりますし、又、何でもない高速コーナーでギャップを踏んだ時に、リヤの揺れがフロントにまで伝わってしまって酷い振られに見舞われ る事があります。(蛇足ですが、このリヤから発生した揺れを極力フロントに伝えない様に考えられた究極のやり方が、ホンダのピボットレスフレームです ね。)
私の場合、OHから帰ってきた時に、「あ、乗り難くなったな〜。」と思ったものの、それは4ヶ月も乗っていなかった事に拠るウデの低下が原因だと 思ってました。 ところがある日、久し振りでとある高速コーナーを抜けた所、僅かなギャップを越えたとたんに酷い振られに見舞われまして、「こら絶対にお かしいわ!」と思ってサスセッティングを変えたりステム廻りをバラしたりしたんですが振られは一向に収まらず、まさかと思ってスイングアームをバラそうと したら、このアジャスターが思いっ切り締め付けてあったんですね…(^^;;;
このアジャスターを調整し直した所、嘘の様に振られが消えたのは当然なんですが、それ以上に驚いたのが操縦性の変化で、あんなに言う事を聞かな かったのが嘘みたいに曲がるんです。 この件でリヤタイヤの動きがコーナーリングにどれだけ影響を与える物なのか、今更の事ながら思い知らされました。
[2010/04/24]
K7の走行距離が
1万kmを越えたので、スイングアーム&リヤサスリンク回りのグリスアップをしてやりました。(残念ながらK3は、1万kmに届く前に売ってしまったので
ココの整備はしなかったんですが、パーツリストを調べてみるとK3型以降は現在のK10まで同じ構造の様です。)
基本的な構造は、上の油冷後期型とほぼ同じですが、油冷だとピボットシャフトとアジャスターが別々の部品なのに対し、R1000は、シャフトとアジャス
ターが一体化(写真右下)しており、その為に調整が少しやり難くなってました。
と言うのも、ネジ径が30mmもある上にシャフトとスイングアーム間の摺動抵抗がカナリ大きいのに比べ、アジャスター(シャフト)自体の締め付け指定ト
ルクが1.5kgーmと小さいので、トルク管理が非常にやり難いんですな…
ま、締め付けトルクをカナリ増やしてみても、(油冷と比較すれば)スイングアームの動きには余り影響しないのが救いですが、できればココを締め付ける時
にはスイングアームを単体で取り付けて細かく揺すりながら作業する事を勧めます。
P.S
今まで、大径の六角穴シャフトには寸法の合うナットを使っていたのですが、今回、アストロで見掛けた工具(写真右下の黒い奴:980円!)を使ってみました! ナットよりは遥かに使い易い
し、4サイズを全てラチェットのコマで揃えると結構な金額になるので、マルビライダーにはお勧めです。
ドライブ
チェーンの整備は単車整備の基本です。 むき出し状態なので、やる気さえあれば初心者でも簡単にできるのに、何故だかキチンとやっている人は少ないです
ね。
左の写真は使い古したAFAMのアルミスプロケですが、チェーンの整備をこまめにやってると、3万km走ってもこの程度しか減らないんですよ。 因みに下になっているのはISAの新品ですが、実際に見てもその差は殆ど分りません。(店のニ〜チャンは、『リッターバイクなら5千kmも持たないです よ。』と言いよりましたが…)
注油は、帰宅後にチェックしてOリングが乾いている様なら、エンジンオイルを一齣づつ差してます。(<大体500km毎くらい) Oリングへは僅 かに湿る程度に、ローラーとプレートの隙間には少し多めに差してからローラーを指で回して内部へオイルを浸透させます。 この時、ローラーの回転に引っ掛 かりがあったり重かったりした時は、オイルを差しながら軽く回る様になるまで回してやります。(ローラーの回転が悪いと歯からローラーが離れる瞬間に歯の 表面を擦ってしまうからで、スプロケが一番摩耗するのはこの時。)
その後、リヤタイヤを数回廻してから、ウェスで余分なオイルを拭き取ってオシマイです。
エンジンオイルを一齣づつ差すやり方は、確かにとても手間に感じるでしょうが、丁寧にやっても10分程度で済みます。 又、Eオイルでは飛び散り 易いものの塗布する量が段違いに少ないので想像する程には飛びませんし、飛び散った所で拭き取るのも簡単です。
スプレー式のチェーン専用オイルに付いては、Z2時代のPJ−1から始まって最近ではRKのホワイトまで使ってみましたが、どれもチェーンを綺麗 に洗浄した直後に注油した時は良いものの、繰り返して注油すると古いオイルが固くなっていて新しいオイルが深部にまで浸透せず、しかもそれを何回も続ける 内に固くなったオイルが益々固くなってしまってOリングがちぎれる事すらあります。 又、[飛ばない]とは言っても少しは飛び散る訳で、特にEスプロケカ バーをタマに開けてみると内側に粘土状になったオイルがゴッテリと付着していて、もうウンザリ…
それに単に上からスプレーしただけでは、先に述べた(一番重要な)ローラーとブッシュ間を十分に潤滑するのは無理ですし、ローラーの固着をチェッ クする事もできません。
後、最近はやってませんが、昔は(スプレー式のオイルでドロドロになるので)タマに灯油で洗ってました。 これに付いては未だに『やってはいけな い!』と言う人も居ますが、私は今時のOリングが(ガソリンならともかく)たかが灯油に侵されるとは思えなかったので色々と試してみた結果、「サッサと作 業すれば問題無い。」との結論に至ってます。(確かに長い間灯油に浸けているとリングが伸びてグリスが流れ出すし、洗っただけで注油しないで走ると灯油が 蒸発した後に、Oリングが潤滑不足になってちぎれる。)
そりゃ勿論、金が余ってるんならチェーンクリーナーを使えば良いんでしょうが、本気で綺麗にしようと思ったら、一回にクリーナー一本では到底足ら ないですよ…(^^;;;(個人的には、『必ずOリング入りチェーン専用のオイルとクリーナーを使いましょう。』なんてのは、[売り上げを伸ばす為の宣伝 文句]だと思ってます…(^^;;;ハイ)
2011/11/28[構造と注油の動画を追加]
油冷1100エンジンからのオイル漏れ(滲み)は、もう殆どお約束なんで実際に経験したオーナーの方も多いと思います。 ま、ヘッドカバーからな ら処置も簡単なんですが、大抵はシリンダーとヘッドの間から滲んで来ますよね…(;_;) これだけ事例が多いとメーカーに文句の一つでも言いたくなるん ですが、実は1100用のサービスマニュアルを読むと、
[初回1000km、以後は6000km走行毎にヘッドカバーを開け、ヘッドボルトを一旦緩めた後、規程トルクで締め直して下さい。]
な〜んて記述があって、一瞬頭の中が白くなります…(^^;;; って、んな面倒臭い事を一体誰がキチンとやるんでしょうか?(ま〜、熱的に苦し いエンジンである事は理解しますけどね〜…)
・2004/08/15
清掃中に、ほぼ10年振りのオイル滲み発見! ま、これだけの長期間頑張ってくれた事に感謝して、久々にヘッドの歪み取りをしてやる事にしました。
シリンダーヘッド前方下部の分り難い位置にあるM6ボルト。 ヘッドナットを緩める前にコイツを先に緩めておかないと最悪ヘッドかシリンダーが割れるの
で注意の事! ヘッドカバーを開ける前に緩めておく事をお勧めします。
タンク、エアダクト、アクセルワイヤー等、邪魔になりそうな物は極力外しておいた方が、結局は楽です!(できればハーネスやイグニッションコイルなんか
も…) 又、古い単車でもあるので、ヘッドカバーを外す前に、辺り一体にエアブローを掛けてゴミ等がヘッド内に落ちない様にしておけばグッド!
慣れないとカバーを外すだけで四苦八苦すると思いますが、決して力任せにやったりせずに内部を良く覗き込んで、「何故取れないのか? 何処が当たってい
るのか?」を見極めながら作業しましょう。
[フレームが邪魔で一枚では撮り切れない為、分割合成写真。]
数字は締める順番なので注意! 緩める時は逆順に12→11→10…(緩める時でもヘッドは歪むので、少しづつ全体的に緩めて行く事。)
12個のM10ナット全てが指で回せるくらいにまで緩んだら、今度は逆に締めて行きます。(規定トルクは、3.5〜4.0kg-m。) 締める時も一気
に締めたりせず、1kgーm刻みくらいで少しづつ全体的に締め込んで行きます。(締める順番は、それ程厳密な物では無く、[対角線上に内側から外側に締め
て行く!]が基本。 要は、「どうすれば一番歪まさずに締め付ける事ができるか?」を理解する事です。)
後は、例の分り難いM6ボルトを締め付け、ヘッドカバーを付け、カバーにオイルホースを固定し、ブリーザーカバーとホースを付け、オイルの滲んだ部分を
灯油で洗えばおしまい。(どのM6ボルトも規定トルクは、0.8〜1.2kg-m。) 勿論、組む際の接合面の清掃はお約束です。
それから後、冬場でオイルクーラーを塞ぐ際に、全部を塞いでしまうとシリンダーヘッドに流れる冷却風が減ってしまってヘッドが熱で歪み、スグにオイル漏
れを起こします。 オイルクーラーの中心部は少し開けておきましょう。 それに、夏場の停滞時はこまめにアイドリングストップするなどに気を付けてやれ
ば、かなりの長期間に渡ってオイル滲みを見ないで済むでしょう。
※2004/12/25
しばらく治まっていたのですが、今日、再び滲んでいるのを見付けました…(;_;) どうやら今回は、単に歪み取りをしただけでは無理な様です。 前回
のOHからすでに8年(2万km)以上が過ぎている事ですし、(ガスケットの交換がてら)せめて腰上だけでもOHしてやりたい所ですが、ま、やるにしても
暖かくなってからでしょうし、取り敢えずは見て見ぬ振りをするしか…(^^;;;
始めに… 「FCRがノーマルキャブに劣る所は冷間始動時の手間だけだ!」 …というのが16年間いじってみた私の感想。
良くFCRを入れて、『低回転域で扱い難くなった。』とか、『燃費が悪くなった。』とか言う奴がいるが、それはセッティング能力が無いか、もしくはまと
もなアクセルワークができない奴だと思って間違い無い。 勿論、その為にはセッティングのこまめな変更は欠かせず、ある程度のセッティングパーツは必要と
なる。(左写真参照)
冷間始動時の手間に付いては、最近のFCRにはチョークの付いたモデルもあるので、それなら何も問題無い。 私のは、チョークの無い初期のモデルなの
で、始動時にはアクセルを数回煽って加速ポンプからガスを射出してやらねばならず、それがイヤだった。(ピックアップが鋭いエンジンなので、暖機時にいく
ら素早くアクセルを開閉しても回転がカナリ上がってしまい、冷えたエンジンには負担となる。)
今は加速ポンプを取り外して、始動時にはピンでダイヤフラムを押している為、ずっと使い易くなったが…(反面、ノーマルCVキャブの調子で一気に開ける
と確実にエンジンが死ぬ…(^^;;; 空吹かし時も同じ。)
ケイヒンからの出荷状態でのセッティングは、ファンネル使用を前提としたセッティングである為、カナリ濃い。 GSX-R1100M用φ41の場 合だと、MJ:160、JN:EFM、SJ:55が標準なんだが、純正エアクリーナー、ヨシムラサイクロン、ノーマルエンジン状態だと、MJ:120、 JN:EMP、SJ:45辺りまで絞れる。 今現在は、K&Nフィルター、アクラポビッチ、ライトチューンエンジンなので、MJ:150、JN:EMN、 SJ:48といった辺りなので参考までに。(因みに燃費はノーマルより上がって、夏場で18km/L、冬場なら16km/L程度。)
正直(サーキットでも走らない限りは)MJは適当で良い。 何せ巡航状態なら200km/hでもアクセル開度は1/4以下という馬鹿げた単車、 MJ領域なんぞマズ使わない。 標準の160以外に10番飛びで120まで揃えておけば取り敢えずは充分だろう。
でも、スロー系は重要。 私の場合だとJNならEMN(初夏、秋口)以外にFMM(冬)、FMN(春先、晩秋)、EMP(盛夏)を使い分けてい る。(クリップ段数は3〜5辺り。) それからSJは48のまま。
そして一番重要で一番厄介なのがASの戻し量調整で、厳冬期の1回転戻しから盛夏時の1.5回転戻し程度までを季節に合わせて微妙に変えて行って る。 ここをいい加減にしていると、80km/h以下の巡航時にエンジンがギクシャクしたり、アイドリングが不安定になったり、アクセルをフッと開けた時 に一瞬エンジンが付いて来なかったりと、もっとも多用する領域でがさつなフィールになってしまう。
ファンネル仕様ならASの調整はとても簡単なんだが、ノーマルエアクリーナー仕様だとこの調整はとても手間が掛かるし(キャブを取り外さないとな らないので、かなり慣れても一回に付き1時間近くは必要。)、その上、その日の空気の状態にも左右される程に微妙で、本当に「合ってる!」と感じられるの は年に2回あるかないか。 でも希にそんな日に当たると、とても言葉にできない程の充実感が味わえる。
良くFCRを付けていながら、セッティングは全て店任せにしている人や、酷いのになると付けただけで後はそのままの人がいるが、[本当に自分に 合ったセッティングは自分にしかできない!]事を肝に銘じておいた方が良い。 いくら腕の良いショップであっても所詮は銭もうけでやってる赤の他人、そう そう時間を裂いて貴方の我侭に付き合ってくれる訳が無いし、やはり痒い所を掻く時には自分の手が一番。
後、蛇足だがJNを押さえ付けているマイナス頭のキャップ(写真左側)は溝が浅過ぎてとてもなめ易いので、六角穴タイプの対策品(同右側)に交換した方が
良い。(一度、緩目に締めていたら走行中に外れてしまい、続いてJNも外れた為にアクセルが戻らなくなってマイッタ事がある…(^^;;;)
FCR推奨グリス、NOK製 [BARRIERTA(バリエルタ) L55/3] 耐熱・耐ガソリン性弗素グリスとかで、マジでガソリンや灯油には溶け
ず、 とても不思議な感じ。 かなり高価(100g:2.6万)ですが、自分できちんと分解&清掃をやりたいのなら、頑張って購入しましょう。
(^^;;;(仲間同士10人位で買っても、量は充分に足ります。)
でも… レースなんかで使っていて頻繁に分解&給油をする場合なんかは、普通のグリスでもOKな気がします。 って要は、ガソリンでグリスが流れ てしまうから問題な訳で、グリスが流れて無くなってしまう前に、又新しいグリスを補給してやれば、それでOKでは無いかと思うんですが???(^^;;; ダレカヤッテミナイ?
2006/08/09
装着してから12年が過ぎて少しガソリンが滲んでくる様になったので、消耗部品(主にゴム系部品)を交換してやる事にしました。(本当なら、スロットル
バルブ&浮動バルブも換えてやりたい所なんですが、一式で約8万円もするので手が出ません…(;_;))
取り敢えず部品だけは、7月31日にBITOまで引き取りに行ってきたのですが、交換してやるのはもっと涼しくなってからですね…(^^;;;
2006/09/17
そろそろセッティングがズレてきていたのと生憎の天候だったので、メンテをする事にしました。
取り敢えずガスを抜いてキャブクリーナーを各ジェットに吹き込んでから、外せる部品を全て外します。 右上が汚しちゃイケナイ部品、左上がそれほど気に
しなくても良い部品、中段右がど〜でもイイ部品です。<こらこら
分解で手古ずったのが、ボディ下部にある加速ポンプからのガスを各キャブに送るゴムパイプで、完全に固着していました。 このパイプは新品を用意してい
なかったので、交換は叉、後日。(<2006/11/11 交換!)
さて、少し厄介なのがこの部分で、マニュアルでは青い六角ナットがロックナットで、真ん中の黒いネジがアジャスターと書いてますが、実の所、両方がア
ジャスターであり、叉、ロックナットでもあると考えた方が分り易いでしょう。(青ナットはアームベースと噛み合い、黒ネジはスロットルシャフトと噛み合っ
て貫通しているが、ナットとネジは噛み合っておらずフリー。 )
外側の青いナットがアームベースをシャフトから引き上げる方のアジャスター、真ん中の黒いネジが下ろす方のアジャスター。 両方の力が釣り合う事でロッ
クナットの役目を果たします。 青いナットを緩めてから黒いネジを完全に抜き去るとシャフトとアームがフリーになります。
組み立てで同調を取る時には、まず青ナットで大体の開度を決めておいてから黒ネジを止まるまで閉め込み、最後に再び青ナットでロックする様にしていま
す。(アクマで私のやり方ですが…) ※2006/11/11補足:黒ネジと青ナットがほぼツライチになる様に調整する事。
その下のプラスネジは、抜けない様にネジの先が広げてあるので注意! 無理矢理廻せば抜けますが、抜いても意味はありません。
横にある3本の六角穴ボルトを外してから、ボディを横に引き抜きます。 もう一方も同じ様に引き抜き、中央の2個を分離すれば分解完了です。
各ボディー間のスペーサーは、1−2番と3−4番の間が鉄パイプで、2−3番間はネジの切られたアルミパイプです。 鉄パイプとアルミパイプは、それぞ
れが長さの等しい親切設計なので組立時に間違う事は無いでしょう。
後は、スロットルバルブを引き抜いて各パーツを洗浄してからエアで吹き、動く部分に例のバリエルタを塗ってから組み立てます。 注:ボディのシャフトが
通る部分にOリング状のフエルトが入っていますが、外さずに灯油を染み込ませてからウエスで汚れを吸い取らせるのが無難です。 外すと入れるのに四苦八苦
するので…(^^;;;
FCRの象徴とも
言える浮動バルブとシールです。 左側は既にシールが填まっているのですが、分るでしょうか?
順序が少し逆になりましたが、パイロットスクリューです。 小さいスクリューにバネとワッシャーとOリングが付いており、非常に部品を紛失し易いので注
意してください。 因みに基準戻し量は1回転で、通常触れる必要はありません。
朝の10時から18時過ぎまで掛かってやっと組み終わったFCRです。 ドロドロだったリターンスプリングがピカピカなのが分るでしょうか?
(^^;;; 無事にエンジンも掛かり、アイドルも安定していたのでヤレヤレと言った所です。
組み立て時に一番注意するのは、やはり4個のスロットルバルブの同調を取る事でしょうが、エンジンが正常なら目視で全閉時の開度(エンジン側から見たベ
ンチュリーと浮動バルブの切り欠きでできる隙間の幅)を揃えるだけで充分です。
目視で揃えてもアイドルが安定しないのなら、それは他に何か問題があると思って下さい。
それと勘違いし易いのが、例えアイドリング時に同調を取ったとしても、それはアクマでアイドル時の話であって、実際の走行中にアクセル半開で同調が取れ
ているか?と聞かれれば、マズ取れていません…(^^;;;(そこまで精密な機器ではありません。)
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始めに… もしも貴方が、『ビードブレイカーを使えば、タイヤ交換が簡単に出来るらしい…』なんて思っていたとしたら、それは凄い幻想です…(^^;;;
写真を見れば分る通り、ビードブレイカーとは、[単にタイヤのビードを落とすだけ。]の道具でしかありません。
最初の一箇所を落とすのにはカナリ力が入りますが、後は簡単… 裏表両面共に落とします。
ビードが落ちた後は、通常のチューブタイヤと同様に、リムガードとタイヤレバーを使って力技?で外す訳ですが、径の大きなオフ車のチューブタイヤと比べる
と、180/55−17クラスの固さは半端ではありません。
コツは、外す時も填める時も、常にレバーを差し込む位置と反対側のビードがリム中心に落ち込んでいる様にしながらやる訳ですが、この様にシャコ万を使っ
て落ちた状態が維持できる様にしておくと、レバー操作だけに集中できる為、大変楽です!(シャコ万等が無ければ、地面に置いて足で押さえながらやるしか無
いのですが、うっかりしているとスグにビードが持ち上がってきてしまうのでカナリ大変。)
とは言え、いきなりマグで試す様な事はせずに、オフ車のチューブタイヤ等で練習してからにする事をお勧めします…(^^;;;(自転車のタイヤ→オフ車
のタイヤ→オン車のバイアスタイヤ→ラジアルタイヤの順で難しくなる。)
填める時も同様に、シャコ万で押さえながら入れていく訳ですが、ここまで入ったら最後は無理をせずに、又、ビードブレイカーのお世話になりましょう。(最
後までレバーを使うと、内側に傷を入れ易い。)
で、交換終了。 今回のやり方は、殆どが立ち作業だけで済む為、従来の地面に置いてやるやり方と比べると格段に楽で、時間も大幅に短縮できました。(従
来だと前後共で約3時間掛かったが、これだと2時間程度で終わると思う。 又、疲れ方も全然違う!)
ま、普通の人はタイヤ交換なんてしないと思いますが、私が自分でやる第一の理由は、コスト!(ショップに頼むと5万円超! 自分でやれば3万チョイで済
む。) 第二の理由は、ショップが信用できないから!(昔、西明石のサイクルワールドでは、ヘタクソで見ていられなかった。 伊丹のレーシングワールドで
は、リムを曲げられた…(;_;)等)
自分でやる場合のネックは、やはりホイールへの傷ですが、正直、写真のテクマグは、もう10回以上も作業をしているので、小さな傷がアチコチにありま
す。 集中していればマズ大丈夫なんですが、暑い時期の作業等で思考力が薄れて力任せにやったりするとてきめんで、「あっ!」と思った時にはもう遅いです
な…(^^;;;
とは言え、今回の作業で何か吹っ切れたと言うか、コツが掴めた様な気がするので、今後も店に頼む事は無いでしょうね…(例え、マグタンを買ったとして
も。)
※1.ビードクリームを塗って作業すれば少しは楽ですが、劇的な効果とまでは行きません。(ビードクリームは面倒なので、私はアーマーオールを薄く
塗ってからやってます。)
※2.注意深くリムとビードを合わせれば、手押しの空気ポンプでもビードは出せますが、かなりしんどいです。
※3.バランス取りは、バランサースタンドが無くても、車体に組み付けた状態(但し、キャリパーやチェーンの影響を受けない様にする事!)で充分取れま
す。(とは言え昔と違って最近のタイヤはバランスが良いので、殆どバランス取りの必要は無い。)
※4.古いタイヤは、ガソリンスタンドで引き取って貰いましょう。(ウチの近所のGSでは、処分料300円/本でした。 単車屋や用品店に古タイヤの処分
だけを頼むのは、余程懇意にしている店で無い限り難しいです。)
2012/09/28 タイヤ交換の動画を追加
以前
からいつかは購入しようと思っていた工具なんですが、これを店に注文した所、メーカー純正のしっかりした物だと実に4万円弱、安い物でも2万円近くもする
事が分ったので、自作してみる事にしました。(スプリングにフックを引っ掛けるタイプなら安いけど、スプリングに傷が付くし、レートの高いモノショック用
スプリングに使えるかどうか疑問。)
[安く簡単に造れる!]をモットーに、ボール盤とディスクグラインダーがあれば誰でも造れる程度の構造としました。(故に使い勝手はチト悪いで す…(^^;;;) 材料費は、鉄アングル材(t3、40×40×910:¥460)、M8ズンギリボルト(2m:¥360)、M8ナット(¥5×12) の計880円。(ホームセンターなら、ボール盤:¥5000、グラインダー:¥3000くらいで買えますから、それらを一緒に揃えても1万円でお釣りが来 ます。)
設計上、Rショックのバネレートを10kg/mm、それを最大5cm縮めると仮定して、大体500kgに耐えられれば良いと判断しました。(この 場合、強度的にはM8ボルト2本でも充分ですが、締め込みの軽さとショックユニットの安定性を重視して、4本締めを選択。)
作り方は、10cmの長さに切ったアングル材に穴を開け、30cmの長さに切ったボルトを通すだけという実に単純な構造。 スプリングのRに合わ せてアングル材を削るのが少し面倒ですが、丸一日もあればできるでしょう。
ま、4個もあるナットを少しづつ廻すのが超面倒ですが、材料費1000円未満という事で勘弁してくらさい…(^^;;;
(2002/10/19 補足)
『自作してみたい!』とのメールを頂いたので、[詳細な写
真]をアップしておきます。 アングル材は厚み3mm、ボルトは長い方がM8、短いのがM6です。 写真右上のバネに合わせてRを削る部分が一番
面倒ですが、ココが命なので頑張りましょう。
2010/10/24[新しいインパクトレンチ]
何を今更な気もす
るが、インパクトレンチの紹介である!
先日、神戸のアストロに立ち寄った所、コンパクトで洒落たデザインのインパクトレンチ(シグネット製)が目に止まってしまい、その時は何とか理性で押さ
えたものの、帰宅後にネットで調べてみると、重量:1.1kgfなのに最大トルク:55kgf-mの優れ物!
で、どうしても欲しくなって今日は朝から出掛けて買ってきた!\(^_^)/(って、こんなもんを使うのなんて年に一度あるか無いかなんだが…
(^^;;;)
左は、30年近く前に買ったインガソールランド製の差込角3/8のタイプで、重量:900g、最大トルク:10kgfーmと非力だが、エンジンをバラす
時には軽くて使い易いので重宝する。(コレを買った時は3万円近くしてたので、それから考えれば良い時代になったもんだ。)
右は、20年程前に買ってずっと使い続けてきた、差込角1/2の重量:2.1kgf、最大トルク:31.8kgf-mの安物。(今回の新品購入に伴い、
人に譲る事にしました。)
で、本日、真ん中の新しい奴を使って、丁度一月前に付けたばかりのEスプロケを取り外したのだが、瞬殺やった!(^^;;; ってまあ、1カ月前に付け
たばかりだった事もあるだろうけど、それにしてもローに入れただけで他に何の固定もしないまま簡単に緩むとは…
2010/12/21[エアゲージ、グレードアップ!]
20年以上に渡っ
て使い続けていたエーモンの安物エアゲージ(左)がとうとうダメになったので、新しい物(右)に換える事にした!
今度の奴はチト奮発して、ブリヂストンのレーシング・エアゲージだ!(精度±10kPa以内と公言している優れ物!)
しかし、何で単位がkPaの物しか無いのだ??? kgf/平方cmの奴も出せよ!
国際(SI)単位系だか何だか知らないが、生まれてからこの方ずっとMKS単位系でやってきた人間には鬱陶しい事この上無い!凸(-"-)(後、馬力の
kWとか、トルクのN・mとかもムカツク!)
試しにコイツを基準器にしてエーモンのもう一個の方(四輪用)を計ってみたら、ブリヂストン:262kPaに対してエーモン:2.8kgf/cm2と誤
差+5%に収まっており、安物の割には意外に高精度だった。
2010/12/23[ん〜…ココがイマイチ!]
1.指針のホールド
機能が無い!
エーモン製だと、エア抜きボタンを押すまでは測定時の指針の位置をキープしてくれるので、後からでも再確認できて非常に便利なんだが、コイツはバルブか
ら口金を離した瞬間にゼロに戻っちまうもんで使い難い!(-"-)
2.文字盤の向きが逆!
通常、測定時には写真の様にボディを左手で持ってエア抜きボタンを親指で押すと思うのだが、そうやって持った時に表示が逆になってしまって見難い!(も
しかしてワシの持ち方がオカシイのか…???)
安いエーモン製ですら、そんな点にまで配慮して作ってあるってのに、少々ガッカリだな…
と言う訳で、普通の人には値段の割に精度が高くて使い安いエーモン製の方をお勧めしておく!
2011/01/03[新しいエアポンプはダメポンプだった…(;_;)]
昨年、エアゲージがダメになった時に、ついでに注文していた新しいエアポンプ!(写真左側)
(精度はともかく)一応、大型のエアゲージが付いており、レバー操作で容量重視と圧力重視の二通りのモードが選べると言うので期待していたのだが、今
朝、初走りに出掛けようと初めて使ってみた結果、ダメポンプである事が分った…(;_;)[因みにコイツ!]
因みに写真の右側が、もう25年くらい使っていた古いエアポンプで、値段(1500円程)の割には凄く使い易かったんだが、ここ数年は徐々にエアが漏れ
る様になってしまい、パッキンにシリコングリスを塗ったりしてゴマかしてたんだよね〜…
で、新しい奴の一体何処がダメなのかと言うと、ズバリ、口金部分が凄く使い難い!
写真の通りで、2種類のバルブに対応する為に口金部分が二回り程も大きくなっていて隙間から入れ難く、特に新しいOZホイールは横向きバルブなもんで、
大きなボディがホイールに当たってしまって差し込むのにバルブにカナリの無理が掛かる!
更に、レバーのロック方向が逆で、写真のレバー位置だと古い方はフリーなんだが、新しい奴はこれがロック状態!
つまり、古い方はレバーを倒してロックするので力が掛け易くて片手で操作できるのに対し、新しい奴は二つ穴の分だけ固い事もあって両手を使ってレバーを
引き起こさないとロックできんのだ!(-"-)
オフ車なら特に問題は無いのかもしれんが、SS系のバイクだと前輪はディスクが邪魔だし、後輪はチェーンで手を汚しちまうしで、正直キレそうになる!
敢えて長所を上げるなら、台座が大きくて安定している事、ホースが柔らかくてフレキシブルな事、エアゲージがそこそこ正確な事、モード切り替えが便利な
事くらいか?
古い奴の口金と交換できないか検討中だが、こんな使い勝手の悪い口金じゃ売れんぞ!凸(-"-)>R&R
※2011/01/08 古い方のホースを切って周囲を削って細くして、新しい奴の口金に咥えさせて取り敢えずは使える様にしたものの、実に不細工だ…
(;_;) 何か他の手を考えねば…
[メ
カニクスL−150] もはや道具とは呼べない様な気もするが、便利な事に賭けてはもう殆ど核兵器並み…(^^;;;(だって中学ん時の技術実習で触って
からずっと欲しくて、寿貿易から一昨年にやっとこさ買ったのだ。)勿論、使いこなせる腕は無くてもっぱらアルミでネジを造ってる。(ハンドルバーエンドも
これで造った。)
これまでの使用頻度は余り高くなくて、せいぜい半年に一回使う程度だったが、今年(H10)の夏からチタン棒が手に入る様になったのでフル稼働! (チタンシャフト製作日記も見てね!)
サンケンで扱って
いる、カナダ製の[ミニ・バイクリフト]という通常兵器。 その名の通り簡易型のバイクリフトで、本格的なリフトがパネルの上に車体全体を乗せて持ち上げ
るのに対して、こちらは車体の下に2本のアームを差し込み、いわばフォークリフトの様に持ち上げるタイプ。(実際は、フォークリフトの様に真上には上がら
ないで少しリフト側にずれるし、持ち上げられる高さも40cm程度だが、重さが30kgで価格が6万なら御の字である。)
勿論そのままでは使えず、上に乗っかっている様な特製下駄を造らなくてはならないが、それさえ造ってしまえば便利この上ない代物。(最近は歳の性 か下回りの整備をすると腰が痛かったのだが、これで楽になった…)
※2011/01/07補足:最近は、少し小型の製品がアストロやストレートから格安で売られているので興味のある人は要チェック!
サイン
ハウスからの通販で買った、[ビードブレイカー](メーカー:リアルバランス)。 扁平率55%のラジアルタイヤのビードを落とすにはコイツが必要。
(VT250ならタイヤレバーで簡単に落ちたんだが… ちなみに価格は1.5万円程。))
使い方等は、タイヤ交換の項を参照の事。
※2011/01/07補足:これも最近は、アストロやストレートから格安の製品が出ている!
今日
(98/06/20)マフラーのリベット止めをやり直す事になって、コイツを忘れていた事に気付いた。 ホームセンターで980円という実に馬鹿げた値段
が付いているが、コイツは絶対に買っておいて損は無い!
薄物を固定したいが向こう側に手が入らなくて通常のボルト&ナットが使えない場合などに重宝する。 使い方は、下穴を空けた後にリベット(<ブラ インドリベットと言う)を差し込んでこのリベッターでピンを引っ張ればリベットの先が膨らんで固定される。(外す時はリベットの頭をドリルで揉む。)
用
途としては単車の場合、マフラーは勿論の事、チェーンケース、フェンダー、カウルの取り付け等、至る所でこのリベットを見る事ができる。
雌ネジ修正用ツールとして昔からあった[ヘリサート]ですが、最近[リコイル]と言う名前で同じ様な製品が発売されたので、どう違うのかが知りた くなってコレのM6を買ってみました。(ヘリサートの方は、昔買ったM8の手持ちあり。)
潰れた雌ネ
ジに一回り大きなタップを立てて、左写真のステンレスコイルをねじ込む事によって、元の雌ネジとしての機能を再生するのが、[ヘリサート]。 これは、
[リコイル]も全く同じで、このステンレスコイルに付いては両者間に差は無く、このコイルをねじ込むツールに違いがあるだけでした。
左側が昔からある[ヘリサート]、右側が新しい[リコイル]。 Noは両者共通で、
1. ステンレスコイル(一個50〜100円程度)
2. 挿入器具
3. タング折り取り工具
4. 専用タップ
見た目の一番の違いは2の挿入器具ですが、単純なリコイルタイプでも特に問題無く挿入できました。(というか素人には単純なリコイル型の方が使い易い…
(^^;;;) 因みにヘリサートタイプの挿入器具は単体価格が5千円以上もして、写真のセットで1万円を越える事を考えれば、リコイルの方がコストパ
フォーマンスに優れてます。(M8、M6用リコイルは、一式で定価6200円)
それと4の専用タップですが、ヘリサートの方は荒タップと上げタップの2本組なので行き止まりの穴にも使えますが、リコイルの方は荒タップだけな ので浅い行き止まりの穴は無理です。(因みに、このタップはサイズが特殊なので通常のネジ用タップは使えない。)
以上を踏まえた上でのお勧めは、やはり値段の安い[リコイル]です。(^^;;; 後、必要ならそれにヘリサート用の2本組タップを購入すれば、 浅い行き止まりの穴も大丈夫!(それから私は持ってませんが、ヘリサートには[コイル抜き取り工具(M6〜10共用)]というのもあります。) コイルが 無くなった時は近くの工具店でヘリサート用コイルを買えばそのまま流用できるし、ヘリサート用なら長さも数種類から選べます。(因みにM8用だと、8、 12、16mmがある。)
あ、そう言えば新製品で、[パイロットタップ付きリコイルキット]っつ〜のが出たけど、確かにいちいちドリルを使わずに済むから、急いでる時なん かは便利だろうな〜、って少し高いけど…(^^;;;
その名
前の通り、鉄パイプ等を潰さずに曲げる為の汎用工具。(メーカー名:RIDGID) 1m程の鉄パイプ等を差し込んで使用するが、鉄パイプは別途購入の
事。 転倒して、ハンドルやフレームを曲げてしまった時の修復等で重宝する。
本当は、もう1サイズ小さいのが欲しい所だが、残念ながらこれが一番小さい奴。
コレを初めて見たのは7年前で、R7のテールカウルの取り付けに使われていました。(その後のK3のカウル廻りにも多数使用されていた。)
最初は扱い方が分らなかったので、取り敢えずミニドライバーで中央のピンをほじくり出して外したのですが、外してみてその構造に感心したのを憶えていま
す…(^^;;;
写真の上から、
・ 挿入時: ピンを引き出した(脚部の閉じた)状態で挿入します。
・ 固定時: ピンをツライチになるまで押し込んで(脚部を開いて)固定します。
・取外し時: ピンを更に押し込んで(脚部を閉じて)から取り外します。
この、『押し込んで外す!』ってのがミソでして、意外な盲点と言うべきか仲々気付かない方も多い様です。
以上、簡単ですが…