1.震生湖
〈ボート遊びや釣りもできます。〉
もともと当時の南秦野村と中井村の境にあった土地なので今でも周囲は大変のどかです。
周辺には50種類あまりの野鳥、約100種類の野草が見られます。
湖の中には釣り人が放ったブラックバスなどが生息しています。
〈寺田寅彦の句碑〉
湖畔の売店そばには物理学者寺田寅彦が詠んだ「山さけて成しける池や水すまし」の句碑があります。
「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉で有名な人です(実際は違うようですが)。
このほかにも「穂芒(ほすすき)や地震に裂けたる山の腹」「そば陸穂(おかぼ)丸う山越す秋の風」の2句を残しています。
彼は東大地震研究所の所員として昭和5年(1930年)9月にこの地へやってきました。
ここでの調査は東大地震研の報第十号「秦野に於ける山崩」として昭和6年に受理されています。
ちなみに「震生湖」の名についても寅彦が名付けたいう話がありますが、
彼がここへ調査に来る前の昭和3年発行「神奈川県中郡南秦野村郷土誌」には既に「震生湖」の名前が出ています。
どうやら地元の人たちが考えた名前が定着したようです。
また、昭和初めに作成された地図には「震生池」という名前も出ています。
〈震生湖北側から丹沢を眺める〉
駐車場もあるし、湖周囲の道からの眺めもよく、こぢんまりしたところなので、散歩にもちょうどいいところです。
ちなみに中井側に回ると天気がいいと相模湾や大島まで見渡せます。
〈震生湖南側から。天気が良ければ相模湾や伊豆大島が見えます〉