大篠津掩体壕 
大篠津掩体壕
鳥取県米子市大篠津町にある掩体壕です。 大篠津町に有るため、大篠津掩体壕と表記しましたが、正式名称はありません。 旧日本海軍の美保海軍航空基地の跡地に残る掩体壕です。
場所は、JR大篠津町駅のすぐ近くにあります。掩体壕の近くの道は狭いので、駐車スペースはありません。

掩体壕(えんたいごう) とは、 装備や物資、人員などを敵の攻撃から守るための施設です。 旧日本軍が第二次世界大戦中に構築した掩体壕が全国に残っており、 これは取り壊しが困難であったために残されたものです。 近年では戦争遺跡として保存されているところもありますが、 米子に残る掩体壕は、放置されたまま残っているものです。

 ▲ JR境線と並行して走る道路から見た掩体壕

 ▲ JR境線と並行して走る道路から見ると、右側部分のお尻が写っている

 ▲ 道路側から近付いてみます

 ▲ 複雑な形状をしています
今まで九州などで見てきた掩体壕は、航空機用のかまぼこ型のものが多かったのですが、 こちらの掩体壕は独特で複雑な形状をしています。
まずJR境線と並行して走る道路から写してみました。
そして道路側から入ってみます。
筒形の壕が幾つかくっついている様な感じですね。 また出入口の形も面白いです。
全体的にどんな形状なのか分らなかったので、googleの航空写真を見てみました。
掩体壕のすぐ横は駐車場として使われていますので、車の大きさとの比較で壕の大きさが分かりますね。 縦長の大きな壕があって、その横にもう一つ小さな壕がくっついている様な形状です。 航空機用の掩体壕ではない様です。

道路側から入ってみると、恐らくこちらが掩体壕のお尻側なのだと思われます。 右側に大きな長い壕があり、だんだん細くなる尻すぼみな形の様です。 その左側に枝分かれする様に小さな壕が付いています。

この小さな壕の方に、『甲種飛行予科練習生練武之地』という銘板が設置されています。 下には、『十五・十六才の少年壱万有余名 護国の為 死を決し大空を目指した』と記されています。
しかし雑草が生い茂っていて、銘板の前までは進めませんでした。

 ▲ google 航空写真より

 ▲ 道路側から向かって左手の小さな壕に、銘板が設置されている

 ▲ 右側の大きな壕。尻すぼみな3段階
雑草の生い茂っていなかった、右側の壕のお尻の方から壕の中をちょっと覗いてみました。 当たり前ですが、お尻の方からなので、狭いです。
にしても、狭いな〜、 と思いつつ、掩体壕側面へと回ると、掩体壕のお尻の最後の部分は、 しっぽの様に本体の左端にくっついている様になっていました。

こちら側の側面も、また面白い形ですね。

 ▲ 掩体壕のしっぽの部分から中を覗く

 ▲ 大きな掩体壕のお尻
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 ▲ 掩体壕の側面から
そして掩体壕の正面へ回ってみます。 外壁には壕の支えの様なものが均等に付いています。 正面には、凸型の開口部があります。この狭さからいって、航空機は収納できなそうですね。
機械室とか通信室とか、そういう系の壕なのでしょうか。

しかしこちらの壕も、すこぶる状態は良さそうです。 恐らく完全な形で残っているのではないでしょうか。 戦後70年以上も経っているのに、大きく破損しているところは見当たりません。 形状も珍しいし、大型の遺構ですし、保存整備すれば観光名所にもなりうるのに、勿体ないですね。

 ▲ 掩体壕の側面から

 ▲ 掩体壕の正面から

 ▲ 掩体壕の正面から

 ▲ 掩体壕の正面から。左が掩体壕本体と、右に付属の小さな壕がある

 ▲ 中に何かの土台の様な物が見えます


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大篠津掩体壕 DATA
住所鳥取県米子市大篠津町3331付近
電話番号
公式HP
備考
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last visited : 2017/11/08