讃美歌94番 「久しく待ちにし」
作詞は12世紀のラテン語の讃美歌“Veni,Veni,Emmanuel”(来たれ、来たれ、インマヌエル)となっている。中世以来うたいつがれた古
い待降節の歌で、バビロン捕囚の悲しみの中からメシアの来臨を待望するこの歌の精神は旧教徒だけでなく、新教徒の心をも捉え、19世紀の中頃英独逸語に翻
訳されてから急速に普及し、今ではこの歌を収録しない讃美歌集はほとんどないまでになった。斉唱でうたうところに古典的な美しさがあり、歌い方としてして
は、グレゴリウス聖歌のように、滑らかにそして割合に速く歌い、各フレーズの終わりでは拍数に拘泥せず、オルガニストと会衆とが呼吸を合わせて延ばせばよ
いとされている。
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