わん声犬語 (2001年6月18日

記録に挑戦 ”かけっこ”



マギーさん。強化選手の頃。
強化選手の頃

マギー博士。

学問の研鑚に打
ち込むマギー教授
"かけっこゼミ”
   専任教授 
   マギー・Y博士。

 運動動態分析学専門。

 1997年1月17日生。

 ブラッド・ハウンド王国
王立高等女子師範バセ
ット校在学中、無血革命
により分離独立したバセ
ット絶対民犬共和主義国
の、国立バセット大学に
編入。
飛び級にて僅か3年で
Dr.課程終了。
学問分野では世界を常
にリードしている。
 趣味はシンクロナイズ・
スイミングで、大学院在学
中”ワンリンピック”の強化
選手に選ばれていたほど。
得意なものは、長胴を生か
した5回左右ひねりクルリン
と、長耳を巧みに使った6
回上下ヒラリン。
ある日の、ゼミ風景
真剣にゼミ生の
かけっこと、さぼ
りのゼミ生を見る
マギー教授



学内グラウンドにて
鋭い目の教授。




         「さぁ、みなさんスライドを見て説明します。
      私の分析は厳しいですよ。
      だからと言って、貴方達は私を嫌っ
      てはいけません。
      これも、全て学問の為です。
      分かりましたね」
講義中。
研究室にて、スライドを見せ
ながらゼミ生達に講義する
マギー博士


 「それでは、游さんからです」

游、走る1 「スタートダッシュの
目線、前足の蹴り出
しは素晴らしい
游走る2. 「後ろ足の蹴りが弱い
です。
これでは加速しません」
游走る3 「この動きは良いです
ね。
後ろ足の引き付けが
素晴らしい。
肩のしわが物語って
います」
游、走る4. 「あれあれ、どこを見て
いるのでしょう。
フォームがバラバラで
す」
游、走る5. 「加速してますね。
耳の動きが空気抵抗
をしっかり下げています」
游、走る6. 「あららっ、前足の蹴り
が弱くなっています。
失速していますね」
游、走る7. 「重心が傾いています。
目線も外れていますね」
游、はしる8. 「コレは、走っているの
でしょうか??」
游、走る9. 「おいおい、拾い喰い
は駄目ですよ」
游、stop. 「もしもし、短距離はゴ
ールテープを切るまで
全力疾走です」
「遊さんは、短距離選
手として素質は持って
います。
特に尻尾で身体全体
のバランスをとるのが
天性のものです。
尻尾(尾椎)の骨格、
そして胸腰筋膜、中
殿筋、浅殿筋が発達
しているからです。
しかし、集中力があり
ません。
これからの課題と言
えるでしょう。
もう一つ、課題が有り
ます。
風馬さん、それは何
ですか?」
マギーさん。才女なり。
天が二物を与え、加えて
文武両道のマギー教授
風馬さん、質問に答える?
1999年6月10日生
「えっ、あの〜
ダブダブの皮膚を・・・
削って・・・平らにして・・・

「惜しいですが、それは
無理です。
バセットからダブダブ皮
膚を無くす事は出来ませ
ん。
それじゃ、とも蔵さんは?」
とも蔵さん、質問に答えたつもり。
    1999年6月10日生
「ですから、
う〜ん。
でありまして・・・
つまり、これは、
なんと言いますか、
そうですね、早く言
えば、その点は、マ
ギー教授が考えて
いる事と全く同じで
すわ」
「貴方達、このスライドを見てください!!
何を見て舌なめずりしているのですか?
とも蔵さん!
何を見て、真剣な顔をしているのですか?
風馬さん!」
とも蔵さん、視姦中? 風馬さん、居眠り中。
(おっ、怒ってるわ。まさか
正直に、游さんの”おいど”
よろしいなぁと言うわけにい
かんし、困ったなぁ)
     
     ・
     ・
     ・
「でんぶです。
あぁっ、走り方
ぜんぶです」

 「えっ、
 臀部!」


   註)おいど=お尻=臀部
(おっ、怒らしたみたいや。
まさか、眼ぇ開けて寝てた
言うわけにいかんし、困った
なぁ)
        ・
        ・
        ・
「次から、起きてます」


「えっ、寝てたの?」

游、かけっこ連続写真。


マギー博士の分析。 「それでは、次にわが国の
短距離記録保持者なの
で、一芸入試で当校に入
学できました浮さんの走りを
分析しましょう」

「あっ、その前に、私の模範的な”走り”
を見てください」



模範かけっこ。 「この走り方が最善なのです。
尾の振り、前足の運び、耳の
揃え方、頭の高さ。
一直線上に並んだ前足と後
ろ足。
そして、游さんの課題でもあるの
ですが、この引き締まった身体。
さらに、世界記録保持者で、私
の理論実践者グレート・ハウンド
立憲君主国のハヨ・ハシリ・マッ
セさんが「はやくはしるのには、ち
からをいれないことなのよ」と言っ
ていました様に、力が抜けている
ので良いのです」

浮、かけっこ連続写真。
浮、走る1.
浮、走る2. 浮、走る3.
   「この走りは、ほぼ満点です」
    (一芸入試だけあるわねぇ)
    「浮さんの素晴らしいところは、
   やはり意識の高さでしょうか?
   目が輝いていますね。
   そして、姿勢も低く空気抵抗を
   自ら抑える方法を知っています。
   トレーニングでさらに鍛えられた
   前足の上腕筋、手根骨、指骨
   は賜物です。
   走るために生まれてきたとも言え
   ます。

    しいて、加えれば舌は収めておく
   べきです。
   空気抵抗の増加、バランスの
   乱れに繋がります」

   (後ろの走者によだれがかかるじゃないの。
    作為的なら、”う〜んお主なかなかやるな”って
    ことになるのかな?

    
でも、走者妨害になるじゃない)

「では、今日の講義のまとめをしましょう。
しっかりノートをとってください。

 まず、速く走るためには、整った骨格と、脚
力・上腕筋・腹筋・背筋、そして、すべての
バランスを支える尻尾と、内臓の働きが必要
です。

 具体的に説明しましょう。
前足で地面を蹴り出すとともに、背筋を使い
身体を伸ばし、短い前足も伸ばし遠い地点
に着地します。

 その際、鍛えた上腕筋で、しっかり地面を
捉え、その反動を利用して後ろ足を蹴り出し
ましょう。

 次に腹筋を使い、後ろ足をしっかり引きつけ、
鍛えた脚力、つまり大腿四頭筋、大腿筋膜張
筋、大腿二頭筋、半腱様筋を使い、短く安
定感の有る後ろ足で着地します。
その反動を利用して前足の蹴り出しへと繰り
返されます。
これらの動きが円滑に、かつリズミカルに行わ
れる事が理想です。

 なお一番大切な事は、速く走りたいと思う
精神力です。前方に食べ物が有ると思う
ような、イメージ・トレーニングもかかせません。

 バセット界においては、以上の点をバラン
スよく鍛える事によって、すばらしいフォーム
と速さを手に入れることが出来ます。

 しかし、現在スピードを追求されるアスリートの
ユニフォームがどんどん改善される中、バセッ
ト・ハウンドの長い耳、たるんだ皮は致命的とも
いえるでしょう。でもこのようなハンディを乗り越え
てこそ一流のアスリートになれるのです。
わかりましたか。」

学問的疑問を考察中。 風馬さん、とも蔵さんに質問する
マギー教授


「ところで、風馬さん、とも蔵さん達は
私の”かけっこ理論”を理解し、充分な
筋力と立派な骨格が有るのに、何故、
そんなに遅いのですか?」

「えっ、答えるのですか?」

「教授、真面目に聞いているのですか?」


「私はいつだって学問的な疑問について
は、探究心を持ち続けていますよ」



風馬さんのりっぱな”ふぐり”
とも蔵さんの堂々たる”へのこ”
      「ふぐりが・・・」   「へのこが・・・」
「邪魔だんねん!!!」
     註)ふぐり=いんのう=金玉袋
       へのこ=いんけい=ち◯ちん
       『陰名語彙』 中野栄三著
        『江戸秘語辞典』 中野栄三著 
         大文館より

小便バセット・アニメ。


 「連続写真についての解説文、及び”かけっこ理論”は、マギーさんの
保護者さんに執筆して頂きました」
 「マギーさんの写真はマギーさんの保護者さんから提供していただき
ました」
 「風馬さん友蔵さんの写真は、両わんこさんの保護者さんから提供して
いただきました」
 「浮と游の連続写真は、木寺さんに撮っていただきました」
 文責は、当HP管理者にあります。


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