保険の見直し
生命保険や損害保険は5年、10年、20年、あるいは一生涯など長期間の契約も少なくありません。 保険会社から送られてくる内容確認の通知もじっくり見ることもないし、保険の内容など普段は忘れているのが普通でしょうから、契約当時のままで経過してしまうことが多いのではないでしょうか。
加入当時とは家族状況が変わっていたり、家計の経済的背景も変化していることでしょうから、保障内容や契約条件の見直し、少なくとも現状との整合性の確認は必要なはずですね。
一方、保険を販売する側にとって「保険の見直し」は新規契約のセールスチャンスでもあります。 勧められている新しい保険が契約者自身にとってメリットあるものかどうかは良く検討する必要があるでしょう。
「保険の見直し」は新規加入する場合と同様に「自分にとっての必要性」の再確認から始めましょう。また、生命保険は加入時の年齢が上がると保険料が高くなることが多いので、見直しによって新たな保険に入り直す場合は、コストアップも考慮して慎重に検討する必要があります。
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保険見直しのタイミング
長期契約の生命保険の場合、保険会社から年に一度「保障内容の確認」が送られてくるはずです。
この通知を受けとったら、少なくとも「保険期間」「保障金額」「保障の目的」を再認識することくらいは実行した方が良いでしょう。
定期保険や特約の更新案内を見て保険料がアップすることに気づき、あわてて保険の見直し相談をお寄せになる方が実は結構多いのですが、焦って見直しをして内容がかえって悪くなったりすれば本末転倒です。
「毎年一度は内容確認」を心がけておけば、そのようなことも無くなるでしょう。
また、お子様が誕生した、住宅を購入した、お父さんが転職した、あるいはお子様が独立したとか、ご家族の状況変化も保険見直しを実行すべきタイミングです。
家庭環境の現状に見合った必要かつ適正な保障内容になっているのかを再確認しましょう。
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保険見直しの重要ポイント
金融業界自由化の流れを受けて保険業界は20年前とはずいぶん様変わりしました。
特に生命保険では「外資系の台頭」、「ネット販売など販売チャネルの多様化」、「損保、銀行の参入」などの流れを受けて、競争が激化し商品の多様化が進みました。
以前は複数の特約があらかじめパッケージとなっていたものが主流でしたが、現在は保障の対象を必要最小限に絞って、あるいは必要な保障だけを組み合わせて、自分の考えに合った保障内容を選べる状況になりつつあります。
利用者にとっては必要な保障だけを選べる自由を手にしたと言えますが、反面あまりに多くの保険商品があるため、かえって迷いが生じると言う現実もあるようです。 商品同士の比較から始めてしまうと「どちらが良いのか判断が難しかったり、一長一短で判定困難になるかも知れません。
保険見直しに当たっては、加入している保険と他の保険商品の特長比較をする以前に、家庭の置かれている状況と今後予想されるリスクについて、冷静に把握することから(つまりライフプランニング)始めることをお勧めします。ライフプランニングの発想からリスク対策の大枠を描き、過剰な部分あるいは現状に合わなくなった部分は削除して、不足する部分は補填するという観点で見直しを始めてください。
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保険見直しの落とし穴
「畳となんとかは新しいのが良い」という言葉がありますが、保険商品については新しければ良いとは限りません。 例えば一定の死亡保障額が一生涯継続する「終身保険」を例に挙げれば、15年前に加入した終身保険と同じ保険に現在加入する場合、同じ年齢でも22%ほど高くなっています。まして15歳も年齢がアップしていて加入するとなると、同じ保障でも保険料は2.4倍以上になります。
反対にある種の定期保険や医療保険などでは、15年前の保険料に比べて現在は30%ほど安くなっている商品もあります。
新しくなって保障内容も充実し、コスト面もリーズナブルな新商品もあるのですが、新しいものほど割高になっているものもあるのです。
また、現在よりも利率が高かったころの保険を解約して、新たに保険に入り直す場合には、金利の高い運用をやめて金利の低い運用に切り替えるという、通常考えられないようなことを選択してしまう場合もあります。
保険という商品の特性を理解したうえで、慎重に検討する必要があるというわけです。
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