証券マン最後の投資は?        

少し前にとても面白い新聞記事を目にしました。 (2000年9月)大手証券会社のN証券のグループ会社社員が、N証券社員時代に顧客に無断で証券売買をして1億円の損失を抱え込んだ。彼はその穴埋めのため、顧客の預金等の横領を繰り返して約7億5千万円を着服して逮捕されました。

損失を出した顧客から弁済を求められ、架空の投資話で金を騙し取ったりして資金を集めて色々と運用しようとしたが全て失敗した。 98年の春には、残り金の5千万円で一攫千金狙いを計ったというのですが、どんな投資だと思いますか。

なんとその時彼が選んだ投資とは、中央競馬の天皇賞レース、単勝馬券だったのです。
馬券は見事にはずれ、損失は更に増えたという話しです。
株式投資のプロがとことん困って最後に選んだ投資先が、競馬の馬券だというのは 非常に興味深く、ちょっと不謹慎ですが大笑いしました。
へえ、結局はそういうことなのね。と感心した次第です。
しかし、この人がやっていた投資は、正しくは「投機」だったということでしょう。

株はギャンブル、といったら、競馬ファンの方が一緒にするなよと怒るかもしれませんね。

ここで、名著「ウオール街のランダムウオーカー」に載っている短文を紹介・・・

■ロンドン・フィナンシャル・タイムズに載った伝言記事
「ロンドン透視家協会の今日の会合は予期せぬ事態が発生したために延期します」

■ご存知マーク・トウエインの「間抜けのウイルソン」という小説から・・
「10月は株式投機を行うのには最も危険な月のひとつである。 他に特に危険な月としては、
7月、1月、4月、11月、2月、6月、12月、8月、5月、3月、9月が挙げられる。」



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