令和1年6月発行 No.1 フード・セーフティー
西暦年 |
土用入 |
土用明? |
丑の日(干支) |
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2019 |
7月20日 |
8月7日 |
7月27日 |
癸丑 |
土用の丑の日・鰻
土用とは季節(春・夏・秋・冬)のはじまり18日間のことで一年に
4回あります。特に現在では、夏の土用に鰻を食べることが一般化したので夏の土用を示しています。
土用の丑の日にうなぎを食べるようになったのは、
江戸時代に平賀源内が、売れない鰻屋にたのまれ
宣伝用に看板に『土用の丑の日』と書き、良く売れ
たことが流行のきっかけといわれています。
≪平賀源内肖像≫『戯作者考補遺』より→
うなぎの栄養
ビタミンA、が多くB1、B2もエネルギー、タンパク質、脂質も豊富です。
うなぎの蒲焼きの栄養100g当たり(1尾160〜200g)
エネルギー |
たんぱく質 |
脂質 |
食物繊維 |
カルシウム |
リン |
鉄 |
カリウム |
339.Kcal |
23.0g |
24.4g |
--- |
150mg |
300mg |
0.8mg |
300mg |
亜鉛 |
ビタミンB1 |
ビタミンB2 |
コレステロール |
ビタミンE |
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2700μg |
5000IU |
0.75mg |
0.74mg |
240mg |
4.9mg |
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『五訂増補 日本食品標準成分表』より
鰻はどこからやってくるのでしょうか
産卵場所は、日本を南下しフィリピン沖の北緯15度東経141−143度前後の4000m級の海山と推定されています。幼魚のシラスを人工孵化し育てることは不可能で、遡上してきたシラスを捕獲し大きく育てることで食用とします。中国・台湾・日本などの河川に戻りますが捕獲量は圧倒的に中国が多く、日本の輸入量の年間4-7万トンの7-8割を占めます。今年の水揚げ量は、シラスの不足から3.5万トン程度で値段も高騰しています。日本の夏の代表的なスタミナ料理「鰻」を美味しく召し上がるためには品質管理が大切です。取り扱い業者さんは、大変な努力していますが、これまでに中国産鰻は食品衛生上幾つかの問題を投げかけました。2003年7月には「中国産から水銀が検出された」という記事。また、検出されてはならない抗生物質エンロフロキサシンが相次いで検出されました。この薬はヒトに使用が未承認の動物医薬品で安全管理上由々しき問題でした。中国では今年も鳥インフルエンザや家畜の病気が発生しており、安価に使用できる大量の農薬や抗生物質を広域的・対処法的に使う傾向があります。これらが大量に河川や湖沼に流出し、水産物を汚染させたことが原因です。輸入者の皆さんは、産地の生産状況をよく調査し、添加物や抗生物質の自主検査を行ってください。
BMLフード・サイエンスでは、エンロフロキサシン(定価18、000円)はもとより200種類に近い残留農薬スクリーニング(定価10万円)で、どこよりも早い3-4日という短時間で報告し、消費者の皆様の心待ちにする土用の丑の日に今年も対応いたします。
是非、早めにご準備の上、安全な商品の確保をお願いいたします。
トピックス
残留農薬についてポジティブリスト制が導入されるそうですが、ポジティブリストてなあに!
食品に残留する農薬の安全性確保については、食品衛生法により残留基準が設定されています。従来の考え方は、いわばネガティブリスト制で、一定限度以上の残留を禁止する農薬をリストにしていました。
ポジティブリストとは、残留基準が設定されている農薬すなわち「使用してもよいもの」のみを一覧表にして示すという方式です。
この制度のもとでは、リストに載っていない農薬の、食品への残留は厳しく規制され、残留が検出された食品の流通が禁止されます。また、リストに載った農薬でも一定限度以上の残留が検出された場合にはその食品を流通させることはできません。約715種類がリスト予定です。
この法律は、来年2006年5月から施行されますが、作付けはもう始まっています。実質的にはすでにスタートしています。また、これまで基準になかった加工品も残留農薬は許されなくなります。餃子・春巻き・佃煮・ジュース・ジャムは大変に厳しくなります。
(例)
2006年5月からは販売・使用禁止
食品に残留する農薬等に関するポジティブリスト制度における暫定基準の設定についての(最終案)等」は、厚生労働省ホームから入手可能です。 http://www.mhlw.go.jp/
法律改正の動き 原産地表示
農林水産省は、レストランなどの外食産業で使われている食材の原産地表示についてのガイドライン(指針)作りを進めている。消費者や外食産業関係者らによる検討会で議論し、7月に表示の方法や範囲を取りまとめる方針です。これが始まると
表示が望ましいですね、となります。
資料の入手方法
農林水産省トップページ > 意見の募集・お問合せ > パブリック・コメント > 規制の設
定・改廃に係る意見・情報の募集>外食における原産地表示に関するガイドライン骨子(案)
から入手可能です。
参考:農林水産省ホームページアドレス:http://www.maff.go.jp/index.html
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