◆◇◆七周年記念企画−連詩−◆◇◆
「The Seventh Tail」


1.

 ぼくらてをとりだきあって
 ふかくめをとじねむるから
 ゆめはなないろにじのいろ
 ただようそらはうみのいろ
 およぐぼくらがとけてゆく

 あさひがのぼるじかんまで
 めをあけたままねむるから
 さかなのゆめはエンドレス
 きみとのゆめがいつまでも


2.

        いつまでものゆめのあと
     すこしだけ傾いた
   路面にいっぱいの泡が跳ねって
  日にあたためられて
 鱗を反射しては
  吹きとおる靴音に
    ゆるやかにはらわれていく
      まぎれてなぜるように
        背びれが こんなにも
           と思えるほど初めてで


3.

 初めてを通り過ぎると
 すこしさびしい汽笛が
 水面の縁の近くで小さく響き
 できあがった波紋を目指して
 いくつもの古のものたちが
 とても恭しく身を投げた
 誰ひとり知ることのない
 けれどもその透きとおった儀式


4.

 笑っていれば良かった
 好きなものに
 好きなだけ名前を書いて良かった
 右手に持てないものは
 左手に持って
 それでも持てなければ
 空に放して
 それから、さかな
 透きとおった卵の日のことや
 昨日見た鳥のことをわたしに話して


5.

 話して 水底から空をあおいだら
 あいつらはどんなふうに捕まえに来るの
 太陽を背負って降りてくるの
 あいつらは空も水もつんざいて
 でもあなたは不自由だから
 空気に溺れてぱくぱくしてしまうから
 せめて話して あなたの祝祭のこと
 にぎにぎしい群れのひらめき
 墜落する影
 次々に跳ねながら
 ほどかれてゆく喫水線上のいのち


6.

 わすれずに凪を
 こぼさずにその溢奔へ
 みじかい舌で届かせ
 沈んだ花群に
 顔をうずめながら
 泡沫の照り映えを
 ふたりでノートした
 騒ぎ立つぼくらのいのちを写し
 浮かんでいく季節の残体も写し
 写し終え、笑み渡し、再びの夜まで、過ごし


7.

 仕方ない、と言った
 そのくちびるの動きを
 ぼくのからだに
 写し終え
 再び、笑った
 海に来ても
 海に来なくても
 掌からながれこむ
 うすい湿り気を
 ぼくらは過ごす




作者(敬称略):
1.つかさ 2.白井明大  3.奈緒  4.たもつ  5.原口
6.久嵩  7.イシダユーリ タイトル…キキ    
これからもよろしくお願いします!