風の向きが変わると、 くつしたをていねいに脱いだ。 大事にされている くるぶしの骨は いくつかの魔法の言葉を知っていて、 身をかがめ うやうやしくたずねると、 何か、ヒントをくれるようだ。 首のうしろがいつも痛いという、 苦しいねむりをもつひとのなかに棲む 鳥の群れが、 四次元に侵入する。 手をかさね、頬のしたに入れる。 哀しさや、やすらかさとは関係なく、 鳥の群れを横ぎってしまった、 その一瞬には涙がながれる。