<バイオレンス・サスペンス>


 シリアス系 
アウトブレイク ―OUTBREAK― 95年米作品
監督…ウォルフガング・ペーターゼン 脚本…ローレンス・ドゥオレット、ロバート・ロイ・プール
ダスティン・ホフマン、レネ・ルッソ、モーガン・フリーマン、
キューバ・グッテン・Jr、ドナルド・サザーランド、ケヴィン・スペイシー
国を脅かすウイルスや細菌を根絶させるためには村や町を消滅させることもありうるという軍の方針に驚かされ、国家や軍事には、どれほどの秘密が隠されているのかという恐怖心も感じてしまいます。
ダスティン・ホフマンとキューバ・グッテン・Jrの乗込んだヘリコプターのアクロバットシーンには手に汗をにぎります。一度壊れてしまったダスティン・ホフマンとレネ・ルッソの夫婦愛の行方も素敵。

ハンタウィルスが再びささやかれ始めたこの頃、エボラはどうしたのか、未知のウィルスや細菌の存在にはホラーとは違った怖さを覚えます。

アンタッチャブル ―THE UNTOUCHABLES― 87年米作品
監督…ブライアン・デ・パルマ 脚本…デヴィッド・マメット
アカデミー賞助演男優賞(ショーン・コネリー)
ケヴィン・コスナー、ショーン・コネリー、チャールズ・マーティン・スミス、アンディ・ガルシア、ロバート・デ・ニーロ
やる気を失いかけたケヴィン・コスナー扮するエリオット・ネスがアル・カポネと戦う決心をするきっかけが、親切な気持ちが仇となって犠牲になった少女の存在だったり、ネスと息子との関係や、最後のセントラルステーションのシーンでも子供がネックになっています。
年をとり、平和に過ごすことを好んでいた警官マローンをショーン・コネリーが演じていますが、もう一度、悪と闘う決心をしてからは渋く素敵な魅力が全開です。
カナダ国境近くでの酒の不正取引をおさえるシーンでのチャールズ・マーティン・スミスやギャングの会合の席でのロバート・デ・ニーロのキレかたにはびっくりします。正義にかける情熱や男同士の信頼や友情を感じる素敵な作品です。

今そこにある危機 ―CLEAR AND PRESENT DANGER― 94年米作品
監督…フィリップ・ノイス 原作…トム・クランシー
脚本…ドナルド・スチュワート、スティーブン・ザイリアン、ジョン・ミリアス
ハリソン・フォード、ウィレム・デフォー、アン・アーチャー、ジョアキン・デ・アルメイダ、ヘンリー・ツアーニ、ジェームズ・アール・ジョーンズ
トム・クランシー原作のCIAアナリスト、ジャック・ライアンシリーズ「レッド・オクトーバーを追え!」「パトリオットゲーム」につぐ第3弾です。
南米コロンビアでの麻薬カルテル捜査でのハリソン・フォードの年齢を感じさせないアクションもカッコイイけど、戦闘服に着替えて麻薬組織内に潜入してからのウィレム・デフォーはやはりカッコイイ。


エアフォースワン ―AIR FORCE ONE― 97年米作品
監督…ウォルフガング・ペーターゼン 脚本…アンドリュー・W・マーロー
ハリソン・フォード、ゲイリー・オールドマン、グレン・クローズ、ウェンディ・クルーソン、リーゼル・マシューズ、ウイリアム・H・メイシー、ユルゲン・ポロホノフ
ベトナム戦争の経験があるという設定のハリソン・フォード扮する闘う大統領もカッコいいけど、テロリストのリーダー役のゲーリー・オールドマンのキレかたが小気味いい。
ユルゲン・ポロホノフがウォルフガング・ペーターゼン監督の作品に出るというので、期待して、いつ出てくるのかとどきどきしていたけど・・・友情出演でした。でも、さすがに貫録があり、この人でなければという役でした。
この作品のユルゲン・ポロホノフを見て『U-ボート』のワンシーンを思いだした人もいるはず。


エネミーオブアメリカ ―ENEMY OF THE STATE― 98年米作品
監督…トニー・スコット 脚本…デヴィッド・マルコーニ
ウィル・スミス、ジーン・ハックマン、ジョン・ボイド、レジーナ・キング、リサ・バー、バリー・Pペッパー、トム・サイズモア、イアン・ハート、セス・グリーン
通信システムを使うと発信機、盗聴器、衛星監視カメラを利用して個人のプライバシーなどというものがひとたまりもないということに震撼する作品です。
この作品は『プライベート・ライアン』の狙撃兵ジャクソンを演じたバリー・ペッパー見たさに観た作品です。ウイル・スミスもバリー・ペッパーもとにかくよく走ってました。
ガブリエル・バーンがおいしい役でカメオ出演しています。
ジーン・ハックマンが渋くてカッコいいですよ。ジーン・ハックマンが登場してからは作品がひきしまったような感じがしました。


クロッシングガード ―THE CROSSING GUARD― 95年米作品
監督・脚本…ショーン・ペン
ジャック・ニコルソン、デヴィッド・モース、アンジェリカ・ヒューストン、ロビン・ライト、ロビー・ロバートソン、石橋凌
ショーン・ペンが親交のあった作家チャールズ・ブコウスキーに捧げた作品です。
メインテーマをショーン・ペンの友人のブルース・スプリングスティーンが担当しています。
子供を事故で亡くしたことによって、壊れてしまった、人々の生活と心、その心が癒されていく過程がせつなく描かれています。
この作品で注目したいのが加害者として苦しんでいるデヴィッド・モースです。
デヴィッド・モースは『コンタクト』の中でも、素敵なお父さん役を演じていましたが、この作品の中での葛藤しながら苦しみ、同じように苦しむジャック・ニコルソンと対峙していく姿がとても素敵です。
『グリーンマイル』でも好感度ナンバーワンでした。


ゴールデンボーイ ―APT PUPIL― 98年米作品
監督…ブライアン・シンガー 原作…スティーブン・キング
脚本…ブランドン・ボイス
イアン・マッケラン、ブラッド・レンフロ、ブルース・ディヴィソン、エリアス・コーディアス、デヴィッド・シュワイマー
ナチの戦犯でありながら隠れてひっそり暮らす老人イアン・マッケラン扮するクルトと、その秘密を握ったブラッド・レンフロ扮する優等生トッドの駆け引きで話が進んでいきますが、だれもが眉をひそめながらも興味があろうはずのアウシュビッツ収容所副所長だったクルトの話に引き込まれてエスカレートしていくトッドの言動がわかるような気がします。
エリアス・コーディアスの役は、なんとも哀れでした。
この原作はスティーブン・キングの恐怖の四季の夏篇にあたっていて、秋篇の「刑務所のリタ・ヘイワース」(『ショーシャンクの空に』)と共通の名前が出てきます。原作をあわせて読んでほしい作品です。


ゴッドファーザー1 ―THE GODFATHER― 72年米作品
監督・脚本…フランシス・F・コッポラ 原作・脚本…マリオ・プーゾ
アカデミー作品賞、主演男優賞(マーロン・ブランド)、脚色賞
マーロン・ブランド、アル・パチーノ、ジェームズ・カーン、 ダイアン・キートン、ロバート・デュヴァル
『ゴッドファーザー』3部作を続けて観たいと思ったのは、 ロバート・デ・ニーロの『アナライズミー』を観たのがきっかけ。 どうも、ゴッドファーザーのパロは使われているのらしいけど、 それが分らないのか悔しいという単純な理由。
でも、観てびっくり衝撃的でした。マフィアを裏側から辛辣にそしてあたたかく描かれた作品のように思われました。 ニーノ・ロータのテーマ曲は心に染み入ってしまう気がします。
わたしがこの第一作で一番好感のもてるキャラクターだったのは長男のソニーでした。


ゴッドファーザー2 ―THE GODFATHER, PART2― 74年米作品
監督・脚本…フランシス・F・コッポラ 原作・脚本…マリオ・プーゾ
アカデミー作品賞、監督賞、主演男優賞(ロバート・デ・ニーロ)、 脚色賞、美術監督賞、作曲賞
アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロ、ロバート・デュヴァル、 ダイアン・キートン、ダニー・アイエロ、ジョン・カザール
『ゴッドファーザー2』で、まず驚いたのがロバート・デ・ニーロ。
デ・ニーロの若い時の作品というと『ディアハンター』と思っていたので、その線の細さに驚きました。
アル・パチーノは一作目にくらべて随分あかぬけた感じで貫録のある渋みがでていたように感じます。 デ・ニーロ扮する亡きドン・コルリオーネの少年時代からの回想のシーンとの絡みかたが心地よくうつりました。
南米ハバナを舞台にしたシーンでは、『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』の音楽や時代背景を感じます。
1,2と次男のフレド役で、『ディアハンター』のジョン・カザルの姿が見られたのも印象的。


ゴッドファーザー3 ―THE GODFATHER, PART3― 90年米作品
監督・脚本…フランシス・F・コッポラ 原作・脚本…マリオ・プーゾ
アル・パチーノ、ダイアン・キートン、タリア・シャイア、アンディ・ガルシア、 ジョン・サヴェージ、ソフィア・コッポラ、ブリジット・フォンダ
1,2と続けて観たあと、この作品を続けて観たのは失敗だったかなと、思ってしまいました。
続けて観るには、あまりにも時代が過ぎてしまっていました。
ソフィア・コッポラが1の赤ん坊役についで2回目の登場というエピソードも。
ハリー・コニック・Jrがエンディングテーマ「ゴッドファーザー 愛のテーマ」を歌っています。


ダイヤルM ―A PERFECT MURDED― 98年米作品
監督…アンドリュー・デイヴィス 脚本…パトリック・スミス・ケリー
マイケル・ダグラス、グウィネス・パルトロー、ヴィゴ・モーテンセン、 デヴィット・スーシェ、サリタ・チョウドリー、マイケル・P・モラン、 ベラ・ネルソン
ヒッチコックの『ダイヤルMを廻せ!』のリメイク作品。
この作品のDVDには、アンドリュー・デイヴィス監督の解説つきのもう一つの結末が収められています。
『ダイヤルMを廻せ!』を是非観てみたいと思っています。


タクシードライバー ―TAXI DRIVER― 76年米作品
監督…マーティン・スコセッシ 脚本…ポール・シュレーダー
カンヌ映画祭グランプリ
ロバート・デ・ニーロ、シビル・シェパード、ジョディ・フォスター、ハーヴェイ・カイテル
眠れない夜、孤独、鬱屈、からまわり、出口のない孤独な葛藤。そんな感じを覚える作品です。
13歳の売春婦アイリス(ジョディ・フォスター)を助け出すまでの暴力的なシーンの連続にはちょっとショック。
デ・ニーロの凄さを発見できる作品でした。


ノーマンズ・ランド ―NO MAN'S LAND― 87年米作品
監督…ピーター・ワーナー 脚本…ディック・ウルフ
D・B・スウィーニー、チャーリー・シーン、ララ・ハリス、ランディ・クエイド
ポルシェ泥棒の一味を捕まえるために、おとり捜査をする警官役をD・B・スウィーニー。 一味のボスのチャーリー・シーンとのあいだに友情が芽生えてしまい、苦悩するD・B・スウィーニーが印象的。
この年は『友よ風に抱かれて』をはじめとしてD・B・スウィーニーの出演作が多いのですが、この作品ではブロンドの髪なのでちょっとびっくり。


バニシング・エアー ―BLACK OUT EFFECT― 97年米作品
監督…ジェフ・ブレックナー
エリック・ストルツ、チャールズ・マーティン・スミス
航空管制塔のミスでおきてしまった航空機事故の責任をおしつけられた管制官グレイ役のチャールズ・マーティン・スミスが復讐心を心にだんだんキレていってしまうのだけど、この人のキレかたにはいつも狂気を感じる。過密になった空の安全をコンピュータと人の力で制御している怖さも感じる作品。


ホワイトハウスの陰謀 ―MURDER AT 1600― 97年米作品
監督…ドワイト・リトル 脚本…ウェイン・ビーチ、デヴィッド・ホッジン
ウェズリー・スナイプス、ダイアン・レイン、ダニエル・ペンザリ、 デニス・ミラー、アラン・アルダ、ロニー・コックス、テイト・ドノバン
ホワイトハウス内で起こった殺人事件を捜査する殺人科の刑事ウェズリー・スナイプスはもちろんだけど、シークレットサービスのダイアン・レインが国家の陰謀を探り出すために潜入していくアクションシーンがカッコイイ。
ウェズリー・スナイプスって、いつ見ても不死身っぽい。メンフィス・ベルのテイト・ドノバンが大統領の息子役。



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