うちへ帰ろう 『うちへ帰ろう』という映画はとても涙のツボを刺激する作品です。
観たあとに、自分自身や家族、大切な人について思いを馳せている自分を 発見できる作品だと思いました。
これから書くのは映画の感想ではありません。
この作品をみたあと、自分と家族について考えてみました。

うちへ帰ろう
―THE AUTUMN HEART―

2000.9.22
シネスイッチ銀座

わたしの母は離婚家庭に育っています。

この作品の主人公ダニエルと同じ6歳の時に両親が離婚して、母親が家を出て行って雪の降る夜に荷物を運び出す母親の姿を観ながら、母親に捨てられたと感じたそうです。そして7歳の時に父親が再婚して乳幼児だった母の妹をつれて新しい家庭をつくり、母は祖父母のもとに養女として残され育ったそうです。
たくさんの哀しみや寂しさはあったけど祖父母の愛情を受けて育ったので幸せだったと母は話します。そして、わたしは2度も親に捨てられたのよって笑いながら言います。

父親とも近くにいながら父親の新しい家族に気を使い話すこともままならず、母親とは13年間一度も逢わずに育ったそうです。

でも、今はどちらともとても仲良く付きあっていています。

いろんなことがあっても、人はほんの少し相手の気持ちに接してあげようと思いさえすれば、やさしくなれる。過去に何があったかではなくて、今をどう生きたいか、死ぬときにどうありたいか、自分の子供たちにどういうふうにさせてあげたいかと考えたときに自然と自分の両親を許すことができ、彼らを大切にしたい、自分も大切にされたいという気持ちになったそうです。 結果として、わたしと弟はやさしてく素敵なおじいちゃんとおばあちゃんに甘えることが出来ています。

『うちへ帰ろう』のラストで、子供たちは「おじいちゃんが出来てよろこんでいる」というような言葉がありました。ほんとうにそのとおりです。

この映画を一緒に観に行った母の感慨はさておいて、わたしの感慨を。

アメリカでは離婚が多い・・・というはなしだしの映画・・・離婚って幼いころは自分とはまったく関係のない世界のように感じていました。でも、小学校、中学校・・と進むうちに同級生の中にも離婚家庭がいくつか出来てきました。友人の中にも離婚家庭で育っている子もいます。わたしの両親もよく口争いをします。

こどもにとって両親というのは、はじめからペアなものだけど、実際には夫婦っていうのは元々は他人で生き方や生活感や価値観に違ったものがあっても仕方がないことで、それを微妙なバランスで保って成長させているんだろうなって思います。

小さいころは両親が口論をするのを見るだけど、哀しかったりショックだったけど、今はなんとなく 第三者から見るなんとかで、その口論のプロセスが見えてきたし、なんとなく事のなりゆきに聞き耳を たてるようになってきました。

その口論を聞いていると、困ったことに父とわたしが似ていることに気がつくのです。

母の言うことはとりあえず正論だから、こっちは不利。でも、ちょっとな〜と思うこともしばしば。 だから、父の言動が手にとるように分かるのです(父の言動が嫌だな〜と思っていても、それに自分の言動が 似ている。その言動の裏側がなんとなく理解できる。不思議・・・)
なんだかんだと言っても親子ってこんなもんかなとも思う。

ちょっと映画の話にもどって『うちへ帰ろう』を見ていて終始思ったのは、 この長女のデヴが、なんとなく自分と似てるなということ。
怒り方なんて”おぉ〜”って思った(あんなに迫力はないけど)
絶対に自分は折れようとはしない。
間違いに気づいて謝りながらも
どうして言ってくれなかったのよ、教えてくれなかったのよ
うん十年も空回りしてたじゃないのよ〜、
わたしが悪いの?そうじゃないって言ってよ、
わたしは悪くないんだもん、あなたがいけないんだから〜〜!!
と、自分は悪くないの姿勢を絶対に崩さない

そして、抱きしめてもらって、ほら、わたしは悪くなかったでしょ。

は〜っ、困った性格・・自分を見ているようだ。

そして、三女のダイアンがパパに「お前は頭のいい娘だ」と言われてはにかむところ、 ここわかるな。一番言って欲しい人に一番言って欲しい言葉をかけて もらったんだろうな。
わたしにもそういう言葉がある。まだ言ってもらってないけど。

どんなに怒っていても、嫌なことにぶつかっても
少し前に戻って考えてみれば、やさしさをとりもどすことができる。
そんなことを感じた映画でした。
この先、わたしにも家族にもいろいろな事がおこるかもしれないけど 家族であることを大切にしたいな。

監督…スティーヴン・メイラー Steven Maler
脚本…デヴィッドリー・ウィルソン Davidlee Willson

CAST
デヴ Deb…アリー・シーディ Ally Sheedy
ダニエル Daniel…デヴィッドリー・ウィルソン Davidlee Willson
アン Ann…タイン・デイリー Tyne Daly
リー Lee…ジャック・デヴィッドソン Jack Davidson
ダイアン Diane…マーラ・スカレッツァ Marla Sucharetza
ドナ Donna…マーセリン・ヒューゴー Marceline Hugot
リア Leah…リサ・ケラー Lisa Keller

2000.9.23
ADU


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