TUVALU
ツバル
1999年ドイツ作品シアター・イメージフォーラム
しばらくぶりで時間の余裕がとれたのでまとめて映画を観てしまおう〜と思った。
なんと言っても昨年暮れから映画館まで足を運んでいないし、観たい作品は何本もある。
話題作や人に薦められている作品や、なんとなく気になっている作品。
『ツバル』はこのうち、なんとなく気になっていた作品で、でも率先して観ようと思っていた作品ってわけじゃなかったのだけどヴィム・ヴェンダース監督が才能を高く評価しているというのが気になっていた。
何本かハシゴをするつもりで時間的にちょうどいい『ツバル』の1回目を観ることに......
でもね、『ツバル』を観たらもう映画のハシゴをする気が無くなってしまったのです。
なんだか、このあと他の作品を観るのがもったいないような気がしてしまって.......
こんなことは、感覚としては違うんだけど『アメリカンヒストリーX』を観たとき以来かもしれない。
あっ、なんだかいいもの観ちゃったなって感じで、
ひとりじめしたいような、でもみんなに教えてあげたいような。
胸の中がうずうずしてほわ〜んとして、やっぱり良かったよ〜って言って歩きたいような。
そんな気分になってしまったのです。
こういうの嫌いな人もいるんだろうけど、でも共感できて幸せな気分になれる人もたくさんいるはず。
万国共通という不思議な言葉がときどき発せられるだけで、セリフもほとんどなくて字幕もないのに、ちゃんと伝わってくるのは、だれにでもある人間の本質を語っているからかもしれない。観ていてうんうんって分かるような気がしてしまう。
古いプールも荒廃した町も人々も、全体を通して決してきれいなものを映しているわけじゃないのに、ちっとも不快じゃないのは、見た目じゃないそれぞれのものを伝えてくるからかな。
雨ばっかりで、水ばっかりで、でも暖かい作品。ブラックな部分をたくさん底にしきつめながらも冒険活劇でファンタジーで暖かい作品。
ドニ・ラヴァンが良くって、ホームレスのみなさんには拍手を送りたい。
エンディングテーマが流れてきたとたんにぽわ〜んと心が暖かくなったのでした。
何回でも観たい作品かも。DVDが出たら買おう♪（笑）
監督…ファイト・ヘルマー
脚本…ミヒャエラ・ベック、ファイト・ヘルマー
・ゲント映画祭 FIPRESCI賞
・キエフ映画祭 観客賞
・ホーフ映画祭 イーストマン・コダック奨励賞、最優秀装置賞、最優秀編集賞
・チュービンゲン映画祭 青少年賞、観客賞
・モスクワ「フェイス・オブ・ラブ」映画祭
最優秀男優賞（ドニ・ラヴァン）、 最優秀女優賞（チュルパン・ハマートヴァ）、観客賞
・スラムダンス映画祭 コダック・ビジョン・アワード（最優秀撮影賞）
・ポルト映画祭 特別審査員賞、観客賞
・サレルノ映画祭 最優秀作品賞
・プチョン国際ファンタスティック映画祭 観客賞
・モントリオール・コメディ映画祭 審査員特別賞、最優秀脚本賞
・ドイツ映画賞 最優秀若手監督賞
・リューネン映画祭 観客賞、ベストカット賞
・マックス・オフュルス映画祭 観客賞
CAST
アントン…ドニ・ラヴァン
エヴァ…チュルバン・ハマートヴァ
カール…フィリップ・クレー
グレゴール…テレンス・ギレスピー
検査官…E.J.カラハン
グスタフ…ジョコ・ロジッヒ
マルタ…カタリナ・ムルジア
警官…トドール・ゲオルギエフ
＜ファイト・ヘルマー監督＞
1968年ハノーバー生まれ。
1989年 TOUR D'AMOUR 愛の旅 （短編）
1990年 DIE RÄUBER 盗賊 （短編）
1992年 ZUM GREIFEN NAH すぐ近くに （短編）
1993年 DER FENSTERPUTZER 窓磨き （短編）
1994年 TOUR EIFFEL エッフェル塔 （短編）
1995年 SURPRISE! サプライズ （短編）
1999年 TUVALU ツバル
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