Ry Cooder(ライ・クーダー) と 映画音楽(音楽監督作品)

『The Long Riders』 (ロング・ライダーズ) ―80年 米作品
監督…ウォルター・ヒル
脚本…ビル・ブライドン、スティーブン・フリップ・スミス
ステーシー・キーチ/デビッド・キャラダイン/ランディ・クエイド/キース・キャラダイン/ ロバート・キャラダイン/デニス・クエイド
『The Borde』(ボーダー) ―81年 米作品
監督…トニー・リチャードソン
脚本…デリック・ウォッシュバーン、ワーロン・グリーン、デビッド・フリーマン
ジャック・ニコルソン/ハーベイ・カイテル/ヴァレリー・ベリン/ウォーレン・オーク
『Southern Comfort』(ブラボー小隊・恐怖の脱出…劇場未公開TVタイトル) ―81年 米作品
監督…ウォルター・ヒル
『Streets Of Fire』(ストリート・オブ・ファイヤー) ―84年 米作品
監督・脚本…ウォルター・ヒル
マイケル・パレ/ダイアン・レイン/リック・モラニス/ウィレム・デフォー
『Paris, Texas』(パリ、テキサス) ―84年 仏・西独作品
監督…ヴィム・ヴェンダース
脚本…サム・シェパード
カンヌ映画祭グランプリ、国際評論家賞
ハリー・ディーン・スタントン/ナスターシャ・キンスキー/ハンター・カーストン
『Alamo Bay』(アラモベイ) ―85年 米作品
監督…ルイ・マル
脚本…アリス・アレン
エド・ハリス/エイミー・マディガン/ホー・ニュアン
『Brewster's Millions』(マイナー・ブラザース/史上最大の賭け) ―85年 米作品
監督…ウォルター・ヒル
『Crossroads』(クロスロード) ―86年 米作品
監督…ウォルター・ヒル
脚本…ジョン・フスコ
ラルフ・マッチオ/ジョー・セカネ/ジャミー・ガーツ/ジョー・モートン
『Blue City』(ブルー・シティ 非情の街) ―86年 米作品
監督…ミシェル・マニング
脚本…ウィルター・ヒル
ジャド・ネルソン/アリー・シーディー
『Johnny Handsom』(ジョニー・ハンサム) ―89年 米作品
監督…ウォルター・ヒル
脚本…ケン・フリードマン 原作…ジョン・ゴーディ
ミッキー・ローク/エレン・パーキン/エリザベス・マクガヴァン/フォレスト・ウイテカー/ランス・ヘンリクセン
『Tales Of The Chrypt 』 ―92年 米作品
『Tresspass』 ―92年 米作品
監督…ウォルター・ヒル
脚本…ボブ・ゲイル、ロバート・ゼメキス
ビル・パクストン/アイス・T/ウイリアム・サドラー/アイス・キューブ/アート・エヴァンス/デボリアックス・ホワイト
『Geronimo』(ジェロニモ) ―93年 米作品
監督…ウォルター・ヒル
脚本…ジョン・ミリアス
ジェイソン・パトリック/ジーン・ハックマン/ロバート・デュバル/ウェス・ステューディ/マット・ダモン/ロドニー・A・グラント/ケビン・タイ
『Last Man Standing』(ラストマン・スタンディング) ―96年 米作品
監督・脚本…ウォルター・ヒル
ブルース・ウィリス/クリストファー・ウォーケン/ブルース・ダーン/ウイリアム・サンダーソン
『The End Of Violence』(エンド・オブ・バイオレンス) ―97年 米作品
監督…ヴィム・ヴェンダース
脚本…ニコラス・クライン
ビル・ブルマン/アンディ・マクダウェル/ガブリエル・バーン/トレーシー・リンド/K・トッド・フリーマン/ダニエル・ベンザリ
『Primary Colors』 ―98年
監督…マイク・ニコルズ
『Buena Vista Social Club』(ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ) ―99年
監督…ヴィム・ヴェンダース

―Ry Cooder(ライ・クーダー)―

1947年3月15日 ロサンジェルスで生まれる(両親と3人家族)。 本名、Ryland Peter Cooder(ライランド・ピーター・クーダー)。サンタモニカで育ちます。
Ry Cooderのマンドリンのスタイルは一貫してブルースとリズム・アンド・ブルースにその基本を置いています。 スライド・ギタリストとしても名高く、そのフィンガー・ピッキングの手法をマンドリンやマンドラにも応用しています。
その中でロックン・ロール、テックス・メックス、ハワイアン、スウィング、カントリー、 リズム・アンド・ブルース、オールド・タイムその他いろいろな音楽に挑戦し、 そしてそれらすべてを一つの統合した音楽世界にまとめあげています。
Ry Cooderはマンドリンという楽器を今までになかったような使い方をしエレクトリックな曲における マンドリンの新しい役割を開拓しました。それはローリング・ストーンズのアルバム 「レット・イット・ブリード」に入っている「ラヴ・イン・ヴェン」に代表されます。

10歳のとき初めてギターを手にしフィンガー・ピッキングを習得し、15歳頃からボトルネック奏法をはじめます。 (後にローリング・ストーン ズのキース・リチャードがライ・クーダーからボトルネック奏法の手ほどきを受けたそうです)
12歳のころは、黒人ミュージシャンのジョシュ・ホワイトの音楽に興味をもちレコードを聴き続けたそうです。
12歳から13歳のころ、生演奏をやっている店へ聴きに出かけるようになり、ライトニン・ホプキンス、 ブラウニー・マリー、スリーピー・ジョン・エステス、リブランド・ゲイリーデイビス、 ミシシッピー・ジョン・ハートなど演奏を聴きギターの弾き方を覚えていきました。

10代の後半にはロスのフォーク・クラブ「アッシュ・グローブ」の常連になり、 有名なブルース・ギタリストと一緒に演奏活動もおこなうようになりました。 「アッシュ・グローブ」でゲイリー・デイビスからギターの手ほどきをうけたことがその後に大きく影響しているようです。

60年代中頃からロスアンゼルスのスタジオ・ミュー ジシャンとして活動をはじめ、 黒人ブルース マンのTaj Mahal(タジ・マハール)率いる「ザ・ライ ジング・サンズ」に参加します。 スタジオミュージシャンとして活動を始めたころは楽譜を読むことも出来なかったそうです。

The Rolling Stones(ローリング・ストーンズ)、Captain Beefheart(キャプテン・ビーフハート)、 Paul Revere & The Raiders(ポール・リヴィアーとレイダース)などとも共演しギター、マンドリン、 バンジョーを演奏しました。

1966年 参加アルバム―Rising Sons(Taj Mahalとのグループ)の「Rising Sons」、 Paul Revere &The Raidersの「Midnight Ride」、John Bradenの「John Braden」。
1967年 参加アルバム―Captain Beefheartの「Safe As Milk」、 The Ceyleib Peopleの「Tanyet」、Taj Mahalの「Taj Mahal」。
1968年 参加アルバム―Anders & Ponciaの「Anders & Poncia」、 Dale Hawkinsの「LA, Memphis &Tyler, TX」、Mark Levineの「Pilgrim's Progress」、 Pat Boonの「Departure」、Randy Newmanの「Creates Something New Under The Sun」、 The Monkeesの「Head」。
1969年参加アルバム― Arlo Guthrieの「Running Down The Road」、 Fusionの「Border Town」、Gentle Soulの「Gentle Soul」、Harpers Bizarreの「The Best of Harpers Bizarre」、 Neil Youngの「Neil Young」、Paul Revere & The Raidersの「Hard'n'Heavy」、 Phil Ochsの「Greatest Hits」、Rolling Stonesの「Let It Bleed」、Ron Elliottの「The Candlestickmaker」、 Sal Valentinoの「Silkie-Song For Rochelle」。Soundtrack―「Watermelon Man」
1970年 参加アルバム―Alex Richmanの「Salty」、Arlo Guthrieの「Washington County」、 Eveの「Take It And Smile」、Gordon Lightfootの「If You Could Read My Mind」、 Gordon Lightfootの「Sit Down Young Stranger」、Little Featの「 Little Feat」、 Longbranch Pennywhistleの「 Longbranch Pennywhistle」、Marc Bennoの「Marc Benno」、 Randy Newmanの「12 Songs」、Ron Nagleの「Bad Rice」、Scott McKenzieの「Stained Glass Morning」。
Soundtrack―「Performance」。
「Ry Cooder」で ソロ・デビューします。 この年に、ワーナーのプロデューサーRuss Titelman(ラス・タイトルマン)の妹の Susan Titelman(スーザン・タイトルマン)と結婚します。
1971年参加アルバム―Brenda Pattersonの「 Keep On Keepin' On」、 Buffy Sainte、Marieの「She Used To Wanna Be A Ballerina」、Crazy Horseの「Crazy Horse」、 David Blueの「Stories」、Don Everlyの「Don Everly」、Judy Collinsの「Living」、 Possumの「Possum」、Rita Coolidgeの「Rita Coolidge」、Rolling Stonesの「Sticky Fingers」。
1972年 「Into The Purple Valley」「Boomer's Story」をリリース。
参加アルバム―Arlo Guthrieの「Hobo's Lullaby」、Everly Brothersの「Stories We Could Tell」、 Gordon Lightfootの「Don Quixote」、Norman Greenbaumの「Petaluma」、Randy Newmanの「Sail Away」、 Rita Coolidgeの「Fire Me Back」、Rolling Stonesの「Jamming With Edward」。
1973年 参加アルバム―Arlo Guthrieの「 Last of the Brooklyn Cowboys」、 Billy Mernitの「Special Delivery」、Bobby Kingの「Looking For Love」、 Brenda Pattersonの「 Brenda Patterson」、Claudia Lennearの「Phew」、 Maria Muldaurの「Maria Muldaur」、Mike Seegerの「The Second Annual Farewell Reunion」、 Rod Taylorの「 Rod Taylor」。
1974年 ジャズ・ピアニストのEarl Haines(アール・ハインズ)が参加した、 ゴスペル・スタイルのバック・コーラスを交えた「Paradise And Lunch」をリリース。
参加アルバム―Arlo Guthrieの「Arlo Guthrie」、Brenda Pattersonの「Like Good Wine」、 John Sebastianの「Tarzana Kid」、Randy Newmanの「Good Old Boys」、 Terry Melcherの「Terry Melcher」、The Gabby Pahinui Bandの「The Gabby Pahinui Band」。
1975年 参加アルバム―Doobie Brothersの「Stampede」、Jonny Cashの「John R. Cash」。
1976年 テキサスのアコーディオン奏者Flaco Jimenez(フラコ・ヒメネス)が参加したメキシカン・セッションと、 ハワイのスラック・キー・ギタリストGabby Pahinui(ギャビー・パヒヌイ)、 Atta Isaacs(アッタ・アイザックス)が参加したハワイアン・セッションからの構成からなる「Chicken Skin Music」を リリース。
The Gabby Pahnui Bandの「The Gabby Pahinui Hawaiian Band-Vol.1」に参加。
1977年 ライヴアルバム「Show Time」をリリース。
参加アルバム―Larry Groceの「Please Take Me Back」、Randy Newmanの「Little Criminals」、 The Gabby Pahinui Bandの「The Gabby Pahinui Hawaiian Band Vol.2」。
1978年 バハマのギタリストJoseph Spence(ジョセフ・スペンス)のスタイルや、ゴスペル・コーラス、 クラシカル・ジャズをフィーチャーしアレンジした「Jazz」をリリース。
参加アルバム―Lenny Carlsonの「Search For The Floor」、Rodney Crowellの「Ain't Living Long Like This」。
1979年 R&B色に近いディジタル・レコーディング・アルバム「 Bop Till You Drop」をリリース。
Van Morrisonの「Into The Music」に参加。
80年代には数多くの映画音楽を手がけるようになります。
1980年 ウォルター・ヒル監督作品『The LONG RIDERS(ロング・ライダーズ)』のサウンドトラック盤 「The Long Riders」をDavid Lindley(デイヴィッド・リンドレー)とともに作る。「Borderline」をリリース。
1981年 パイオニアのカー・ステレオ・コンポーネント“ロンサム・カーボーイ”のイメージ・ソング 「ACROSS THE BORDERLINE」を日本盤「スライド天国」に収録。
Steve Youngの「Seven Bridges Road」、Little Feetの「 Little Feet」に参加。
1982年 「The Slide Area」をリリース。The Peter Moon Bandの「Cane Fire」に参加。
1983年 Eric Clapton(エリック・クラプトン)の「 Money & Cigarettes」、 Paul Revere & The Raidersの「Kicks」、T-Bone Burnettの「Proof Through The Night」に参加。
1984年Steve Douglasの「King Cobra」、The Textonesの「Midnight Mission」に参加。
1985年Kim Carnesの「Barking At Airplanes」に参加。
1986年Nancy Sinatraの「Boots」に参加。Soundtrack―「Color Purple」。
1987年「Get Rhythm」をリリース。
1988年Robin Williams(ロビン・ウィリアムス)がナレーションをつとめた1948年のアニメーション「Pecos Bill」のサウンドトラック盤を発リリース。
Bobby King、Terry Evansの「Live And Let Live!」、「Seeing Is Believing」、「 Saturday Night」に参加。Doug Legacy And The Legends Of The Westの「 Christmas In Prison」などに参加。Steve Vaiの「Guitar Dual」に参加。
1989年Flaco Jimenezの「Flaco's Amigos」、Peter Caseの「The Man With The Blue Postmodern Fragmented Neo Traditionalist Guitar」、Syd Strawの「 Surprise」に参加。Soundtrack―「Steel Magnolias」。
1990年Bobby King、Terry Evansの「 Rhythm, Blues, Soul & Grooves」、Doug Legacy With The Zydeco Party Bandの「 King Cake Party」、James Luther Dickinsonの「Delta Experimental Project」、Nick Loweの「Party Of One」、Rita Coolidgeの「 Fire Me Back」に参加。
1991年John Lee Hookerのアルバム「Mr.Lucky」にAlbert Collins(アルバート・コリンズ)、Robert Cray(ロバート・クレイ)、Keith Richards(キース・リチャーズ)、Carlos Santana(カルロス・サンタナ)、Johnny Winter(ジョニー・ウインター)と共に参加。
Aaron Nevilleの「Warm Your Heart」、Captain Beefheartの「Zig Zag Wanderer」に参加。
1992年John Hiatt(ジョン・ハイアット)、Jim Keltner(ジム・ケルトナー)、Nick Lowe(ニック・ロ ウ)とともに、Little Village(リトル・ヴィレッジ)を結成し「 Little Village」を発表。1960年代中頃に録音されたRISING SONSの作品群「RISING SONS featuring TAJ MAHAL and RY COODER」がリリースされました。
Flaco Jimenezの「Pratners」、Pop Staplesの「Peace To The Neighborhood」、喜納 昌吉の「Introduction」、Taj Mahalの「Taj's Blues」に参加。
1993年Duane Eddyの「 Twang Thang」、John Lee Hookerの「Twice As Blues」、Terry Evansの「Blues For Thought」に参加。
インドのV.H.ブハットとのデュオ作品、Ry Cooder & V.H.Bhatt「A Meeting By The River」が93年度グラミー賞ワールドミュージック部門受賞。
1994年Ali Farka Toureの「Talking Timbuku」、ネーネーズの「KOZA Dabasa」、喜納 昌吉の「Peppermint Tea House」、Pop Staplesの「Father Father」、The Tractorsの「The Tractors」に参加。
1995年A.J.Croceの「That's Me In The Bar」、Carla Olsonの「Wave Of The Hand」、Randy Newmanの「 Faust」、Terry Evansの「Puyyin' It Down」、The Chieftainsの「The Long Black Veil」に参加。
1996年Clarence Gatemouth Brownのアルバム「 Long Way Home」にEric Clapton(エリック・クラプトン)、Leon Russell(レオン・ラッセル)、Amos Garret(エイモス・ギャレット)らと共に参加。
Carlos Nunezの「Brotherhood Of Stars」、Clarence Gatemouth Brownの「 Long Way Home」、Jackson Brownの「Looking East」、Texas Tornadoesの「4 Aces」、The Chieftainsの「Santiago」に参加。
1997年「Buena Vista Social Club」をリリース。
Afro Cuban All Starsの「Afro Cuban All Stars」に参加。
Buena Vista Social Clubの「Buena Vista Social Club」にキューバの古参ラテン音楽家たちと共演。(RubenGonzalez、Ibrahim Ferrer、Compay Segundo、Omura Portuondo、Cachaito Lopezなど)映画化。


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