まずは"テキスト音楽サクラ"を入手することからだな。
こちら
リンク先はサクラのHPだ。ダウンロード、っていうところからDLページに行くことが出来るぜ。
このソフトはクジラ飛行机さんが作ったフリーソフトだ。タダだ。無料だ。使いたい放題だ。懐を気にする必要はねぇぜ。
また掲示板では作った曲を公開して視聴・感想の書き込みが出来たりする。
エブロフさんは"傷だらけのメモワール"っていう名前で投稿してるらしいぜ。

さて、DL・インストールしたら早速起ち上げてみてくれ。
初回起動はなんか出てくるけどファイルの関連づけだ。
適当に「はい」をクリックしといてくれ。(確か関連づけされてないとこの警告文が出る)


図のような画面が立ち上がったか?
あとはエディタ部(何も書いてないトコだ)に書いていくだけだ。
メニューバーの新規作成をクリックすると新規のテンプレートが出てくる。
適当に曲名とかを決めてOKを押してみてくれ。
エディタ部にいま入力した情報が表示されたはずだ。
さてここで大事なのは、音源初期化、拍子、テンポ、調#()だ。

○音源初期化
音源初期化、ってのはたぶん1小節空白を入れて音の設定をリセットするような命令だったはずだ。
音源をリセットするって言うのはだな、以前にmidiを再生してると、再生の際に使用した音源に音の設定が残ってるんだよな。
新規作成の場合トラック1には音量・音階・音符の長さしか設定していない。//ここから書きます、って書いてあるところから改行して
ドレミファソラシ`ド
って書いてみてくれ。んで再生はF12だ。
初期設定だと音色ナンバー1(GM規格ではピアノの音)がなるはずだ。
これがリセットされずにトラック1でサックスの音なんかを前に使ってたらその設定が残ったまま、ってことだな。
1小節入れる理由としては、最初の1小節目はデータ読み込んでる最中に再生しようとすると音がたまに途切れるんだよな。たぶんそれの防止じゃねぇか?

○拍子
これは言わずもがな、曲の拍子を決める構文と引数だ。
なのだが。
TimeSignature=4,4;
ってやった方がいいと思う。以前俺がこれで設定した時拍子が変わらなかった。

○テンポ
これは説明しなくても分かると思う。一分間にどれだけ四分音符を打つか、という速さだ。
基準はバラードで60〜
ロックで100〜
メタルで150〜
って感じか?

○調#()
調#(ファ)
とかやると打ち込んだファ(f)が全部シャープになる。
全角でも半角でもいい。
♭だと半音下がる。
この効果は調#()以下全てに機能するから、トラックが変わる時設定し直すのを忘れないように注意が必要だ。



以上が最初の設定だ。
では早速打ち込みに入ろう。

○打ち込み方
テキスト音楽サクラではさっき試して貰ったとおり、
ドラミファソラシ`ド
と打ち再生するとそのまま音が鳴る。
和音は「ドミソ」というようにカギ括弧でくくったり、
c0e0g など0で音を繋いでやる。


○トラックの概念
トラックというのは、簡単に言うと曲のパートだ。
ボーカルやギター、ベースにドラムというように人がそれぞれのパートを保つように、
midiも1つのトラックでは同時に1種類の音しか出せない。
ただし、バンドに複数の人がいるように、複数のトラックがあるので
アンサンブルが可能なわけだ。
トラックの設定の仕方は
トラック1
とか
TR=1
とか書けば、それ以降はその数字のトラックになる。
普通16トラックまでだな。
で、トラックを作ったあとに俺がいつも設定するのは
音量、パン、エクスプレッション、リバーブ、
コーラス、ヴァリエーション、音色、音の高さ、
音の長さ、ヴェロシティ、ゲート値だ。

書くとこうなる。

TR=1 V(100) P(064) EP(127) REV(000) CHO(000) VAR(000) Voice(001,000)
   o5 l8 v100 q100

<各パラメータの説明>
○音量
midiには音量の概念が4つある。
1.マスターヴォリューム
2.トラックヴォリューム V
3.エクスプレッション EP
4.ヴェロシティ v
マスターはmidiの音源がハードウェアに対してどのくらい出力するかという物で、打ち込みには関係ないと思ってくれて良い。
打ち込みで設定するのはその下の3つだ。
2.は文字通りそのトラック全体の音量だ。この値を変えるとそのトラック全体の音量が変わる。(有効な値は0〜127)
3.は部分的に連続的に音量を変化させるために使う。以下はサクラのヘルプより
//Decresc のサンプル
Decresc; l4 cdefgfed //全部省略した場合
Decresc=2; l8 [2cdefgfed] //二分音符でデクレッシェンド
Decresc=4^8,10; l8 cdefgfed //付点四分音符で 10までデクレッシェンド
//ここまで
デクレッシェンドが終わった時点でEPの値は0になる。0のまま設定し直したりリセットしなかったりすると、もう一度曲を再生した時などに音が出なくなったりするので注意だ。
4.はノートオン(1つの音符)あたりに有効だ。
v20c v40c v60c v80c v100c
エクスプレッションぽくも使える。
v0[32c32 v++4]//[x y]yをx回繰り返す

○パン
定位だ。音の左右の振り具合を決める値で0〜127で左〜右へと音の出る位置を変えることが出来る。64でセンター(左右のスピーカーから均等に音が出る)

○リバーブ
音の残響。引数の値が大きいほど残響効果が強く、長くなる。

○コーラス
簡単に言うと音に厚みをつけるパラメータ。
その正体は遅延素子によるディレイとLFOによる振幅・振動数の変化だ。
…たぶん。

○ヴァリエーション
これは確かmidi音源によって効果が違う。…と思う。
ちなみにVSC3.2だとディレイが掛かる。

○音色
これは左側タブの音色タブから選択できる。
〜系をクリックすると〜系の音がその下に表示されるはずだ。
左クリックで音のプレビュー、ダブルクリックで音色をエディタに書き込める。
ピアノだと
音色(GrandPiano)
ってなると思うんだけど、Voice(1,0)と同義。また@1とも書くことができる。
音色は、全てで128色あるが、
Voice(1,000)
の後ろの000はバンクナンバーとかいって、別のコントロールを設けることによって128色以上の音色に対応してる。いまのパソコンに最初から入ってるのは大抵は128種以上になってるはずだ。

○音階
音の高さ。
音階5のドが真ん中だったかな?
o5と略したり出来る。

○音符
音の長さ。
音符8
と書くと、それ以降のノートは全て8分音符になる。
l8と言うように省略可。

○ゲート
これも音の長さを担うパラメータ。
音符1ゲート100
で1分音符全ての長さになるが
音符2ゲート50
だと2分音符になる。でもカウントは1分音符なので、次の音がノートオンするのは一分音符分後になる。
スタッカートなどに使う。q100等と省略可。
//q のサンプル
q100 cdef
q%50 cdef
//ここまで

リバーブ、コーラス、ヴァリエーションなどの値はmidi音源によっては搭載している物といないものがあり、いないもので値を設定をしてもエラーは出ないが効果も出ない。

あとは慣れるだけだ!
サンプルをエディタにコピペしてF12を押してみてくれ。
ちなみに
F9=play
F10=pause
F11=stop,zero
F12=zero and play
だ。


//ここから
音源初期化
拍子4,4
テンポ(082)
調#() // C
Include(unison.h);

トラック1
音量(120)//←ダブルクリックで変更できます
音階5 音符8P(80)
//ここから書きます。

q100@41
v80ソーーソv90ラ#ーv80ソファ
ソーーーv115`レ#.`レ.`レ#
v100`ドーーーーラ#ーレ#
v90ファ2.v80ソファ
ソーーソv90ラ#ーv80ソファ
v80ソーーーv115`レ#.`レ.`レ#
v100`ド2.ラ#`ド
`レーーーv110`レ#ー`ファー

TR=2
o5@42q100l4P(64)
SUB{
"ラ#1 "ラ#ー"シー
"ラ#ー"ソ#ー
"ソ#1"ラ#1
"ラ#ー"シー"ラ#ー"ソ#ーレー"シー
}

l8
r1
レ#2レ#.ファ.ソレ#1
レ#2レ2r1
レ#2レ#.ファ.ソレ#1
ファ2レ#4レ4


TR=3
o3@49q100l2P(40)
OctaveUnison(
レ#レドソソ#ーラ#."ラ#4
レ#レドソソ#ーラ#ソ
)
//ここまで


曲が出来たらmidiをファイルに書き出してみよう。
ファイル→midi形式で保存でOKだが、
ファイル→その他の保存でmidiのフォーマットの形式を選択できる。
フォーマット0と1があるが、midi形式で保存を選択すると1で保存されたと思う。

以上で本日の講義は終わりだ。
ちなみにトラック10はドラム・パーカッション専用のリズムトラックだ。
普通のメロディ・伴奏はできねぇ。
それについては次の講義でな。あばよ!