リサイクル・リカちゃん

リサイクル・リカちゃんってなあに?

リサイクル・リカちゃんとは、家庭で不用になったリカちゃん人形などを回収し、それを使って、小さな子どもたちにもわかる「衣類のゆくえ」の立体展示をするものです。
現在製作中で、初お披露目は、10月16日・17日に松山市大街道で実施される「みんなの生活展」(10:00〜16:00)の予定です。

リカちゃんの「衣類のゆくえ」(作成途中)

8月27日の「リサイクル・リカちゃん」に参加して製作を手伝ってくれた子どもたちとストーリーを作りました。
リカちゃんを動かしているのは、子どもたちです。

 @リカちゃんの家 

 

 「衣類の回収」が近くのスーパーであると聞いたリカちゃんの家では、これまで「もったいない」とタンスに入れたままにしていた、着られなくなった服を取りだしてみました。大きなポリ袋2つ分にもなりました。
 実は、リカちゃんの住んでいる町では、衣類は資源ではなく「可燃ごみ」になっていて、生ゴミといっしよに出すことになっています。
まだ着られる服を燃やすのはもったいなくて、これまで、タンスにしまったままにしてあったのです。

「回収してくれるようだけれど、『衣類のゆくえ』ってどうなっているの、本当に資源になるのかしら?」と、ママも心配そう・・・
 

 A「衣類の回収」の受付 

 

リカちゃんは、ママといっしょに、服の入ったポリ袋を近所のスーパーに持っていきました。
そこにはNPOの「衣サイクル研究会」のスタッフがいて、リカちゃんから服を受け取ると、計量器に載せて重さを記録していました。
「何をしているの?」と聞くと、「どれくらいの服を回収したかを記録して、燃やさないことでどれだけの二酸化炭素を減らすことができるかを調べているの」と教えてくれました。
学校で「地球温暖化の原因のひとつが二酸化炭素」とは習ったけれど、自分の洋服と「地球温暖化」がつながるなんて驚きました。

Bトラックで資源化工場へ運ぶ 

 

興味を持ったリカちゃんは、「衣類のゆくえ」を追いかけることにしました。
まずは、回収場所のスーパーに集まった服のつまった袋をトラックに載せました。

衣類の回収場所は、衣サイクル研究会の回収以外に、松山市役所別館1Fの障害福祉課前の「衣類の回収ボックス」や公民館(生石、久枝、八坂、由良、堀江)でも回収しています。
リカちゃんの地域の公民館では回収していなかったので、次は、市役所に持っていこうと思いました。

 

 Cストックヤード

 
 

回収された衣類は、トラックで香川県観音寺市にある資源化工場に運ばれました。
まずはストックヤードに集められます。
四国だけではなく岡山などたの地域からの衣類もあります。
近づいてみると、値札のついたままの衣類や、袋に入った新しい服もありました。

 D一次選別(ベルトコンベア) 

 

ストックヤードの衣類は、ホッパーに投入され、人の手で、ポリ袋から取り出されたあと、ベルトコンベアーで流れていきます。
それを工場の方が、素材や色や形態別に数十種類に分別していきます。

 

 E二次選別 

 

一次選別された衣類は、中二階にある二次選別の場所まで運ばれます。
床には6つずつの穴が数か所にあいており、それぞれ工場の方が、一次選別後の衣類を1枚ずつ確認しながら床の穴に入れていきます。
穴には「春子(春物子ども服)とか、「反毛」などの文字が書かれています。
穴のしたには、ダクトを通じて、それぞれがカゴに分かれて入るようになっています。

 

 Fウエス製造 

 

二次選別された衣類は、梱包されます。海外向けの服は100kgごとに梱包され倉庫に保管されます。
ほかにも「反毛原料」や「ウエス材料」も次々梱包されストックされます。
綿などの吸水性のある素材で、「リユース」(服としてもう一度着られる)されない服は、金具やボタンを取り除いて適当な大きさにカットされ工場用の拭き取りようである「ウエス」にリサイクルされます。
(写真は、ウエスのつもり)

 

 Gリユースショップ 

 

二次選別された中で、服としてもう一度着られるもの「リユース」できるものについては、国内と海外で販売されます。
きれいでおしゃれな店舗に、リカちゃんも思わず洋服を買いました。

自分の家では不用になった衣類も、こうして分別していくことで、また、服として次の人の手に渡り大切に着続けられたり、服として着られないものでも、素材で、「ウエス」になったり、「反毛原料」として、車の内張りや建築資材にリサイクルされたり、固形燃料になったりと、「捨てない」ことで、100%資源化できることに驚きました。

これからは、「もったいない」の気持ちを大切にして、必要なものだけ購入して大切に使い続け、そのゆくえにも責任を持ちたいと思います。

 

※製作途中なので、まだ、「倉庫(と積み上げられた梱包された衣類)」のシーンも加えたいと思っています。