一人旅がらす。
夏に行けなかった旅に
急に思いついて出かけた。
冬も終わりを告げたし
暑くもなければ混んでも居ないだろう。
暑くも混んでも居なかったが
終わりを告げたはずの冬が舞い戻ってきた。
寒いし雨は降るし
私の楽しい旅が台無しだ。
でも、CDガンガンかけながら
見知らぬ地を走るのは
とっても楽しい。
時たま車を見かける程度で
道はガラガラだ。
しかし 寒いだけで終わらなかった。
行きはよいよい帰りは恐いって歌がある。
広島の山中で雪が降り出した。
どんどん酷くなっていく。
後ろも前も見えない真っ暗闇の中
雪が容赦なくフロントガラスに襲いかかって来る。
「麺のように繋がって見える」
本当にそんな感じ。
流しそうめんの中を逆走してるみたいだ。
薄っすらと光る
中央分離帯の明かりだけが頼りなのに
それも見にくい。
走ってるのか止まってるのかも解らなくなり
何時の間にか100キロ越えていたのに気付き
慌ててアクセルから足を離す。
あたりには車の陰も形もない。
一人ぼっち。
うげ。遭難するかも…。
早く明るくなってよ…。
漸く
「山際少し明かりて」になって来て一安心。
しかし、道路情報のラジオ聞いてや〜な予感。
何とかってインターでパトロールのおじさんに
「暫く通行止めじゃけん・・」と言われた。
「あ。これスーパーカーですから大丈夫です〜」
って言ったら
「う〜ん。車はスーパーカーじゃけど、タイヤが普通じゃ〜」
って、あっさり却下された。
私の車の旅は
ちょくちょくトラブルがある
「後少し…だったら」
「こうするのが少し遅れたら…」
って具合で 危ういすれすれだったりする。
んでも、結果オーライ。
何とかなるさ なのだ。
