就職試験。 就職難の中 ゼミの先生がみんなの心配をしていた。 私はよくサッボって居たので 先生が○○はどーした って皆に聞くらしい。 ラッキーな事に留年した先輩が 同じゼミだったので 「○○は就職活動が大変らしいです」。 って、いつもフォローしてくれていた。 持つべきものは優しい先輩・・である。 (賭け事で身を持ち崩してはいたが) サボった理由はと言えば雨が降ったとか 寝坊したとか どーしても行きたくなかったって 他愛ない理由なのだが。 真剣に取り組んでない就職活動だったが 私は何故か運がいい。 あるコネで内定してしまった。 あくまでも内定なので一応試験があった。 とあるビルに集められ ペーパー試験にオリエンテーリング。 お昼からは面接だ(苦手だ)。 あ〜〜〜コーヒーが飲みたい。 この部屋から出てはいけないと言われている。 ふと隣を見ると ブツブツ言いながらため息をついている 女の人が居た。 何だか可笑しくて笑ってしまった。 私の視線を感じたのかこっちを向いた。 「私っ何か可笑しい〜??」って聞くので 「うん」。 その後はもう二人で笑い転げてしまった。 意気投合した挙句 どうしてもコーヒー飲みに行くぞ って事になった。 トイレに行くフリって言う単純な作戦で 表にいる試験官(?)の人を納得させ 大笑いしながら近くのサテンに あの時のコーヒーは美味しかった。 何とか遅刻しないように試験場に戻った。 面接・・。 面接官が3〜4人居た (如何に私でも緊張している)。 何を言われたか薄っすらとしか覚えてない。 私は結構正直者なので 自己アピールする所か 「私入社しても何も解らないので 直ぐに仕事出来るかどうか解りません」 って言ったのは覚えている。 ざわざわ 面接官が顔を見合わせて笑っていたのを覚えている。 そのあと 会社に入ってから覚えればいいですよ って、天の声が聞こえたような気がした。 無事受かった。あの子も受かった 会社は後で後悔するだろう(んな事ない!) ゼミの先生は私の余りの快挙に 私の苦労話をみんなにして 泣きそうになる位喜んでくれた その時、先輩は肩を揺らしていた。 笑っていた。 後で、本当に良かったな。 って言ってくれた。 それが一番嬉しかった。 先輩は就職出来なかった。