「………………………………」
「………………………………」
コイツの指はヤらしいと思う。
「………………………………」
「………………………………」
煙草を取り出す仕草。
それを口に運ぶまでの動く。
そして…。
「…ふぅ〜」
ライターを着ける、指の1本1本の動き…。
「…土方君さ〜」
「んぁ?」
「本当、煙草よく吸うよね〜」
「あぁ?…んだよ、今更」
「べっつに〜」
俺がそう言って顔を横に向けると。
土方はカチャカチャとジッポの蓋を閉じたり開けたりしている。
その指の動きが。
……綺麗で。
………ヤラしくて。
「…心配?」
「あぁ?何が?」
「…んだ、違ェのか」
「?何が」
ジっと俺が土方の指の動きを見ていたら。
カチャカチャと弄られていたライターをカチリとテーブルに置いて。
「俺が肺ガンになんないか、心配してんのかと思った」
「んなっ…!!」
指から目を離せば。
紡がれた言葉に思わずガタリと立ち上がってしまう。
「なななななななな、何ほざいてやがるんだ、この野郎!!」
「…だよな。お前が、んな可愛げのある事、言う訳ねェわな」
「ぉ、男が可愛い訳あるか、馬鹿野郎…」
人の視線が俺に集まって。
俺はハっとなって、スゴスゴとまた席に腰を下ろす。
…ったく、何を言い出すんだ、この野郎。
「じゃぁ、何だよ」
「?何が」
「ジっと見てたろ。煙草」
「別、に…煙草見てた訳じゃねェよ」
「?じゃぁ、何見てたんだよ」
「…………………………」
…言えるかよ。
「…ん〜?」
「な、何だよ…!人の顔ジロジロ見やがって…!!」
「何かさ、お前…顔、赤くねェか?」
「なななな何言ってんだよ…!な、何で、俺が…っ!!」
「…お前肌白いからな。そう言うの、すぐに解んだよ」
「…っ…!」
言えるかよ!
お前のその、指の動きとか、仕草とか…そう言うので、その…。
「銀時?」
「…っっ」
何気ない仕草が。
指の動きが。
「おぉ?銀時??」
「…っ、くそっ!」
……………思い出させる、なんて。
「土方ぁ!!」
「ぇ?え?な、何だよ」
グイっと土方の袖を掴んで。
席を立つ。
喫茶店を後にする。
「ぎ、銀時??」
「…ヤるぞ」
「はぃ?!」
お前の指の動きの全てが。
あの時の。
ヤってる時のお前の指の動きを彷彿とさせて。
その指が。
俺の身体を。
俺の中を。
「…おぃ、どう言う風の吹き回しだ?」
「っ、お前のせいだからな…!」
「はぁ?意味解んねー」
「解ってたまっか!!」
「変な奴。…で?」
「あぁ?」
「本当にヤんのかよ?」
「悪いか!?」
「誰も悪いなんて言ってねェだろうが」
「じゃぁ黙ってついて来い!!」
「…はぃはぃ」
やれやれと言った感じの土方。
ってか、誰のせいでこんなんなったと思ってんだ!
こうなったら、トコトン、トコトン…!!
「んじゃまぁ…」
「んぁ?」
「…たっぷり、楽しむか」
「……たっぷり楽しませろよ、この野郎」
お前の指が好き。
でも。
それ以上に。
…お前が好きだよ。
土方。
・END・
2006/02/16UP