人称代名詞
主格人称代名詞
「私、僕」「あなた、君」「彼、彼女」にあたるのが人称代名詞です。人称代名詞には主格と目的格があり、このうち文の主語になるのが主格人称代名詞です。目的格については他で解説することとし、ここでは主格人称代名詞について解説します。
ポルトガル語の口語における主格人称代名詞は次の表のようになっています。
主格人称代名詞
数 |
|
人称代名詞 |
実際に対応する人数 |
単数 |
1人称 |
eu(私) |
1人称単数 |
2人称 |
você
o senhor (あなた〔男〕)
a senhora (あなた〔女〕) |
3人称単数
3人称単数
3人称単数 |
3人称 |
ele(彼) / ela(彼女) |
3人称単数 |
複数 |
1人称 |
nós(私たち)
a gente(私たち) |
1人称複数
3人称単数 |
2人称 |
vocês(君たち・あなたたち)
os senhores(あなたがた{男})
as senhoras(あなたがた{女}) |
3人称複数
3人称複数
3人称複数 |
3人称 |
eles(彼ら) / elas(彼女たち) |
3人称複数 |
最近の口語では1人称複数「私たち」にnósではなくa gente([私」をも含む[人々」の意)を用いることが徐々に一般化してきています。a
genteには3人称単数を対応させます。
本来2人称の代名詞はtu、vósなのですが、口語では使われません。二人称を代用するのはvocê,vocêsで、対等な関係、親しい間柄で用いられます。目上の男性に対してはo
senhor,目上の女性に対してはa senhoraを用います。これらには3人称の単数・複数を対応させます。
3人称のele/ela, eles/elasは人間に限らず、動物や物、抽象的な意味の言葉も代用する場合があります。
動詞は人称に応じて形が変わるため、動詞の形で人称がわかります。したがって主語となる人称代名詞を英語のように常に文中に出す必要はなく、口語ではしばしば省かれます。