映像19 TBS系列 MBS毎日放送 2019年7月1日(月)0:50〜 1:50
 
映像19 番組宣伝 2019年6月29(土)
午前 4時43分 番組宣伝番組 らいよんチャンネル
一人の医師と患者が大学病院と対立、
映像19閉じた病棟 日曜深夜放送です。
10秒スポット放映

 『左〜右〜左〜右〜』
ナレーター 今年2月、冷たい雨が降りしきる中、病院の前で静かに声をあげる人達がいました。皆がん患者です。滋賀県大津市の滋賀医大附属病院に勤務するある医師の治療継続を求めています。

『とりあえず、私とこはただ単純に岡本医師の治療を継続して欲しいんやと』

『岡本先生の治療だと95%以上の完治すると』


ナレーター 患者たちが絶大な信頼を寄せる岡本圭生医師、今年12月で病院を去らなければなりません。
しかも大学側はそれより半年早い今年6月での治療終了を命じたのです。

岡本医師 大学の考え方はあきらかに人道主義に反するものだという事ですよ。もっと言えば患者ファーストなんて全然じゃないかと。なぜ、がんと診断されて自分の命を治して欲しい或は治せるのは岡本医師しかいないという希望を持ってこの病院を訪れた人達の命を絶ち、まあ病院、収入も絶ちそこまでして何をしたかったのか。

ナレーター 一人の医師と大勢の患者たちが病院と対立する前代未聞の事態まさに今、大学病院を舞台に起きています。
 真っ向から対立する両者に解決の糸口は見えるのか、20年以上勤務した大学を相手に戦う事になるとは考えても見ませんでした。
 もう後戻りは出来ません。


橋本ディレクター(以下橋本D) まさか、今みたいな状況になるとは
岡本医師  勿論、そんな事は考えてはいなかったですけどね、来た当時の私は(臨床医で~?)そんな役に立つ者でもなかったので、ズッと心がけてたのは、やっぱり誠実に医療を行って、なんとか人の役にたちたいなと思った。やっぱり人を守れるように、何と言うのかな組織だとか。まあ国だとか権力とそういうものに抵抗してでも患者の命を守る、これはもう医師としての最も基本じゃないかな。

ナレーター 
大学病院の中で一体何が起きているのか?医療は一体なんの為にそして誰の為にあるのか様々な証言
から見えてきた、見えない病棟の深い闇を追います。

 閉じた病棟 大学病院で何が起きたか

(注意)敢えて真意に近づけるため、口述での文章となっています

岡本医師 苦しまなくってすむようになるんですよ、欲を持たなくなると
ナレーター 滋賀医科大学、前立腺がん小線源治療学講座特任教授の岡本圭生医師58歳です、医師になって30年あまり、最初は研究が中心でした。けれど小線源治療を始めて患者と関わる臨床現場が性に合っているとように思えるようになりました。今は大学側と対立し先行きに不安を抱える一方で頼りにしてくれる患者の存在は大きな励みです。

岡本医師  こんな自分でも患者さんの為に少しは役に立っているかなと思っていると。その時自分を忘れますからね。あのそれがなんと言うのかな、力の入らないラクな生き方っていうことが、わかったわけです。

ナレーター 向かう先は滋賀医大ではありません。知り合いのクリニックです

岡本医師  平野さん。ご苦労様です。ありがとうございます。あの知り合いの方もおられたそうで
ナレーター クリニックでの診察初日、患者は自から治療を手がけ一段落した人たちが中心です。
これまで治療した前立腺がんの患者は1000人を超え多くは再発する事なく元気に暮らしています。
岡本医師  おしっこの状態見ても殆ど気になってないやね、スコアが3点やから
平野さん そうです、先生が治ります。治しますと言われたでしょう。あの日帰りしな娘がね、お父さん
  あんなきつい事確定的な事言うてるけど大丈夫なん?と聞いてましたんや、当時はね。今から考えたら
  ほんまやったということで
岡本医師 まあつまり骨とかに転移があったら再発する可能性は1%2%あるかも知れませんけど。えっとPSAの結果は渡しときますけど
平野さん いくらでしたかね
岡本医師 やっぱりこっちの方がゆっく話が出来るな大学は、むっちゃ苦茶忙しいからな。
岡本医師 じゃ〜太田さんどうぞ、ご苦労様です
ナレーター 7年前岡本医師の治療を受けた男性です。男性は前立腺がんになると高くなるPSAという腫瘍マーカーの値が基準の30倍を超える120と高く偶然岡本医師を知り治療を受けました。比較的おとなしいと言われる前立腺がんの中で男性の場合一度治療しても再発する可能性が高い高リスクと呼ばれる質の悪いタイプでした。今の所再発の心配はありませんが念のため診察を受けています。二人のつきあいも長くなりました、。

橋本D どんな印象でした
太田さん 先生?お医者さんにしたら、ちょっと、こりゃユニークや方やと思いましたわな。僕ともう似てる所あるなと思ったからね。僕もがんこやけどこの方も大概頑固や。見てわかんにゃけど、これや思ったらバ~と行かはるしね。僕もそういうところあるからね。
橋本D 太田さんは岡本先生がここでね、ちょっと始めるというのは喜ばしい事やと
太田さん まあ考えようですわ、一概にそうわ言えん。正規のほんまやっぱり、滋賀医大でやって貰うのが一番ええにゃけれど、こういうのが出来ただけでも我々にとったらありがたいと思います
岡本医師  でも。これからの人にとってはね
太田さん  ここで手術は出来んからね、経過観察、こういうのなら出来るけど。それが出来へんわな、待機患者の方は。

ナレーター クリニックで診察出来るのは治療を終えた経過観察の患者だけ岡本医師が専門とする小線源治療は特殊な放射線設備が必要なためここでは治療出来ません。
 ナレーター 前立腺は膀胱の下にあり尿道をとり囲むようにある小さな臓器。くるみのような大きさで男性ホルモンと深く関わっていると考えられています。前立腺がんは日本では11人に1人がなると言われていて高齢化に伴い患者の数は増える一方です。治療法は転移がない患者の場合、監視療法、手術、放射線、ホルモン療法などがあります。
前立腺がんは3つのタイプに分けられていて最も治りにくい高リスクは治療した後も再発の可能性は高く注意が必要です。

 ナレーター 内視鏡を使った手術支援ロボットの登場で前立腺をすべて摘出する治療が今の主流です。
しかし術後も頻尿や尿モレ、性機能障害に長く悩む患者は多いと言われています。
また施設によって治療成績のバラツキがあるとの指摘も。このため放射線治療や岡本医師の小線源治療を求める患者は絶えません。

岡本医師 再発は患者さんにとってはとても経済的にも心理的点にも肉体的にも若ければ若いほど、だって   がんが進行して骨に転移する10年も15年も前のがんを見つけて治療するわけでしょう,再発は絶対あったら ダメなんです。
橋本D  前立腺がんにおいてはね
岡本医師 そう、そうなんです。
ナレーター 岡本医師が専門とする小線源治療とは一体どういうものなのか?直径0.8mm長さ4.5mmのシャーペンの針のような、小さな
 カプセル、シードと呼ばれる医療機器です。このシードからヨウ素125という微弱な放射線が出て体の中からがん細胞を攻撃します。
 小線源治療は患者の直腸から内視鏡カメラで前立腺を映しながらシードを埋め込みがんを含む前立腺全ての細胞を死滅させます。
  例えばがんが前立腺を覆う皮膜や皮膜の外に浸潤していた場合、岡本医師は皮膜ギリギリのところまでシードを置き高い放射線線量
 をあてて攻撃、こうする事で再発を極力抑え根治させる事が可能になると言います。前立腺のどこにどれだけの数のシードを置くのが
 良いか、放射線が強くあたり過ぎると尿道や直腸に重い副作用が現れる恐れもあるため、綿密な治療計画と正確な手技が必要です。

 画像を見ながら小線源のシードを挿す方法はアメリカの医師が開発、岡本医師は直接指導を受けさらに副作用を少なくするシードの置き方を独自に編み出しました。体の外からの放射線とホルモン治療の組み合わせで高リスク患者の再発を極めて高い確率で抑える治療成績を残しています。

ナレーター
 
実際どんな治療なのか取材したいと大学側に申し入れましたが許可されませんでした。これは岡本医師が記録用に患者の了解を得て撮影した映像です。

岡本医師  1.5のところに1本目
ナレーター 超音波を使って患者の前立腺の画像を見ながら素早くシードを入れます。一度の治療で使うシードの数は60本から100本、
 尿道や直腸に放射線があたり過ぎていないか、放射線量をリアルタイムで確認しながら皮膜ギリギリの場所にシードを置いていき
 徹底的に治療をします。
岡本医師 どうしたら精度を高められるかと、いった時に5mm.7mm間隔で刺す。つまり距離をあけてしまうと、どうしても
 特定のニードルに負荷がかかる。
ナレーター 岡本医師はシードを置く場所が的確で理論的と評価され全国の医療機関から医師たちが見学に来ます。

 この日は横浜の病院から泌尿器科の医師たちが訪れました。
 
 見学した医師 まあ本当にこの治療は適当に挿して人に入れても
  それなり形になりますけども結果が全くともわない治療にもなる。
  そこをいかに、キチット妥協なく最善を尽くすかそこだと思います
  よね、そこがプロフェショナルと思います。

ナレーター 4年前病院が発行した書籍では小線源治療を病院長が次のように
 称賛していました。「特色ある放射線治療で全国から患者さんが集まってい
 ます」と。ところが2017年大学側は岡本医師による治療を今年6月で打ち
 切ると通告、一体何があったのでしょうか。(CMへ)
   「今だ手術を受けさせて貰えない待機患者へは岡本医師の治療を受けさせてやりましょう。
    皆さん一丸となって頑張りましょう」「ご案内の通り、今日は〜」
  ナレーター 今年2月、岡本医師の治療を希望しながら受ける事が出来ない患者7人は大津地方裁判所
   に治療を継続させて欲しいと仮処分を申立てました。申立てを前に大津駅前で行われた集会には
   既に治療を受けた患者や家族たち100人近くが、駆けつけました。
 
ナレーター  原告7人は皆、前立腺がんの中でも治りにくいタイプの高リスクと診断された患者で岡本医師に治して貰いたいと強く望んでいます。

 患者A  必死になって調べ、辿りついたのが岡本医師の治療です。
 
患者B  私たち高リスクがん患者が、岡本先生の治療を受ける事を妨害しないで下さい。以上です

 ナレーター 岡本医師も大学の決定は治療妨害だと患者たちとともに申し立てを行い記者会見に望みま
       した。
 岡本医師 今回、滋賀医科大学付属病院とその院長が強行しようとしている平成31年7月以降の私の
      小線源手術を禁止する行為は、ここにおられる7名の方々の命、生命を脅かし患者の最善の
      利益を反するものであります。
 
  ナレーター 対立のキッカケは滋賀医科大学が今年の6月末までに岡本医師による小線源治療を中止し
        特任教授を勤める小線源治療講座を今年12月に閉鎖すると発表した事でした

 鳥居さん 男性ホルモンを抑える薬ですわ?人によってはおっぱいが出てき
      たりとか髪の毛が少ないのに生えてきたりとかホットフラッシュに
      なりました。初めて
ナレーター 仮処分を申立てた原告の一人、鳥居浩さんは昨年5月に前立線
      がんと分かりました。父親も同じ病気で治療の難しい高リスクの

 タイプです。セカンドオピニオンを受けインターネット等でも情報を集めている時、知人の紹介で岡本医師を知ります。昨年9月、初めて滋賀医大を受診し岡本医師の小線源治療を受けたいと希望しましたが、この時点ですでに今年6月までの予約が埋まっていたそうです。


鳥居さん 助けられる人がいて、その人は助けますよと言うてるのに、こう他の力でそれはダメですって
     言うのはなんか憤りを感じますよね。なんかもっと根深い所で何かあんのかなって思ってしま
     いますもんね。
 
ナレーター 申し立てをした7人は北海道や東京、中国地方など、住んでいる場所も全く違う高リスクの患者です。7人は裁判所に提出した陳述書に思いを綴りました。もっと早く岡本先生に巡りあっていたら自分の命が助かる為には岡本先生しかいない。病院側の決定はあまりに患者を無視したもの。
 
   これに対し滋賀医大は岡本医師の治療は医療安全上の問題の可能性が指摘されている。
  既に岡本医師以外の小線源治療を提供する体制を整えており、原告の患者が望めば診療を
  提供出来るなどと主張。経過観察も含めて今年6月末までの治療の打ち切りは妥当だとしています。
橋本D  先生ご自身は12月までちゅう勤務が決まっているのに6月っていう所にやっぱり納得が出来ないと

鳥居さん そうですね、先生はその1ケ月経過観察見る月があればいけるとおっしゃってんでそれやったら、
   6月までじゃなく11月までは見られるので5ケ月間は手術を出来るという先生自身はおっしゃって
   たのに、何の根拠もなく6月までと切られている事にはなんか憤りを感じる。勝手に決めてんにゃ
   病院側はみたいに思ってますわね。

ナレーター   岡本医師の寄附講座は更新性でした、ところが2017年に
  講座の閉鎖と治療中止を発表するおよそ5月前大学は存続期間を最長
  5年と規程を変えます。2014年1月に開設された岡本医師の講座は
  この規程通り閉鎖するとしたのです。

橋本D   そこでもう、じゃ抗弁する事は出来ないんですか
岡本医師  抗弁するというか、当時の前の代理人弁護士から抗弁はして
      いきましたよ、でも全くナシの礫です。
橋本D   拒絶というか
岡本医師  そうです大学に決定権があるという


ナレーター なぜ患者から人気の高い講座を閉鎖し治療を中止するのか
  今年3月岡本医師の治療継続を求めて患者会が集めた大凡28000人分
  の署名と要望書を厚生労働省に提出しました。
 
  「よろしくお願いします」
ナレーター 病院の前では岡本医師の治療を望む患者が大勢いる事を知って
  貰おうと患者会のメンバーは訴えを続けています。中心になっているのは
  岡本医師の治療を受けて元気になった人たち、住んでいる場所や仕事、
  年齢も違います。自分たちが受けた治療を待機患者にも受けて貰いたい
  その一心で活動を続けています。
 「じゃ〜横にふるぞ〜 ハイ左〜ハイ右〜 」
 こんな事さしとったらあかんと思うんですよ、そうでしょう、自分らの
 病院が僕らはいつでも、もうそのね、岡本先生の治療が継続されれば、
 いつでも止めるっていう、その為にやってますんでね、継続してくれと、
 この治療を是非継続してあのう、患者さんを助けて下さいというだけの話
 ですからね。何も病院に悶着入れるとかそういう、あれではありませんので

 
 ナレーター この日は待機患者の鳥居さんも参加しました。治療受けた
    患者が治療を願う患者を励まします。
    『2ケ月位したら随分戻る。まあ好きな事なんでも言うてます』
 
鳥居さん ホルモン療法いったん終わって3月に検査するとまた数値が
  ちょっと上がってたんで、もう一回ホルモン療法始まったんですね。
  余計不安じゃないですか、ひょっとしたら僕だけ他の人と違って凄い
  前立腺がん、僕のがんは成長が早かった、こうしてる間でもどんどん大き
  なってる違うやろか、それやったら早く結論出して早く小線源手術して
  よとそればっかりですね
ナレーター   鳥居さんは血液検査の数値が少し悪化していた事が分かりました。岡本医師の治療受けられなかった場合、他の医療
  機関で受けるしかないのかもどかしさと不安が募ります
  『上にあげてみよう ヨイショ ヨイショ』

ナレーター  大学側が講座の閉鎖、治療の中止を決めたのはなぜなのか、その背景をさぐって行くと病院で起きたあるトラブルが
  浮かび上がってきました。(CMへ)

ナレーター 滋賀県高島市に住む清本義信さん、清本さんは3年前岡本
   医師による小線源治療を受けました、尿モレなどいっさいなく今は
   趣味のスイミングを存分に楽しむ生活を送っています。
清本さん こんな76歳おらへんやろ、この筋肉モリモリ
ナレーター 岡本医師の講座の閉鎖、診療中止,仮処分の申し立て,一連の騒動の発端ではないかと見られるある出来事に清本さんは深く関わっていました。
清本さん  この手術をするにはねやっぱり「カットするか放射線するか3泊4日いうのがありますよ」と僕はその看護婦さんに
     「3泊4日
小線源治療をお願いします」言うて宣言したんですわ、そっから普通なら小線源専門の岡本Drがいてるのに見せる
     べきだ誘導しなきゃならんのに、1年ぐらい以上ホルモン治療を僕はやられたんですわ僕は何も分からないので医者の
     言う通りやられたという。
 ナレーター 清本さんが地元の市立病院で前立腺がんが見つかったのは
   2015年、治療法の説明を受けて小線源治療を希望すると滋賀医大を
   紹介されました。ところが滋賀医大で担当したのは泌尿器科のA医師で
   がんを抑えるホルモン剤の投与を受けることになりました。
    しかし薬の副作用が強く小線源治療を改めて希望したところ
   2016年9月にA医師が小線源治療を実施する事が決まったといいます。
 ナレーター 岡本医師は小線源を専門に行う寄付講座の特任教授です。
  ホームページなどを見て治療を希望して全国から患者がやってくる人気の
  講座でしたが、清本さんは知りませんでした。
   実はこの時滋賀医大では岡本医師とは別に泌尿器科も小線源治療を
  計画していたといいます。大学病院など高度な医療を行う特定機能病院は
  原則他の医療機関から紹介状がなければ受診できません。滋賀医大の場合
  宛先に岡本医師の名前がある患者だけ岡本医師の外来に回し、それ以外の患者は小線源治療を希望していても泌尿器科に回されるようになっていたといいます。
 

岡本医師  病院全体でつまり二つの独立した窓口が不自然に存在したわけです。経験豊富な私の
      小線源外来と未経験を隠した医師の外来と

 
ナレーター 岡本医師は1998年に滋賀医大の泌尿器科に入局、前の教授の
   退官後、教授選に出馬しましたが結局別の大学から立候補した医師が
   教授に。当時から小線源治療で実績を上げていた岡本医師は泌尿器科
   から独立する形で小線源治療専門の寄付講座の特任教授に就任しました。
 
ナレーター  ところがしばらくして泌尿器科も小線源治療を行う準備を始め
  外科手術が専門のA医師が担当する事になっていました。一つの治療を
  二つの窓口で受ける異例の事態になっていたのです。
   
ちょうどこの頃岡本医師の小線源治療を希望し兵庫県にある病院から
  滋賀医大に紹介状を依頼した男性です。
   男性は滋賀医大で小線源治療を希望すれば間違いなく岡本医師が診察する
  と信じて疑いませんでした。紹介状の宛先も特に確認する事はなかったといいます。
 
  紹介状貰いにいったんです。貰いにいったらあの?調べたら月曜日なんですよ、ほんで、僕はネット
 で色々調べてましたんで、滋賀医科大学の小線源というのは木曜日ですよね。岡本医師の外来は、
 あれっおかしいなと思いましてね、地元の病院からもう一度尋ねて貰ったんです。滋賀医科大学の
 話によると「月曜日も小線源治療出来るという先生がいらっしゃいますんでどうぞ安心して来て下さいと。
 
ナレーター  男性が最初に紹介されたのは泌尿器科のA医師でしたA医師は
  外科手術が専門で小線源治療の経験はなく岡本医師が今の治療法を確立
  してからは一度見学に来ただけだったといいます。A医師が
  中心となって20人以上の患者に小線源治療を始める準備を進んでいる
  ことを知った岡本医師。

 「未経験の医師に治療をさせてはならない」と悩んだ末に2015年暮れ大学の学長に事態を報告します。結局治療は全て岡本医師が行う
 事になりました。

 岡本医師  学長室に行く前は悩んでお酒も飲んだりして、ちょっと眠れない
  という時期〜まあウチの家内は私に対して「何色々考えているのあんたの
  ハラは決まっているんでしょう止めなきゃならないのでしょう〜」
ナレーター  大凡20人の患者はその後岡本医師の治療を受けました。
  患者たちは岡本医師から一連の顛末を打ち明けられます
  そして2018年8月このうち4人が滋賀医科大学泌尿器科の教授と
A医師を未経験だと患者に告げずに小線源治療を実施しようとしたとして
 説明義務違反で損害賠償を求め大津地方裁判所に提訴したのです。
 
井戸弁護士  小線源治療というのは数十本という多数のシード線源を前立腺に永久に留置するという
   浸潤性の高い治療方法であり合併症の危険がある他、がんが再発すれば命にも関わるから熟練した
   術者に施行して欲しいと考えるのは患者として当然の願いであり少なくともその願いを叶える
   ための機会が与えなければ、ならなかったと考えます。
 
ナレーター 裁判で泌尿器科の医師二人は小線源治療はチーム医療として行ってきたのに岡本医師に
  立ち会いを拒否されたA医師は小線源治療は未経験だったが問題なく出来たとなどと主張しています。
  一方岡本医師は原告の補助参加人として泌尿器科のカンファレンスにも呼ばれておらずチーム
  医療ではないと反論、裁判は今後泌尿器科の医師二人と原告の患者、岡本医師も加わって双方の
  本人尋問が行われると見られています。
 
ナレーター 何も知らなければA医師の治療を受ける予定だった清本さんは原告の一人です。病院に
  何度も説明と謝罪を求めてきましたが、どうしても内容に納得出来ず裁判に踏切ました

清本さん キチッと治って今もと通りになって筋肉質になってるという事ですわ〜でもやった行いが
悪いから僕は訴訟しとる。なんで説明せんかったやん。その根本がね、これ許されんというその病院の
体質が許されんという事ですわ〜

 
ナレーター  今年4月19日岡本医師の治療継続を
  求めた仮処分の審理はこの日終了しました。
  裁判所は和解をすすめ病院側は岡本医師の
  1ケ月間の治療延長を提示しましたが。
 
 井戸弁護士 我々は待機患者さんの問題だけに限って合意したいという事だったんですけど病院側は他の訴訟だとかそういう事も全部
    ひっくりめてですね岡本先生とそれから患者会の皆さんと病院との紛争を全面的に解決するという枠組を希望されたので、
    それは、やっぱり別な問題だから我々としたら受け入れられないということで決別をしました。
     やはりこういう、紛争自体がちょっと前代未聞の紛争だと思います。ただ紛争のあらわれは前代未聞なんだかけど、じゃ
    その根っこに何があるかというとやっぱり医学界の何か封建的な体質というかねそういうものが、こういう新しい形で現れて
    きてるんじゃないなかと思いますね。 (CMへ)
 
ナレーター 今年5月20日、岡本医師と待機患者
  7人が治療の継続を求めていた仮処分の
  決定が出ました。
鳥居さん 「あの、受理されましたんで、ありがとうございました。一応11月までという事なので岡本先生と必要とされる患者と
      いう事で全てです〜7人だけではないです〜ありがとうございます〜11月まで全面的に申請が認められました」

ナレーター 裁判所は岡本医師が適応があると判断し患者も希望する治療を病院は妨害してはならないとの決定を下しました。そして
     岡本医師が治療可能としていた今年11月末まで、小線源治療を行う事を認めたのです。
      病院側は治療後の経過観察は半年間必要、岡本医師の治療に安全上の問題が存在する等と反論していました。
     しかし裁判所は治療期間を今年6月までとした病院の判断について合理的な理由を示しておらず、岡本医師の裁量権を制限
     していると指摘したのです。
宮野さん 「おめでとうございます。もう大丈夫。安心。治るから。大丈夫、大丈夫」

 
橋本D   先生いつ聞いたんですか

岡本医師 いやメールが入ってきて小山さんから一報で完全勝利って話と、後でどんどん待機患者さん
     から、ありがとうございます、ありがとうございます。って言われるけど、まだ〜〜先生から
     も聞いていないし 、まあ正直本当ホッとしますよ。やっぱり北海道とか東京の山口さんも
     含めてね。

ナレーター 今回の決定で裁判所は原告の患者7人について病院側が治療を
  打ち切りを既に告知していたとして申立てを却下しましたが岡本医師の
  主張が全面的に認められたため治療を受ける事が出来ます

小原弁護士 患者も治療を受けられる結果には変わりはありません、従って
  我々から見るとこいういう病院が医師の治療を制限したという措置に
  対して裁判所が、強い警告を発してそれのせいけんは許されないという結論を導いたというふうに理解しております。前例のない
  ケースについて画期的な判断として頂いたというふうに理解しております。

岡本医師 そもそも医療というものは誰のものなのか、医療とは誰
     の為に行われるのか、という根本的な問いであります。

鳥居さん  今回こういう結果になりまして非常に喜んでおります。特に色々
  ご尽力頂いた弁護士の皆様には深くお礼を申し上げる次第でございます
  それ以上に患者会の皆様、待機患者の為にという形で本当にスタンディング
とかいろんな事をして頂いた事には、本当に頭が下がる思いでございます。私も完治をしましたらですね今度は患者会の皆様が私達待機患者の為にして頂いた事をよりそれ以上の行動をしてですね、沢山の前立線がんで苦しんでる患者の為に出来ることを一つ、一つして行きたいと思っております。
岡本医師 「ありがとうございます。まあ頑張ったと〜皆さんのお陰ですよ〜大きな〜出たという事は強いし、つまり諦めたらあかん」


ナレーター この10日後、滋賀医科大学は治療期間を決めた事は岡本医師の裁量を制限していない
  新たに小線源治療の実施体制を組んでおり見直しが必要になる等として仮処分の決定に異議を
  申立てました。
   この異議申立てに対する裁判所の決定が出るまでは岡本医師の治療は継続されます。原告7人は
  小線源治療を近く受けられる予定です。

ナレーター これまで病院は正式に取材に応じる事は一切ありませんでした。一つの治療を巡ってなぜ
  ここまで病院側と医師患者が対立する事態となったのか、私たちは関係者に話だけでも聞かせて欲しい
  と取材を続けました。
   メディアの報道は真実と全く異なる、岡本医師は患者を利用して自らの地位に
  れんれんとしているだけだ、小線源治療は特別な技術は必要なく泌尿器科医なら出来る。早く他の
  病院に移って好きな治療を続けたらいいなど、数多く聞かれたのは岡本医師を非難する声です。
  一方で技術を高く評価する医師もいました。

レーター 今年12月に岡本医師は病院を去る事になります。大学や同僚の
 医師にたてついた岡本医師の事は狭い医学界で既に広まっていて、次に
 行くアテはありません。患者たちは滋賀医大でさらなる治療の継続を求め
 ています。

ナレーター この街頭活動を取材中出勤前の病院長が偶然通りかかりました。

橋本D すみません、松末院長MBSの橋本と言います。(質問聞き辛い)
松末院長 ちょっともう広報している通りです
橋本D  患者さん達がこういうふうな活動されるというのは

松末院長 あのまた、裁判で明らかになって行くので
橋本D 患者さんたちがこう〜活動を起こしてしまう原動力ってなんだと思いますか〜
松末院長 ちょっと、一言では申し上げられません。
橋本D  今のこの事態に 〜〜どのようにお考えですか
松末院長 まあ、あまりよろしくない事態ですね
橋本D 解決としては
松末院長 我々の主張は、ちゃんとしっかりやりますので


ナレーター
  
大学病院を管轄する厚生労働省は、今回の問題について医療過誤では
 ないので介入しずらい。当事者、患者の声も聞きながら病院の中で対処
 して欲しいと静観する構えです。
  医師と患者が大学病院という巨大組織と全面的に対立する異様な状況

「我々は前立腺がん患者を見捨てないぞ!がん患者の生きる権利を奪うな!」
ナレーター 信頼する医師の特定の治療を受けたいと望むのは患者の単なる
  わがままなのか、いついかなる時も医師から納得した治療を受けたい、
  そう願う患者の訴えはどこまで叶えられるのか。閉ざされた医療現場に
  投げかけられた患者の素朴な思いは医療は誰のためにあるのかという
  思い課題を問うています。