2001年1月29日
 ★★★病院に趣味の間★★★

 振り返れば、2000には一度も小理屈をこねなかった自分を誉めたりバカにしてやりたいと思います。
さて、新世紀明けましてすぐに、私は入院してしまいました。
主訴「めまいとご飯が食べられない」です。
特に重症じゃない患者のくせに、1週間も入院してしまいました。最初の2日くらいは、めまいもあって食欲も無くて、正真正銘の病人なのですが、入院してから3日目くらいからは、点滴をしている以外症状もなくなんとなく歩くと真っ直ぐに歩けてないフワフワした感じが 残っているだけ。 看護婦さんも「歩く練習してくださいね」と言うので、病院内をうろつき回って良いというお墨付きです。
病院は一応最先端の医療機器がそろっているわけですから、携帯電話はつかえません。
しかし、ひまで徘徊するにも1日3度も売店に行ったってしょうがないわけですから、やることがないんです。
読書やテレビを見るのは、頭がフラフラしているので長く続けられません。気持ち悪くなっちゃうから。
私は、引き出しにしまったアレが恋しくて、しょうがなくなるのです。
アレとは、そう「i-mode仕様の携帯電話」です。

病院や混んでいるバスや電車の中で、携帯電話の電源を入れることは絶対禁止です。
その辺は、皆さんにも守っていただきたい。
特に混んでいるバスや電車は、心臓ペースメーカーや、人工内耳を装着している人に何かしらの影響を与えるかも知れない(事実はハッキリしていないけれど影響が0とも言い切れない)。
待受状態にしていたり、電話として話していなくてもメールを書いてる状態もダメです。キッパリ潔く電源を切りましょう。

それで、話を戻すと。
病院に入院している私は、電源の切れている携帯電話がただの物体として引き出しに入れてあることに無性にガマンできなくなってしまいました。
やること無いんだもん。
そして私は、あの入院者を患者へと変身させる病院寝間着の上にフリースを着て、靴下をがっつりはいて、病院の裏口へ行きました。
もちろん、まだただの物体の携帯電話を手に。
だいたい、病院の裏口のあたりというのは、守衛室などがあって、守衛さんが見張っているので、そこで携帯電話で話なんかしようものなら、すぐに「コラコラ」というしぐさで外へ行けと指図されます。
それが分かっているので、内玄関(玄関が2重になっている)の寒いところで、急いで、メールやらBBSへの書き込みやらをするのです。
病院に入って、下手をすると風邪を引いて帰ってくるんじゃないかというリスクを背負ってまでやらなくても、とお思いの方も多々いらっしゃると思うのですが、長年のメール癖、ネット病がそうさせてしまうし、 入院患者であっても動けるひまな人間が、唯一、社会との接触を細々と保っているような気にさせてくれるのですから、分かるでしょう?

こうして寒さに耐え、日に1度くらい携帯メールのやりとりなどをしていて、まだ読みかけのある本を思い出しました。
それは、映画にもなったドクター「パッチ・アダムスと夢の病院」(パッチ・アダムス著:主婦の友社発行・角川書店発売)という本です。
彼は、夢の病院を建てる構想があり、現在、実現に向けて建築中とのこと。その病院の中には、映画館や植物園などがあり、患者さんも状態の良いときは、映画を観たり植物園で花や木に触れたりできる、そんな素敵な病院なのです。
どうして今までこういう発想がなかったのかと思うよね、まったく。
映画が好きな人が体調を崩して動けないほどではないけど、枕元のテレビしか見れないなんていう状態だと、だんだん意思も病人化していくってものです。
そんなところに、ちょっとしたミニシアターがあって、夕方の暇な時間にビデオ上映会なんかがあったりして何曜日には○○という映画が上映されるなんていうプログラムも配られたりしたら、すごく嬉しいに決まってます。
気持ちにハリが出るんでしょ、少しは。

それで、私が、病院の中に欲しい施設は「PCルーム」。
他の医療機器などに影響が出ないようシールドルームにして、患者はもちろんドクターと相談して、使っても良い場合だけ、そこでインターネットやメールができる。そういう部屋があったら良いのに。
ネット中毒症の人は、時間制限を設けてね。
仕事なんかが気になる人は、カウンセリングでも受けながら、リラックスして仕事のことをあまり気にしないようなパソコンの使い方をするのです。
インターネットカフェみたいな感じの部屋ですよ。外が見えるともっといいかも。
そこで、お見舞いメールなんかが届いていたら、嬉しいんじゃないかな?
そりゃ、お手紙や花なんかが遠くの、実際に来れない人からお見舞いとして届くことも可能だけれど、短い入院の中では、それもほとんどないでしょ。
だからメールが一番いいんじゃないかと思います。
逆に、長期入院を余儀なくされる子どもたちもときどきパソコンをさわる時間があってもいいし、お年寄りがなんと入院いている間にインターネット出来るようになっちゃって、退院したら前より新しい世界に進歩してたとかね。

ちょっと異論も出そうな気がするけれど、今回、寒い玄関でコソコソっとメールを打ち、日記を更新し、BBSを見て励まされた私は、そんな部屋を病院につくって欲しいなと思いました。
病人が病人らしくなく元気になっていけるような技術を少し取り入れてくれれば、ちょっと頭を柔らかくして病院ってところを考えてくれればいいかなぁ〜。

 ここまで飽きずに読んでくれたあなたには大変感謝します。

 まぁ、こ理屈ですから…、乱文、支離滅裂な思考は勘弁してね。

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