製作したエンジンの性能を定量的に掴みたいということから、これまでに起動トルクの測定を行いましたが、今回は回転数の測定に挑戦しました。 エンジン性能の差を比較検討する為には、ある程度の測定精度が必要と考え、電子工作キットのカウンタを利用したデジタル方式による測定ツールを構成してみました。
スリットのあいた円板
Reg.
マイクロプロセッサ
(PIC16C57)
図3 センサー部外観
フォトインタラプタ付加部品
円板に直径3.5mmの孔(スリット)をあけ、赤外線LEDが孔を透過する毎にパルスが発生
接続コネクター
電子工作キット K8035
販売元 電子通商株式会社
パルス発生
電子工作キット「K8035」
5V
10KΩ
270Ω
図1 回転数測定ツール外観
測定の中心となる部分は電子工作キットとして市販されているアップ・ダウンカウンタをそのまま利用します。 このキットは外部接続されたパルス数を積算し表示するものですが、エンジン1回転する毎に1つのパルスを発生するセンサーを作り、1分間のパルス数をカウントすることで、回転数(rpm)表示が出来ることになります。 なお、センサーについては、物体の位置検出に用いられる「フォトインタラプタ素子」を使いました。 この素子は赤外線発光ダイオードとフォトトランジスタが一つの部品なっているもので、動作が確実で価格が安いということで選択いたしました。 図1に完成した、センサー部とパルスカウンター部の外観を示します。
回転数表示
フォトインターラプタ素子を利用した
センサー部
被測定エンジン
フォトインタラプタ素子
発光部と受講部が光学的に結合され、円板が赤外線を遮蔽する形にセット
赤外線受光部
赤外線発光部
フォトインタラプタ素子
KODENSHI LG214D
エンジン
回転軸
リセット
カウントON
回路構成を図2、センサー部の外観を図3に示します。 回転数計数の元となるパルス信号はフォトインタタラプタ素子を使って発生します。 フォトインタラプタは赤外線発光部と受講部が一体となった光学的に結合された素子で、外観は凹形をしており、光学結合部をスリットのあいた円形遮蔽板を回転させ、スリット透過時にパルスが発生する仕組みです。 フォトインタラプタは多様な製品が発売されていますが、外付け部品が少なく、取り付け易い形状している理由から、「KODENSHI LG214D」を選択しました(220円)。 カウンタは電子通商(株)から販売されている「K8035」電子工作キット(4200円)をそのまま利用しました。 「K8035」はいわゆるPICマイコンで構成されていますが、入力端子にパルス信号を接続すれば、パルスを検出し、積算してLEDに表示するもので、使い勝手は良いかと思います。
測定ツールは光学センサとパルスカウンタから構成
赤外線LEDとフォトトランジスタの負荷抵抗
回路構成
7セグメントLED(4桁)
電子工作キットを利用したパルス
カウンター部回転数計測
フォト
インタラプタ
LG214D