単気筒複動式蒸気エンジン#8

バルブピストン
バルブピストン・ロッド
船外機 1気筒蒸気エンジン#8 仕様
エンジン支柱 8mmパイプ
パワーピストンス・ピンはバルブピストン・ピンより90度先行する

ピストン上死点

バルブピストン最上位置

4mm
13mm
70mm 
135mm
ピストンバルブ方式  

船外機 単気筒蒸気エンジン#8 

5mm
ロッドとピンは半田付けで固定
パワーピストン・ロッド

バルブピストン中間位置

バルブピストン中間位置

パワーピストン最上位置

バルブシリンダー

外形5mm、内径4mmパイプ

23mm  

回転軸支柱

エンジンマウント 5mmアルミ板+5mm補強板

外形7mm4mm

ボールベアリング 

回転軸支柱ブロック

エンジン部 縦135mm×横70mm×高さ66mm
図13 水中でのスクリューの様子
図12 エンジン下方からの写真
排気
回転軸 

排気蒸気ミゾ

4mm

ストローク

パワーシリンダー

外形15mm、内径13mmパイプ

ドレーンタンク
船外機 1気筒蒸気エンジン#8 仕様

 前回船外機(#5エンジン)はボイラー一体型ということで予想通り、船全体の重量バランスが悪く1400gのバラストを積んでいました。 今回はボイラーを分離し、出来る限りアルミ素材を使用することでエンジン部の軽量化をはかり、結果としてエンジン重量666gと前回の半分程度となり、船全体としてもバランスの良い実装が期待できそうです。 エンジンパワーについては、回転軸(4mm)を指でつまんでも簡単には止められない程のトルクが出ており、まあまあの出来かと思っております。 水中でのスクリューの様子を図13に示します。

ピンは2mmビスに3mm

のパイプを被せる

パワーピストン

バルブストローク

    9mm   

パワーピストン

 ストローク 14mm 

パワーピストン・ロッドとバルブピストン・ロッドは回転にともない立体交差すること、パワーピストンは回転に対してバルブピストンより90度先行すること、これらの条件を考慮して両ピストンを結合するクランクを構成します。このクランクの作成は、紙の上でピストンの動きを描き、紙上から寸法を割り出しました。 クランクピンの取り付け角度はバルブのタイミング調整が出来るよう、イモネジ(2か所)で取り付けるようにしています。図7にクランクピンの構成を示します。 図8にクランクピンの様子、図9にリンク構成の様子を示します。

バルブピストン最上位置

パワーピストン中間位置

 パワーピストン/バルブピストンとのリンク機構は、蒸気機関車の動輪と同じ動きです。バルブを動かす機構は、一般的な蒸気エンジン(#7エンジン)で使用される偏芯カムが不要な為、製作面からは楽です。 但し、パワーピストン・ロッドとバルブピストン・ロッドが交差することになる為、クランクピンの構成を立体的にする必要があります。ピストンの動きとクランクの動きは#7エンジンと同じで、フライホイールの回転に対してパワーピストンの動きは90度先行しています。図6にピストンの動きとクランクピンの動きを示します。

図4 エンジンヘッド内部構成
23mm

給排気通路

エンジンヘッド構成

ラダーサーボ作用点

ベアリング取り付け

イモネジ(2か所) 

 船外機のエンジン支持部はラダー機構の支点ともなる為、一本の支柱で保持する形となります。 一本で支えるため、エンジンの振動が気になるところですが、船外機#5でも問題を生じなかったことから、8mmの真鍮パイプ一本でエンジン全体を支持します。 また、回転軸は歯車で90度方向を変える必要がありますが、構造上、エンジンの回転シャフトが長くなり、ピストンによる振動と回転軸の回転ぶれのため、回転がスクリューにうまく伝達できないのではないかという懸念もありますが、#5エンジンの実績から歯車をシャフトに直結しても問題は発生しないことを確認しています。 回転軸の支持では、両端の軸受の芯のズレが回転ロスに直接繋がります。 回転軸はフレームに対して垂直になる為、取付けは面倒そうですが、いつものように円柱ブロックの両端にボールベアリングを取り付けた支持ブロックを垂直にフレームに取り付けています。 図3にフレーム構成を示します。
シリンダー構成

プロペラ支持

外形5mm

内径4mmパイプ
バルブ(弁)方式
図9 リンク構成
バルブピストン・ピン
図5 エンジンヘッド構成 

 複動式ピストンバルブエンジンでは回転力を生み出すパワーシリンダーと蒸気弁となるバルブシリンダーと両シリンダー間を接続する蒸気通路の工法がポイントとなります。 これまで、蒸気エンジンは#7まで製作してきました。エンジンヘッドは「団塊工房」工法という形で進めてきましたが、蒸気漏れ等の問題は発生していないことから今回も同様な構成で製作します。

「団塊工房」風工法については、こちら(単気筒蒸気エンジン#7)を参照ください。

エンジン支柱(ラダー支点)8mmパイプ使用

ロッドの取り付け角は、このイモネジ(2か所)でクランクピンを固定する

フライホイール 

 前回の船外機蒸気エンジンではボイラーとエンジンを一体型としたことから、船全体としてのバランスが悪くなった為、今回はボイラーとエンジンを分離した構成とします。ボイラーはアルコール式#2ボイラーを使用することを前提に、ボア13mm・ストロ−ク14mm単気筒復動式、蒸気機関車で使われているリンク形式を試みてみました。  このエンジンを搭載する船体長は55mm程度を想定しています。 図1に船外機の完成写真、図2に外観図を示します。

製作結果

図11 スクリュープロペラの取付け
回転軸支持
蒸気排出口
給油器

 図10にエンジンヘッド取り付けの様子。 図11にスクリュープロペラの取り付けの様子。

図12に船外機を下方からみた写真を示します。

全体構成

バルブピストン・ピン
パワーピストン・ピン

クランク 

クランク長と取り付け角は想定するパワーピストンストロークとバルブピストンストロークを図に描いて図面から算出  
パワーピストン・ピンの取り付けボスはフライホイールに半田付け固定

パワーピストン・ピンはバルブタイミング

角度調整後にイモネジで固定   
ロッドとは、この部分が摺動する

クランクピンの構成

図6 ピストンの動きとクランクの動き

ピストン下死点

パワーピストン中間位置

ピストンの動きとクランクの動き

給油器

パワーシリンダー

4mm

バルブピストン: 外形4mm 内径3mm パイプを

                        半田付け
7mm

給気口

排気口

ストローク 9mm

フレーム構成

190mm
66mm
外形寸法

蒸気エンジン#8の動画
サイトにジャンプします

単気筒複動式蒸気エンジン#8の動きを動画でご覧ください。

ドレーン排出口

協育歯車工業

M50B 25*1204
歯車カバー支持

プロペラ支持

mm棒  
プロペラ支持
プロペラ 直径40mm
図10 エンジンヘッドの取付け
ドレーンタンク

製作時の蒸気通路の穴をネジで塞ぐ

カウンタウェイト
図8 クランクピンの構成
図7 クランクピンの構成 
カウンタウェイト 
パワーピストン・ピン

パワーピストン最下位置

シリンダーの蓋

パワーシリンダーからの排気通路

パワーシリンダー、バルブシリンダー間の蒸気通路。調整時、この穴から覗いて、ピストンの位置を知る、後でネジで穴を塞ぐ

バルブシリンダー

潤滑油が溜るよう0.8mmミゾを切る
パワーピストン 

上死点

下死点

40mm
14mm
エンジンヘッド垂直断面
エンジンヘッド水平断面
図3 フレーム構成

エンジンスタンド

図2 船外機 蒸気エンジン#8 外観図
135mm
ラダー軸
スクリュ−(直径40mm
117mm
図1 船外機 蒸気エンジン#5 完成写真
115mm