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Experimental Entertainment

中島彰宏 First Solo Performance ソロ演劇公演


やくざあな、
御法度の裏街道を行く渡世だ、
言わば天下の悪党だ。
こ奴がお役人方と結託するようになっては、
もう渡世の筋目は通らねえものだ。
   さ、張っとくんなはい、景気よく張っとく
    んなはいよ、さ、ようござんすかい、よっ 

     

皆様ご無沙汰しております。
3月にご声援頂きました八重樫聖ソロ公演に引き続き、
今度はDA・Mの(かつて)新人、
中島彰宏の初ソロ公演を下記の通り行います。

生真面目で不器用な彼が挑むのは、
なんとまあ、あの豪傑勝新の『座頭市』!
市に睨まれた彼の体はすでに硬直、
市の居合い刀が鞘に納まる時には
中島はすでに木っ端微塵。
願わくば、その切片に1gの重さが
宿りますよう願うのみ。
・・・といってもDA・M公演にて『座頭市』の物語を
お見せしようというわけではありません・・・
舞台はいつものように建設途中の工事現場。

なお友情出演としまして中島の大学(多摩美)時代
の友人、美術家の雨宮庸介さんが後見人として舞台に同席。
心強い援軍に感謝。

ご都合つきましたら是非、
お立会い下さいますようお願い申し上げます。


    ●構成・演出 
●出演   
●会場
●日時
●料金
●予約・問合せ



●企画・制作  
 
中島彰宏+大橋宏
中島彰宏雨宮庸介(美術家/友情出演)
プロト・シアター    
10月20・21日/開演 19:30
\1500 (前売り・当日共)  
03-3368-0490/03-3360-6463
メールでの予約は、日時と枚数をお知らせ
下さい。返信メールにて予約受付致します。

DA・M (協力/八重樫聖 今井あゆみ)
 
       

■ごあいさつ

当日パンフレットより

大学時代に何の理由もなく買っていた高橋竹山のCD。
一度も聴いたこともなく、それは、どこかに片付けられしまい込んでいた。それが今回ふっと浮かび上がって僕のことを助けてくれました。ずっと気になったまま途中になっていたもの、過去の出来事で離れていたものが、「あなたの公演はいつですか?」と携帯メールのように、そっと見守ってくれていたような気がします。
体育の授業が一緒だった雨宮君が、ここで同じ舞台に立つという驚き。そこに何で「市」がいるのか? 
市はこの中を歩いています。その見えない存在を感じて頂ければと思います。
今回公演までに関わって下さいました皆様、お礼申し上げます。
本日はご来場頂きありがとうございました。 中島彰宏

             ★

初めて観た映画が『座頭市』だった。小学生の時、券を貰ったというので母親に連れられて渋谷の映画館に行った。ドキドキものだった。
以来、何度も放映された『市』シリーズはほとんど見ている。
だからというわけではないだろうが、?歳になったらいつかチャンチャン
バラバラを解禁して舞台でやろうと心密かに決めていた・・・
『座頭市』は故勝新太郎が、盲目の按摩だが居合い抜きにかけては滅法強い型破りなヒーローに扮し、庶民を苦しめる悪党らの血みどろ抗争に巻き込まれながらも、義理と人情の狭間で存分の活躍を披露する大娯楽映画である。
そんな市がお天道様から外れた裏街道で出くわすエピソードを並べながら、ロードムービーならぬロードシアター風に舞台化しようと、のんびりと準備しはじめたものが、いつの間にか、上演そのものが道なき道を進む<時空間の旅路>のような即興舞台になってしまっていた。複数の時間が並列進行する中、自由に誤読されて勝手気ままに訪れる災難?を、一人きりの中島が瞬間瞬間どう切り抜けるのか? 手負いのまま逃げ切れるのか? お陀仏か?
「市」が万が一の時は、後見人の雨宮さん、ヨロシクぉ立ち回りのほどを。
どうぞ最後までごゆるりとお立会いの上、お楽しみ下さい。    大橋宏
■出演者
    中島彰宏 1999年より劇団DA・Mに研修生として参加
2001年よりDA・M劇団員として活動:
02,03 「トマトを食べるのをやめたときV」(’02.9 ラオコーン カンプナーゲルフェスティバル、Tokyo)
03「Unbearable DreamsU」(’03Asia meets Asia)
04 [Aruku」キルギス、インドネシア公演
05香港第1回インプロヴィゼーションフェスティバル参加 等
    雨宮庸介
作品
1999年より個展・グループ展・企画展等の活動を開始
椅子の形態に椅子の陰影、大きな熊のぬいぐるの形態にぬいぐるみの表面(毛)を描いたり、多数の本物そっくりに作られた(描かれた)りんごを本物のりんごと並列展示するなど、虚実の境界の曖昧さを見るものに問いかける。近年はさらに「THE WORLD」(BOICE PLANNING)、<2005-2006水戸芸術館>、<2006横浜BankART NYK>にて、インスタレーション空間の中で撮影された映像(出来事)を入れ込んだインスタレーション空間を呈示。平面から立体、時空間へと雨宮によって示される表皮は、次第にミクロの領域への視線を予感させ、現実の危うさを静かに波立たせている。