◆2021共通テスト用・実戦形式問題に対するコメント

○とにかく傾向がハッキリしない現状なので,「これが予想問題の決定版だー!」と声高に叫んだりはいたしません&できません(笑).
要するに「どう出るかがよくわかならい」ので,様々なケースを想定して,相手がどう来ても対応できるようにするため,傾向がなるべくブレるように意図しました.
例えば,ⅠAはイキナリ長い会話文から始め,ⅡBはめっちゃオーソドックスな問題を先頭に置くなど,できるだけ傾向が一定しないように心掛けてます.
○本来こうした「問題」は,作った後ひと月以上“寝かせて”,熟成を待ち,先入観抜きにもう一度見直して仕上げるべきものなのですが・・・時間切れにて,作成編集2週間の突貫工事(いろいろあって始動が遅れた~).
難易度調整の詰めも甘い気がしますので,くれぐれも「点数」を気にし過ぎないでくださいな.いちおうの難易度設定としては,「内容面」では旧来のセンター試験を少し超えた内容も扱う.けれども試行調査のような超長文で練りに練られ過ぎたものまでは出さない.このような,「センター試験」と「共通テスト試行調査」の中間を狙って作問しています.
○“ホンモノ”の問題は,国立大のエリートさんが何人も集まって年単位の時間をかけて作ります.当然,よく練られています.(試行調査は練り過ぎた訳だが(笑))
○2021共通テスト本番は,クセの強かった「試行調査」よりは,旧来の「センター試験」に近い出題と予想してますが,「センター試験」の過去問は腐るほどあるので,いちおう共通テスト“ならでは”っぽい雰囲気の問題を意図的に多くしたつもり.よって,個人的な予想よりはやや試行調査寄りにしちゃってます.
○ただし,問題文の読み取りに要する時間は試行調査よりも軽減するぞと入試センターからアナウンスされているので,問題文が無駄に長いのやつはⅠAの初っ端だけにしてあります.
○入試センターの宣言にしたがって,次のタイプの問題を配しました.
1.「実用的問題」 → ⅠA第2問〔1〕,ⅡB第1問〔3〕
2.「全過程を問う(誘導がほぼ無い)問題」 → ⅠA第1問〔2〕(2)(3),ⅡB第2問〔1〕(4)
3.「定理の証明」 → ⅠA第2問〔1〕(2),ⅡB第1問〔2〕
4.共通テストでは,選択肢から選ぶタイプが増えると予想されます.入試センターが公開した「表紙」の裏面には,わざわざこのタイプの問題の空欄は「二重枠」にするという宣言がなされているくらいですから.
で,その選択肢タイプを使いだしたら,止まらなくなって(笑)すいぶん多くなってしまいました.(海外から日本の大学への進学を希望する学生さん対象の留学生試験では,旧来より選択肢形式が多用されてきました.日本の入試センターも,やっと追い付こうとしている訳です.)
あと,空欄が五十音の「ホ」までしかないので,空欄の数が足りない!という事象がよく起こります(実際に問題を作ってみるとわかります).こうした不便が,「選択肢形式」を用いると回避できるので,より幅広い内容の問題が出題可能となります.
5.「正しいものを全て選ぶタイプ」の設問形式を,ⅡB第4問(3)で用いました.この形式を使用する可能性を,入試センターが宣言しています.(この形式は,私の業務対象の1つである「証券外務員試験」においては従来より用いられていました.)

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