2学期に臨むにあたって(高3生向け)

目標=入試問題を自力で解く
ここで大事なのは,世界中の誰も解けていない「数学の未解決問題」ではなく,「大学入試合否判定用に作られた問題」,つまりすでに「誰か」が解いてしまっている,解けるように作られている問題を解けばよいという事実です.つまり「入試問題を解く」とは
 作問者と同じ考えを共有すること
なのです.(この部分は,昔お世話になった先生のまねっこです)
その「誰か」とは・・・言うもでもなくその問題の作成者です.そしてその「作成者」が,「高校入試」までの「教育者」から,「大学入試」では「学者さん」に変わります.ここが「大学入試」のポイントです.
「受験生」と「学者さん」が共有できるものって何でしょう?もちろんそれは“受験のための解法テクニック”などであるはずがなく,知性ある人間の多くが興味を抱く数学的現象とか,数学における何らかの基本原理しかありません.だから,受験生のとるべき態度も自ずと決まってきますね.
 あるがままの現象をまっすぐに見つめよう.
 基本にさかのぼって考えよう.
要するに,目標は
 これまでの授業:基本原理の理解
     ↓
 総合演習:入試問題を解く
と変化しますが,数学に臨むスタンス:
 基本原理←(往復運動)→問題演習
は何も変わりません.変わっちゃいけません.“例の”基本事項プリントをつねに頭の中に思い浮かべて,それがまだ無理な人はつねにそれを座右において,テキストの問題中に現れる現象と向き合って行きましょう.そして「基本」と「現象」が結びついたそのときが,「解けたな」と感じる瞬間です.
このページ内にある「テストにおける注意点」にも,ぜひ目を通しておいてください.
予習
自力で解けるようにするのが目標です.例題などをなるべく理解した上で授業(テスト)に臨んで下さい.
予習で問題を解く際には,だらだらやらずに入試本番を意識していちおう時間を区切り,自身を「問題に取り組む場」へと追い込んでください.
授業
「どうだ.うまいだろう!」という解法より,生徒さんの視点に立って,現実に試験場で再現可能と思われる解法を重んじるつもり(なるべくですが・・・).前述した「現象を見つめる」「基本にさかのぼる」を私自身肝に銘じながら予習し,授業をせねばと考えています.(もちろん,ほぼ無意識にそれが実行できます)
なお,各問題ごとに,それが解けるか否かの最大のポイントと思われる箇所に「☆」マークを付けることにします.また,解説の最後にまとめとして,以下の3つを明記します.
 数学的主要テーマ
 前述の☆を一言で
 難易度
また,そのまま覚えておいて欲しい典型問題・有名問題には「○典」印を付を付けておきます.復習の際の参考にしてください.(ときどき,いや,しょっちゅう忘れるので,その際には「先生ポイント言ってません」と突っ込んでにゃ)
(難易度:Level 1(易) 2(やや易) 3(標準) 4(やや難) 5(難)・・・「ヒント」を見た場合は1ランクdown.)
たとえ解けなかったとしても,それが結果として「Level 5」だったならば心配は要らないということ.演習時に,各問題の「難易度が見抜けたかどうか」も非常に重要です.
復習
あたりまえなことがふつうにできれば半分強くらいは解けるはず.(そして,大学にも受かる.)なのに,なぜか予習では解けない.で,授業聞いたら「あっ,そうか」.これは,頭のほんの上っ面でだけわかっていて,まだ身に付いていない段階で起こる典型的症状.基本へさかのぼりながら復習し,あたりまえなことを繰り返して身に付けるのみ!
ただ,予習に時間をかける分,復習はやや軽めにならざるを得ません.解けなかった問題,あるいは授業と違う解法で解いていた問題を中心として,紙に“殴り書き”し,書いた紙は即座に資源ゴミに出す.その際,「らくがき」「着眼」「方針」なども念頭におき,
 解法の必然性
を味わいながらやるように.
最後にキーワード(口癖)の確認
 基本へさかのぼろう.
 あるがままの現象をまっすぐに見つめよう.
 あたりまえなことを繰り返して身に付けよう.




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