池谷−張彗星 C/2002C1 Ikeya−Zhang
2002年 3月 4日 19:07〜19:12 露出16秒を5枚コンポジットオリンパス C−4040ZOOM W端 f=7.1mm(35mm相当) F1.8(開放)
撮影感度:ISO400相当 画質:SHQ タカハシ FC−100 LV25mm 撮影地:松本市
コマはますます明るくなり、イオンテイルは市街地の明るさにも負けないほど明るく長く伸びて写るようになりました。眼視では視野の直径が約1.5゚ です。
ケラレの分も考えると写野の直径は約1.4゚ といったところでしょうか。1゜を越えるほどにイオンテイルが発達したことになります。
近日点に向けてあと半月でさらにどこまで伸びるのか、頭部はどの位まで明るくなるのかとても楽しみです。
2002年 3月 8日 19:01〜19:08 露出16秒を6枚コンポジットオリンパス C−4040ZOOM W端 f=7.1mm(35mm相当) F1.8(開放)
撮影感度:ISO400相当 画質:SHQ タカハシ FC−100 LV25mm 撮影地:松本市
イオンテイルが急に太くなり頭部からは何本か細い尾が伸び出している様子がうかがえます。4等台後半くらいでしょうか。
ファインダーでも頭部が恒星のように明るく輝き、尾が伸びているのがわかりました。
2002年 3月 9日 19:15〜19:19 オリンパス OM−1 ズイコー 135mm F3.5(開放) フジ ズームマスター800 撮影地:長野県北安曇郡池田町 135mmでも撮影してみました。プリントではもう少し鮮明に出ているのですが、彗星の尾は5゜近くも伸びています。地平線に対してピンと尾を立てて沈んでいく彗星の姿はなかなかさまになっています。あと10日ほどで近日点。どこまで光度が明るくなるか、尾が長く伸びるかとても興味深いです。 |
2002年 3月 9日 18:56〜19:10 2枚を彗星核を基準点としてコンポジット オリンパス OM−1 シグマ 400mm F5.6(開放) フジ ズームマスター800 撮影地:長野県北安曇郡池田町 高度が低いので銀塩は無理と思っていたのですが、アストロアーツのHPで銀塩で撮影した写真があったので、ダメもとで撮影してみました。天気は快晴で安定していたのですが、日没時の山の端がかなり赤く夕焼けしていたのでもや(黄砂?)がかなりあったものと思われます。また、大北地方のスキー場のナイターの光や松本方面の市街光、黄道光でかなりカブることが予想されましたので、露光を短くせざるを得ませんでした。もとの写真はかなりバックが明るく、周辺減光も顕著に出てしまいましたので2枚をコンポジットし、ステライメージで画像処理をしてようやくこの程度になりました。ネガではイオンテイルが画面の外にはみ出しています。 |
2002年 3月13日 19:07〜19:10 露出40秒を3枚コンポジットニコン COOLPIX−995 W端 f=8mm(35mm相当) F2.6(開放)
撮影感度:ISO400相当 画質:FINE タカハシ FC−100 LV25mm 撮影地:長野県松本市
天気は快晴だったのですが夕焼けが始まると、思いの外、空気が濁っているように見えました。
これなら2日前に無理して撮っておけば良かったと後悔してもしかたないので、露光時間を調節して撮影してみました。
モニターでもカブリが予想以上だったため、フラットフレームにあたる画像を撮影し、バックの光を減算コンポジット後、加算コンポジットしてみました。
加算コンポジット枚数が少ないのでざらついた画像になりましたが、この程度の画像になりました。
春霞+光害に加え、これから月の光が加わると思うとちょっと憂鬱です。高い山(せめて高原)で透明度が良くないとこれから撮影は厳しくなりそうです。
2002年 3月20日 19:15〜19:19 露出16秒を6枚コンポジットオリンパス C−4040ZOOM W端 f=7.1mm(35mm相当) F1.8(開放)
撮影感度:ISO400相当 画質:SHQ タカハシ FC−100 LV25mm 撮影地:長野県松本市
近日点通過直後の池谷−張彗星です。尾は一段と太く明るくなり、構造も複雑になっています。
この季節としては比較的透明度は良かったのですが、土星食前の月の光そしてゴルフ練習場などの光害がありました。
しかし、それにも負けずに肉眼でもはっきりと見ることができました。尾も上の方に向かって伸びているような様子もうかがえました。
光害が少なく、透明度も良い明け方にどんな姿でまわってくるのか楽しみです。
2002年 3月30日 19:18〜19:24 露出16秒を6枚コンポジット オリンパス C−4040ZOOM W端 f=7.1mm(35mm相当) F1.8(開放)
撮影感度:ISO400相当 画質:SHQ タカハシ FC−100 LV25mm 撮影地:長野県東筑摩郡筑北村
年度末で仕事が忙しく、また月の光もあって前回から10日後の撮影になってしまいました。
ここのところ彗星の高度が日に日に下がっており、春霞の影響も強く受けるようになってきてしまいました。
30日の夕方には雲はほとんどなくなったのですが、春霞がひどかったため、車で40分ほどかかる標高1100m近い開拓地まで上がり、彗星が春霞の下に入る前を狙って撮影してみました。
天文薄明終了前の時間帯でしたが、結果的にはよい判断だったように思います。
ファインダーでも緩くカーブした尾が見えていましたが、画像でもその様子がうかがえます。
彗星核の活動も引き続き活発なようで、白黒反転画像からは細いジェットのような筋が何本か伸びているのがわかります。
冷却CCDの画像でしたらより鮮明にわかるはずです。
彗星はβAndの左横に肉眼でも確認できましたが、尾が伸びている様子はわかりませんでした。
この調子なら光害が少なく空気が比較的澄んでいる明け方の空なら肉眼で容易に見ることができそうです。
2002年 4月 5日 4:15〜4:21 露出16秒を6枚コンポジット オリンパス C−4040ZOOM W端 f=7.1mm(35mm相当) F1.8(開放) 撮影感度:ISO400相当 画質:SHQ タカハシ FC−100 LV25mm 撮影地:長野県北安曇郡池田町 いよいよ明け方の北東の空低くに見えるようになってきました。下弦の月の光と低空の薄雲で条件は最高ではありませんでしたが何とか撮影できました。これから日に日に条件が良くなってくるので、来週末は晴れてほしいところです。bmpの画像ではコマから2本の明るいジェットが出ているのがわかりました。 |
2002年 4月 5日 4:10〜4:13 オリンパス OM−1 ズイコー 135mm F3.5(開放) フジ ズームマスター800 EM−200赤道儀で恒星時ガイド 撮影地:長野県北安曇郡池田町 アンドロメダ銀河(M31)の近くにやってきたところを銀塩で撮影してみましたが、低高度+長野市の公害+もや(黄砂?)の影響でこの程度の写りでした。双眼鏡で見たイメージに比べ写りはよくありませんでした。 |
2002年 4月 8日 3:50〜4:04 露出60秒を3枚コンポジット ニコン COOLPIX−995 W端 f=8mm(38mm相当) F2.6(開放)
撮影感度:ISO400相当 画質:FINE タカハシ FC−100 LV25mm 撮影地:長野県松本市
ウイークディの朝でしたので、自宅から20分ほどの山の上での撮影です。
南から西の方角は市街地の光害がひどいのですが、北から東にかけては夏の天の川が見えるほどの空で、ヘールボップ彗星が明け方見られたときも、ここで何枚か写真を撮った場所です。
彗星の活動がやや活発になったのか、コマから数本のジェット状のイオンテイルが伸びているのがわかります。
2002年 4月13日 3:42〜 露光8分 ズイコー 135mm F3.5を5.6に絞る オリンパス OM−1ボディ フジカラーSUPERIA400 2002年 4月13日 3:23〜 露光10分 肉眼でもはっきりと尾が伸びているのがわかりました。また、8倍35mmの双眼鏡では7゜位の尾が見られました。透明度がよく、暗い場所では彗星の見え方が全く違うことを実感しました。 |
2002年 4月13日 3:23〜 露光10分 シグマ 400mm F5.6(開放) オリンパス OM−1ボディ フジカラーSUPERIA400 |
2002年 4月13日 4:06〜 露光3分 ズイコー 50mm F1.8を2.8に絞る 東の空が明るくなってきたのでこの日最後の一枚となりました。画面の右下にアンドロメダ銀河(M31)も写っています。気がつかなかったのですが人工衛星が通過したようです。 |
2002年 4月13日 2:00〜2:06 露出16秒を8枚コンポジット セレストロン C−11 PL50mm
4月8日より活動はやや落ち着いているように見えますが、コマからジェット状のイオンテイルが数本伸びているのがわかります。
2002年 5月 1日 23:02〜23:12
オリンパス OM−1 シグマ 400mm F5.6(開放) フジカラーSUPERIA400 EM−200赤道儀で恒星時ガイド
撮影地:長野県松本市
宵の口まで曇っていたのですが21時過ぎ頃から急に晴れてきたので、急遽準備をして撮影に出かけました。
月の出まであまり時間がなかったので、市街地近郊での撮影になりました。
月の出までに間に合わそうと思って準備を進めたのですが、セッティングのミスが重なり、デジカメの写真を撮りはじめたのは月の出以後になってしまいました。
(月は山の陰でまだ見えてはいませんでした)
天候が悪く、月が大きい期間だったので前回の観望から半月が経ってしまう間に、尾はすっかり淡くなってしまいました。
しかし、地心距離が縮まった分、コマが大きく見えるようになりました。
銀塩写真ではうっすらと尾が伸びているのがわかりましたが、デジカメの画像ではコマ周辺しかわかりませんでした。
2002年 5月 8日 23:43〜23:55
オリンパス OM−1 シグマ 400mm F5.6(開放) フジカラーPRO400
ひまわりの画像を見たら数時間雲が切れそうだったので、市街地は曇っていましたが乗鞍高原まで上がってみました。
予想通り雲が切れていて前日の23時から2時まで透明度の良い空で彗星を見ることができました。
5月1日の画像から、尾はもう望み薄かと思ったのですが、細いイオンテイルが伸びている様子が撮影できました。
8×35の双眼鏡では尾ははっきり見られませんでしたが、大きく明るいコマが印象的でした。肉眼でもまだ見ることができましたが、ずいぶんと淡くなってきました。
2002年 5月12日 3:08〜3:18 露出60秒を5枚コンポジット ニコン COOLPIX−995
W端 f=8mm(38mm相当) F2.6(開放) 撮影感度:ISO400相当 画質:FINE
タカハシ FC−100 LV25mm 撮影地:長野県松本市
天候の回復がやや遅れ、「今夜は無理かな」と思ったのですが、ひまわりの画像で雲が切れてきたようだったので、前回と同様、松本は曇っていましたが乗鞍高原に向けて出発しました。
安曇村に入るころから雲が切れ始め、標高1500mの撮影地につくころは快晴になっていました。
尾は9日に比べやや淡くなっていましたが、まだデジカメでも撮影することができました。
しかしかなり淡かったため、いつもより強めの画像処理を行い、この程度の画像になりました。
尾をできるだけ出すように処理をしたため、コマの色が淡くなってしまいました。
5枚連続で撮影するとかなりノイズがのるようになってしまいます。
気温も高原とはいえ5℃より上がるようになってきているので、そろそろ長時間露光が厳しくなってきたように思います。
彗星はまだ肉眼で見ることができますが、天の川が美しく見えるようなところでないとそろそろ厳しいようです。
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