真空管アンプの高圧電源を試験する際、大容量の抵抗を負荷として使うことになりますが、抵抗値の選定の自由度がなく、不便な思いをしていました。解決策は電子負荷ですが、半導体式は何かの拍子に壊してしまうのが嫌で導入に踏み切れずにいました。2008年にバラックで組んだ真空管式の電子負荷を便利に使ってきましたが、実験室の混雑の中、安全対策とともに上にものが置けないなどの制約から逃れるべく、思い切ってケースに入れることにしました。 ケースはIBMの古いdesktop PCの抜け殻です。鉄板への穴加工を最小限にとどめたため、実装の制約がありましたが、結果的には適当な大きさだったと思います。上の写真が装置前面で、左上が入力電圧を表示するpanel meter、その下が入力端子です。中央のつまみで負荷電流を調整します。右に出っ張っているのはCPU fanで、新鮮な空気をケース内に送り込む意図からつけました。緑のLEDは元からついていたもので、グリッドバイアス電源が供給されていることを示しています。Panel meterが点灯するのでPilot lampはなくてもいいのですが、PCの原型をここだけ残した格好です。 |
背面を見ています。左下の入出力端子がついていた穴をふさいでいるのはスイッチング電源です。これなら電源の冷却も問題ないでしょう。拡張slotにはPCの電源から外したfanを排気用につけました。 右端に電源が顔を出していた穴をアルミ板でふさぎ、AC inletやfuseを実装しました。 |
全体像です。回路図はこちら。heaterは2本を直列にして12Vで直流点火しています。Panel meterは秋月で買ったまま眠っていたもの。500V Full scaleに設定しました。目安程度の精度しかありません。 807を水平に置くためのアングルは、Motherboardを実装していたspacer(一直線に三カ所)を利用して固定しました。もう少し球を背面寄りに置ければよかったのですが、固定穴を開け直す手間を惜しみました。 |
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