07,雨の日




殺戮は運命だ。




そんなこと分かり切っている。子供の頃から人を殺してきた。
義務教育中ですら殺害方法を学び手はガンオイルの臭いが染みつき、血で赤黒く汚れていた。




「秋も長雨ですよね〜」
「時にひよのちゃん・・・」
「はい?何ですか?カノンさん」
「資料整理は歩君の仕事じゃなかったの?」



それが今日は雨で洗濯物が大変だと帰ってしまわれまして・・・と彼女は思い返すように 言う。ザーザーと強くも弱くもない雨の音をBGMに彼女はパソコンに向かってカタカタと規則正しく 指を動かしていた。

雨が汚れを落としてくれたら良いのにと外へ出てワザと濡れたときもある。


でも、汚れは落ちなかった。



「カノンさん!」
「え・・?」
「雨が弱まったので帰りましょう!今日はありがとうございます」



いつからだか綺麗でいたいと思った。


彼女が笑うからか。側にいて良いと言って欲しいからか。



外はポツポツと音を立て


僕はドキドキと音を立てた。



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後書き
カノひよ。初ですか!?カノひよじゃないと言えば無いですが。
最近はカノン君贔屓ですなぁ・・・私。 秋が終わりそうなので急いで出来た物。あんまり雨関係ないじゃん
って言うのは突っ込まないで下さい。