ちかちか点滅する赤緑のランプ
次々とデータを流すモニタ
暗いラボに居ながら手元に目をやる
光るそれらを照明代わりにして

ちょっとだけ読み返して
あたたかい気持ちもう一度貰ってから
よし、とペンを持つ
思った事をここに書き移すんだ

内容はボクのこと
あなたに知ってもらいたいこと
最近どんなことがあったかな
ペンを持つ手で頬杖つきつつふと考える

これも含めて楽しい時間
頭の中で出来るだけまとめてわかりやすく
文章にしてあなたに読んで貰うよう
笑顔になるあなたを想像しつつ

書きたいことはたくさんあるけど
なるべく短くわかりやすく
読みやすさにも気を配って
でもたくさんのことを書きたいんだ

迷っちゃうな、時間がかかりそう
早く届けたい、気持ちがはやる
待つのも楽しい時間だけれど
待たせ過ぎるのも失礼だよね

ちょこっと絵を書いてみようかな
あまり得意じゃないけれど
それで少しでも喜んでもらえたらいいな
拙くてもきっと心は伝えられるから

少しでも華を添えられたらいい
字も丁寧に、色を使いつつ
でもハデにはならないように
これで楽しんでもらえたらいいんだけど

字、間違ってない?
変なこと書いてない?
恥ずかしいことにならないように
でも読み返す時が一番恥ずかしい

封筒に宛先を書く
大丈夫、もうソラで
すらすら書けるから
封をし切手を貼ったら部屋を出た

さぁ行け、ボクの小さな分身
あなたのもとへ、キミはあなたのその手で
直に触れてもらうボクの心のパーツだ
ボクの代わりに、組みあがったキミが傍にいたらいい

こんどは香りもつけてみようかな
お気に入りのクチナシの花がいい
目の前にある、あなたの前にもあるこの
万能な便利屋さんより絶対に勝る部分

こっちに書き込んでみれば
「今日手紙を出しました」
「わかりました、楽しみにしています」
ほら、すぐ返ってくる

心待ちにしてもらえて、ありがたいな
いつ届くかな、楽しんでもらえるかな
いつお返事くるのかな、そうしたら今度
どんなことが書いてあるのかな

また読み返して
あたたかい気持ちになって
これは大事なあなたの心の一部だから
大切にまた仕舞おう

いつか組みあがるように
たくさん部品を集めて
たくさん部品をあげて
離れていても心を傍に置こう。





































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レトロでローテクが好きだ
とハイテクを駆使して叫ぶ。