CNCミニ旋盤のページ

CNCの作成は自作フライス→自作旋盤→プロクソンのマイクロフライスと続きましたが
プロクソンの手軽さと加工性能から、小さいCNC旋盤も作ってみたくなりました。

先ずはチャックの入手からですが、80mm以上の3爪チャックはオークションなどで沢山出ていますが
50mmのモノは無く、サカイカメラやプロクソン等のオプションはかなり高価になってしまいます。
その為、KS-200など小さい旋盤を購入しようかとも考えていましたが
幸いにも、オークションで見つけることが出来たました。
オマケに購入したチャックは、全面焼入れ研磨された非常に高精度なチャックでした
(メーカーは分かりませんが時計旋盤で使うような感じです)

スピンドルは以前に作成した自作CNCフライスのベアリングをそのまま代用しています
 

XZの機構はミニ旋盤らしく、プロクソンのマイクロフライステーブルをそのまま使うようにしましたが
Z軸のストロークを長くするために、Y軸拡張で余っていた標準部品を繋いでいます
(但し、ロットの違いからか蹴動面に段差が有ったので、フライスで加工し直しています)

X軸、Z軸のステッピングモーターも有り合わせなので、統一性はありませんが
ここまでの作成は短時間ですみました。
 

スピンドル用のモーターは新規に購入したのですが、高速回転と低速トルクを考えて決定。
モーター=41K-G599
ドライバー=KR535G
モーターは多摩川製ですが、どちらもテクノドライブから購入。
 

ツールチェンジャーも手元にあったハーモニックドライブに2相モーターを合体して作成しています
 

ドライバーその他のケースは、プロクソンフライスと同じように旋盤の下に収納できるように作成

<ねじ切り加工>
回転制御が出来るスピンドルにしたので、ネジ加工に兆戦しました

はじめに、Mach3Turnに回転位置をフィードバックするためにセンサーを取り付けます
切り欠きの付いた円盤を回転軸に取り付けるのですが、スペースが無かったのでカップリングに挟んでいます
センサーは、フォトインタラプタと呼ばれるもので受光部を遮断する事で回路をON/OFFします。

実際に組み込んだ様子→ 
3本ある配線は、基盤からの5Vとグランドとインプット信号用

次はMach3Turnの設定です
センサーの信号はInputSignalsのIndexに設定します

スピンドルモーターのピン設定は各軸用の設定と同じです

スピンドルの詳細設定では、ステッピングモーターの指定と
回転位置のフィードバックを有効にします
ClosedLoopを有効にする場合は、遅いCPUのパソコンでは処理が追従しないので無理のようです
(実際には無効にしておいて、問題ありません)

設定やセンサーが正常に出来たら、指定した回転数とは別に実際の回転数が表示されます

<プログラムの作成>
Mach3Turnでは、対話形式のCAMが用意されています
ネジサイクルの場合は加工長さやピッチ、回転数等を指定すると
数行のNCデータが作成されますが、ネジ加工の部分はG76X..Z..Q..P..J..L..H..I..C..の1行で出力されます。

画像は実際のネジ加工の様子です→ 
動画はこちらからご覧頂けます

Mach3TurnのG76によるネジ加工について紹介しているのは、このページが国内初だと思います。
さらに詳しい情報など、ご質問がありましたら掲示板にてお問い合わせ下さい。

球面加工の動画(2008/1/20)

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