X JAPAN ピアノ・ソロ譜

 このページでは、市販されているX関係のピアノ・ソロ用楽譜のうち、管理人が所持しているものについて、弾いてみた感想やおすすめ曲などを書いています。今後、Xのピアノ・ソロ楽譜の購入を検討されている方などの参考になればと思います。
− 目  次 −
楽 譜 名出 版 社全体的感想
Eternal Melody 〜永遠へのメロディー〜カワイ出版
X JAPAN  Best Collection 〜Piano Solo〜カワイ出版
X JAPAN  Ballade Songsドレミ楽譜出版★★
X JAPAN  PIANO SOLO INSTRUMENTSドレミ楽譜出版★★
Eternal Melody 2 PIANO SOLOドレミ楽譜出版★★★
ANNIVERSARY -piano part-FILIA REGIS★★★
ART OF LIFE -prelude-FILIA REGIS★★
DAHLIAFILIA REGIS
GOOD-BYEFILIA REGIS★★
Unfinished -pour piano et voix-FILIA REGIS★★
○「全体的感想」について:★★★最高!ファン必携の書。
 ★★良かったです。満足。
 普通又はそれ以下。

※FILIA REGIS=オンライン楽譜出版社



Eternal Melody 〜永遠へのメロディー〜
全体的感想: 出版社:カワイ出版

[収録曲]
  1. Vanishing Love  5. Unfinished  9. Week End
  2. Amethyst  6. Say Anything  10. Rose of Pain
  3. 紅  7. Silent Jealousy  11. Tears
  4. Endless Rain  8. Es Durのピアノ線


Eternal Melody楽譜  アルバム「Eternal Melody」のアレンジに忠実にしたがって再現されているが、いかんせん音数が少なく、ショボい印象を受ける譜面である。そもそも、オーケストラをフルに活用した楽曲を、無理矢理ピアノ曲に編曲しているのでそのような印象を受けるのも仕方がないのかもしれないけど。

 「Week End」及び「Rose of Pain」はけっこういける。前者は、もともとのオーケストラアレンジが凝っていて面白かったため、ピアノ曲としてもけっこう楽しめるものとなっているし、後者はこの本の中で最もピアノらしい響きが堪能できるものになっている。他では、「紅」が個人的によかった。とても推進力のある転調の嵐で、弾いていると自然にテンションが上がってくる(笑)。
 難易度的には易しめの曲集だが、「Silent Jealousy」において、左手3度を弾きつづける箇所は何気にしんどかったりする。

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X JAPAN  Best Collection 〜Piano Solo〜
全体的感想:  出版社:カワイ出版

[収録曲]
  1. Longing  5. Rose of Pain  9. X
  2. Rusty Nail  6. 紅  10. Silent Jealousy
  3. Endless Rain  7. Alive11. Unfinished
  4. Say Anything  8. Standing Sex12. Tears


BestCollection  初級者向けに易しめにアレンジされた曲集。Say AnythingやRose of Painなど、原曲のキーがフラットやシャープの多い曲については、フラットやシャープの少ない近くの調性に移調されていて譜読みしやすくなっているため、ピアノを始めたばかりの人でXの曲が弾きたいという人は、この曲集はうってつけの曲集だと思われる。ただ、移調してある曲については原曲の雰囲気が少し失われていることについては否定できない。

 「X」や「Standing Sex」など、意外な曲目も収録されているし、「Silent Jealousy」の冒頭のピアノソロは原曲にほぼ忠実なので、YOSHIKIのピアノプレイを手軽に楽しむこともできる。随所随所で、良いところがある曲集だ。

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X JAPAN  Ballade Songs
全体的感想:★★  出版社:ドレミ楽譜出版

[収録曲]
  1. Forever Love  5. Tears  9. Say Anything
  2. Rusty Nail  6. 今を抱きしめて  10. ALIVE
  3. Crucify My Love  7. Voiceless Screaming  11. Es Durのピアノ線
  4. Longing  8. AMETHYST  12. ENDLESS RAIN


 「バラードソングス」なのに、なぜか「Rusty Nail」が混入しているという、ちょっと面白い曲集。他の二つのドレミ出版の楽譜と違って、編曲者による演奏上の注意点が記載されているところが嬉しい。また、難易度的にみても、他のX関連の楽譜と比較すると難しいわけでもなく、易しいわけでもないといったバランスのとれたアレンジになっているため、多くのピアノ&X愛好者におすすめできる曲集といえると思う。

 収録曲の中では、「Rusty Nail」が意外に良かったりする。テンポ通り弾けばピアノでもそれなりにサマになる。中間部のギターソロをそのままピアノで弾くのは意外に爽快。
 その他には、個人的には「Es Durのピアノ線」、「ALIVE」などが良かったが、特に気に入っていてよく弾いているのは「Voiceless Screaming」。原曲では全くピアノが登場しないが、ピアノで弾いてこんなに映える曲だとは思わなかった。左手が若干忙しい曲だが、非常に充実感を覚えるアレンジだと思う。

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X JAPAN  PIANO SOLO INSTRUMENTS
全体的感想:★★  出版社:ドレミ楽譜出版

[収録曲]
  1. Forever Love  5. Say Anything  9. The Last Song
  2. Longing  6. Unfinished  10. AMETHYST
  3. Endless Rain  7. Tears
  4. Crucify My Love  8. Alive


X JAPAN  PIANO SOLO INSTRUMENTS  何の解説もコメントもついておらず、「とりあえず作ったから、あとは勝手に弾いとけ!」とでも言わんばかりの愛想のない曲集であるが、全体としてアレンジが秀逸で、ピアニスティックな響きが得られるように特に配慮されているため、個人的にはとても気に入っている曲集。ちなみに、お手本演奏CDがもれなくついている。
 ピアニスティックな演奏効果が得られるように、楽曲中の随所にオリジナルでは聴くことのできない音や和音などを加えているし、前奏や間奏、締めくくり方などには特に独自のアレンジを加えている。そのため、Xのオリジナルに聴きなれた人からしてみれば違和感を感じる箇所が多々あることは否めない(←私も最初はその違和感に慣れるのに苦労した)が、弾いたときの満足度はけっこう高い。ただし、そういった理由から、難易度は他の曲集に比べて若干高めになっている。

 なかでも特におすすめしたいのは、「Endless Rain」。サビにおいて、幅の広い左手伴奏にのせて右手でメロディーを歌う瞬間はかなり幸福感を覚える。また、シンプルにアレンジされているサビとは対照的に、前奏や間奏においてはけっこう自由度の高いアレンジがなされており、この部分だけ弾くと、まさかこれが「Endless Rain」の一部だとは思わないだろう。しかしこのアレンジがまたピアニスティックな効果に溢れており、全体として「アレンジもの」を感じさせない、完成度の高い一大ピアノ作品となっている。
 次におすすめできるのは「Unfinished」。音数自体はあまり多くなくシンプルなアレンジだが、そのおかげである種独特の「寂寥感」に満ちており、Xのオリジナルとはまた違った魅力を見せつけている。

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Eternal Melody 2  PIANO SOLO
全体的感想:★★★  出版社:ドレミ楽譜出版

[収録曲]
  1. Unnamed Song  5. I'll be your love  9. Forever Love
  2. Seize the light  6. Kimi Dake Dakara  10. Anniversary
  3. Without You  7. Red Christmas
  4. Longing  8. Imawo Dakishimete


EM2  CDから聴こえてくる音を、とりあえず機械的にそのまま譜面に落としといてやったから後はご勝手に、とでも言いたげなほど冷徹で容赦のない曲集である。言うまでもなく、何の解説もコメントもついていない。しかしながら内容は非常に充実しており、純粋に演奏会用ピアノ曲集としても活用できるのではないかと思うほど演奏効果にも溢れている。それゆえ難易度はやや高めで、市販されているX関連の曲集の中では文句なしに一番難しい。

 完全にノーカットで、オリジナルの音源に驚くほど忠実にアレンジされている。「Without You」のカデンツァなどもそっくりそのまま譜面化されていたりして、非常に弾き応えがある曲集だ。
 全ての曲がおすすめできるのだが、特にオススメなのは「Without You」、「Longing」、「Red Christmas」、「Anniversary」あたりかな。
 「Without You」は、何よりもあの優しい旋律を自分で奏でる瞬間、天にも昇るような幸福感を覚えるし、「Longing」や「Red Christmas」は、鎮魂歌にも似た落ち着いたムードで、美しいメロディーとともに「ピアノの音」の響きが堪能できるし、「Anniversary」はあまり難しくないのに派手な演奏効果があって、あの甘美なYOSHIKIメロディーを楽しむこともできる…。

 なかなか言葉で伝えるのは難しいですね。とにかく、この曲集の感動は、弾いてみないと分からない。管理人一押しの曲集です。

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ANNIVERSARY -piano part-
全体的感想:★★★  出版社:FILIA REGIS

anniversary  題名の通り、ピアノ協奏曲ハ短調「ANNIVERSARY」のピアノ独奏部を忠実に再現した楽譜。YOSHIKIが弾いた音のみを完全に採譜したものであり、オーケストラによるメロディー等は一切省かれている。そのため、オーケストラのみの演奏になる箇所は休符表示されている。

 この曲のピアノパートは、派手な演奏効果を誇るが、演奏自体は比較的容易である。非常に手になじみやすい音型ばかりで構成されており、基本的なスケールと和音の練習をきっちりとやっていればすぐに弾けると思う。ピアニストがピアニストのために書いたといえる楽曲だ。
 また、譜面には多くの運指が書かれているが、これらはYOSHIKIが用いた運指にほぼ完全準拠しているそうだ。音符だけでなく運指までYOSHIKIのものに準じているので、自己流を取り入れずに、そっくりそのままこの譜面通りに弾けば、YOSHIKIとフュージョンできるということになる。そういった意味でも「全体的感想」を★三つにし、ファン必携の書とした(笑)。

 クライマックスで、主旋律をフォルティッシモで奏でる箇所は感動的だ。ここをオーケストラと共演する気分というのは、どんなものなのだろうか…
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ART OF LIFE -prelude-
全体的感想:★★  出版社:FILIA REGIS

 1993年の大晦日ライブで披露された「ART OF LIFE」の、冒頭部(YOSHIKIとTOSHIの二人だけの演奏部分)を採譜し、「prelude(前奏曲)」と称して発行したもの。

 このライブでのYOSHIKIのピアノ演奏はカデンツァ的パッセージが多く、しかもCDからでは聞き取りにくい箇所が多いため、よくここまで採譜したなあと舌を巻くような楽譜だ。ライブ通り、基本的に伴奏スタイルで進行し、ラストはカデンツァ及び不協和音の叩きつけで終わるため、一つのピアノ曲として演奏してもあまり感動はないが、やはり、「YOSHIKIが弾いた譜面なんだ」と強く認識しながら弾くと、何ともいえない幸福感に満たされる。

 ちなみにこの楽譜では、ライブでYOSHIKIがミスタッチした箇所を、正しいと考えられる音に書き換えている。

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DAHLIA
全体的感想:  出版社:FILIA REGIS

 DAHLIA TOUR FINAL 1996において、ToshiのMCの最中にYOSHIKIがピアノで弾いた「DAHLIA」の楽譜。ライブのときと同じように、サビを繰り返し演奏するのみ。
 こんな楽譜まで出ているのが嬉しくて、何となく買ってみたが、普通でした。でもやっぱり「DAHLIA」の旋律は文句なしに美しい…。ピアノでゆったりと弾いてみるとそれが余計に引き立つような気がした。

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GOOD-BYE
全体的感想:★★  出版社:FILIA REGIS

GOOD-BYE 1999年に発売された「hide TRIBUTE SPIRITS」において、YOSHIKIがピアノ独奏用アレンジを行い、自らピアノ演奏をした「GOOD-BYE」の楽譜。全くもってYOSHIKIらしい、怒涛のアルペジオ攻めの編曲となっているが、サビにおいてゆったりと流れるメロディーとアルペジオの伴奏は、どこか懐かしい気持ちにさせてくれる雄大さをもっている。実際に弾いていても、サビの部分が一番感動する。幅の広いアルペジオをいかに雄大に弾きこなすかが重要なポイントだと思う。
 間奏のピアノ独奏部は、若干忙しいが演奏効果に優れているため、弾いていて気持ちがいい。特に32分音符で上まで駆け上がるパッセージは大変に美しい。手を素早く移動させなければならない箇所が多いので少し大変ではあるが、きっちり練習して完璧に弾きこなしたいところ。この部分をトチることは許されない。

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Unfinished - pour piano et voix -
全体的感想:★★  出版社:FILIA REGIS

unfinished  DAHLIA TOUR 1995-1996に於いて演奏された「Unfinished」を基礎にして作成された楽譜。「Unfinished」のピアノ伴奏は、Xのバラードの中で技巧的に最も難しいものだと思うが、ここで作成されている版はライブ音源を基にしているため、アルバム「BLUE BLOOD」に収められているものよりは若干難度が下がる。

 間奏部のピアノソロは本当に美しい。短いけれど、ここを弾いている瞬間は至福の時である。心をこめて歌い上げたいピアノソロだ。
 クライマックスの32分音符の流麗な流れは、粒を揃えて美しく弾きこなしたいところ。ホ短調の自然短音階の変形版ともいえるパッセージだが、ここをいかに流麗に弾くかによって曲の印象ががらりと変わる。ossiaで取り上げられている、アルバム「BLUE BLOOD」に収められている伴奏形(3度のスケール)が弾ければ、さらに感動的なクライマックスにすることができる。

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