ART OF LIFE唯一のライブ演奏を映像化したものである(オーケストラとピアノのみの演奏は以前に一度だけあった
ようだが)。
また、このライブのアルバムが、「ART OF LIFE LIVE」として98年にリリースされているが、はっきりいってあまりお
すすめできるアルバムではない…。というのも、下にも書いているが、このライブの完成度が高すぎるため、93年に
発売されたオリジナルアルバムを聴いているのとほとんど変わらないからである。
「驚くほど完成度が高い。」・・・これが第一印象だった。 まあ、そのように思った最大の原因はTOSHIにある。こんなことを言うのは失礼かもしれないが、TOSHIはライブの場合、ピッチが若干低くなっていたり、苦しみあえぐようにかすれかすれの声で歌っていたりすることが多いのだが、このART OF LIFEの場合、そのようなことが全くといっていいほど見受けられないのだ。ほぼ完璧に歌い上げられており、ヴォーカルに関してはCDを聴くよりもこちらのライブ演奏を見るほうがよっぽど面白いし、感動する。まあ、時折「口パク?」あるいは「編集?」と思ってしまうような部分もあるのだが…。ファンとして、「そんなことはけっしてありえない!」と強引に思い込むことにしている。 では、個人的に好きな箇所を挙げてみると…
ハープシコードによるせわしない感じの間奏を終えた後のバラード調のフレーズ。YOSHIKIの力強い叩きっぷりがとてもカッコいい。渾身の力をこめて叩いているという印象を受ける。 13分頃
長い間奏の後再びバラード調のフレーズが現れるが、今度はここのTOSHIがカッコいい。YOSHIKIの後ろで両手を広げながら雄大に歌い上げている姿に惹き込まれてしまう。 |
ピアノソロ
補助のピアニストが最初ずっとピアノを弾きつづける。「YOSHIKIは一体いつ出てくるんだ?」と思っていると、補助の人がピアノを弾き始めてから約3分後にやっと登場。「遅い!」といった感じである。 このピアノソロの中で個人的に特に好きなのは、手首から先を全て使って鍵盤を叩きつけるプレイだ。狂気的な雰囲気が非常によい。 それから、このピアノソロに限らずYOSHIKIのピアノ演奏全てに言えることだが、YOSHIKIのピアノ演奏というのは身体全体の動きこそは派手で激しいものの、その他の細かい点(鍵盤に対する手の置き方等)は本当に基本に忠実、といった印象を受ける。ピアノの習い始めの頃に必ず言われる、「お団子をつかむようなイメージで手を丸く保ちなさい」という教えを忠実に守っている感じである。素晴らしいことですね。
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