Title9-3.GIF (2758 バイト) パルティア王国 <王朝概説>  

EMPIRE of PARTHIANS(Arsaces)

開祖 アルサケス1世 Arcaces 支配民族  パルニ族
興亡 BC248年〜AD226年 首都  ヘカトンピロス

建国

 カスピ海東方の遊牧民ダーハイ族の分派パルニ族の首長アルサケスは弟ティリダテスとともにセレウコス朝シリアの総督を追い、パルティアを建国。アルサケス1世は統一なかばに戦死した。 アレクサンドロス大王の部下の将軍たちがティグリス川以東に関心を示さず、事実上放置されたことも幸いした。

中興

 兄の後を継いだティリダテスはセレウコス朝の支配を脱した。(中国名安息はアルケサスに由来)アルケサス2世は領土の拡大、国内改革、新都ダーラ建設などパルティアの基礎をつくった。スキタイの侵入を受けたが、これを退け九代目のミトリダテス2世の時にメソポタミアからインダス川に至る広大な領土を有し、 農耕と通商の要衝を押さえ、最盛期を迎える。ローマはカルタゴとの地中海覇権争いのため東方には関心は示せなかったが、その後西方から覇権を拡張し、パルティアとメソポタミアをめぐって長い闘いが続いた。

滅亡

 AD207ヴォロガセス4世が没すると、王位争奪の内乱が始まる。220年ペルシアの王侯アルデシールの反乱が発生。226年アルデシールに滅ぼされる。アルデシール1世はササン朝を創始した。

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パルティア(アルサケス朝)歴代国王
アルケサス Arsaces BC250〜BC248
ティリダーテス1世 Tiridates I BC248〜BC211
3 アルタバヌス1世 Artabanus I >BC211〜BC191
4 プリアパティウス Priapatius >BC191〜BC176
5 フラアテス1世 Phraates I BC176〜BC171
6 ミトリダテス1世 Mithradates I BC171〜BC138
7 フラアテス2世 Phraates II BC138〜BC128
8 アルタバヌス2世 Artabanus II BC128〜BC123
9 ミトリダテス2世 Mithradates II BC123〜BC87
10 ゴタルゼス1世 Gotarzes I BC87〜BC80
11 オロデス1世 Orodes I BC80〜BC75
12 シーナトルケス Sinatruces BC75〜BC69
13 フラアテス3世 Phraates III BC69〜BC57
14 ミトリダテス3世 Mithradates III BC57〜BC55
15 オロデス2世 Orodes II BC57〜BC37
16 パコルス1世 Pacorus I  ? 〜BC38
17 フラアテス4世 Phraates IV BC38〜BC2
18 ティリダーテス2世 Tiridates II BC30〜BC25
19 フラアタケス Phraataces BC2〜AD4
20 オロデス3世 Orodes III 4〜7
21 ヴォノネス1世 Vonones I 7〜12
22 アルタバヌス3世 Artabanus III 12〜38
23 ティリダテス3世 Tiridates III 36
24 キンナムス Cinnamus 37
25 ゴタルゼス2世 Gotarzes II 38〜51
26 ヴァルダネス Vardanes 39〜48
27 ヴォノネス2世 Vonones II 51
28 ヴォロガセス1世 Vologases I 51〜80
29 パコルス2世 Pacorus II 78〜116
30 アルタバヌス4世 ArtabanusIV 80〜81
31 オスロエス Osroes 109〜129
32 パルタマスパテス Parthamaspates 117
33 ヴォロガセス2世 Vologases II 106〜147
34 ミトリダテス4世 Mithradates IV 128〜147
35 ヴォロガセス3世 Vologases III 148〜192
36 ヴォロガセス4世 Vologases IV 191〜207
37 ヴォロガセス5世 Vologases V 207〜223
38 アルタバヌス5世 Artabanus V 213〜227
39 アルタヴァスデス Artavasdes 227〜229

参考資料;『世界人名辞典(東洋編)』 東京堂出版