第三回定例議会 人・まち・風 ――こども食堂 かくしょうじ
共に考えよう 参加と協働のまちづくりを進めるために 「参加と協働」と聞いてどんなことを思い浮かべますか? 市民自治とは市民と行政が力を合わせ、市民の意見を活かしたまちづくりに取り組むことです。 本当に市民が主役のまちづくりになっているのかどうか、サービスをする側、受ける側になりがちな行政と市民の関係から一歩踏み出して、「共に考える」という視点から質問しました。 制度や言葉だけが独り歩きしていないか、検証が必要です。策定から12年経ち、市としてこのプログラムをどう活用していくのかを質問しました。 市民活動の活性化に向け、活動の「場」として可能な限り公共施設を提供。担い手となる新たな「人材」の発掘のためイベントなどを活用している、という答弁でした。 市民力を高める講座を 生活者ネットワークが政策の一つに挙げている「大事なことは市民が決める」ためには、様々な場面で、市民が共に考え協働することで暮らしやすくなっていく実感を持つことが必要です。市民同士の話し合いで合意できる結論を出すための市民ファシリテーターの養成は有効であると考え、市民ファシリテーター養成講座を実施している小金井市や、静岡県牧之原市の事例をあげて提案しました。 これに対する答弁は、公益的な活動を支援する市民活動支援センターの各種講座の開催や相談業務などに加えて、大学と連携して実施した先進市の取組事例も参考にするとのことでした。 調布駅前広場の整備にあたって、市民が樹木の伐採や整備計画の説明・変更等を求めており、お別れ会も開催された「タコ公園」の閉園等、市民の憩いの場の変容に戸惑いの声も聞かれます。 大規模事業では、市民にとっての情報の分かりやすさやタイミング、地域への出張説明会の開催などが重要です。説明会で出た意見を共有し、対話する機会を積極的につくるべきです。 現在市民から様々な意見をもらっているので、市として可能な対応について検討を重ねているところという答弁でした。 私自身も男女共同参画推進センターなどで市民委員として協働する機会があり、思いが伝わらないと感じたこともありました。議員として市民と行政がもっと言葉を交わし、信頼感をもって前向きな議論ができるよう働きかけていきます。
第3回定例会は、前年度の決算審議が主な議題となります。歳出総額の47%を占める民生費は、障がい者、高齢者、子ども、生活困窮者などへの福祉施策なのでほとんどが厚生委員会で審議されます。生活困窮者対策として若年者への住宅支援相談や地域福祉コーディネーターの全地域配置を求めました。 他に、保育園・学童の待機児対策、「すこやか」と男女共同参画推進センターとの連携、地域の福祉人材の育成、総合福祉センターで始まった学習支援事業などについて質疑、要望を行ないました。 決算総体としては、過去最高となった歳入総額約926億円から、市の貯金である基金を全体で約60億円を積み増したことを評価し、引き続き公共施設の維持保全や中心市街地整備の費用が見込まれるため、更なる積み増しを求めました。 鉄道跡地西端の公園整備を市民参加と協働で実現すること、わかりやすい情報提供と市民の声を反映させた実効性あるまちづくりを求めた上で了承しました。 視察報告 京都市では、適正管理等の条例制定、空き家発生を予防する相談会やマッチングイベント、まちづくりモデルプロジェクト等、地域状況に応じ、空き家に対する柔軟性のある考え方が重要だと感じました。
明石市でも、条例制定することで基本的人権を保障し差別のない社会形成が進み、障がいのある人もない人も暮らしやすい社会の実現に向けた施策の展開が図られていることに感銘を受けました。
前半は議会報告、後半は委員会ごとのグループに分かれて話し合います。議員と直接話す機会でもありますので、是非、ご参加ください。
生活援助は残るのか… これに対して委員の間でも、また国会での論戦でも、「介護離職ゼロ」という目標に反する政策であるとして反発する声が強く上がり、今回の議論では生活援助のカットは行なわれない見通しになりました。
しかし、介護保険の将来に不安が無くなったわけではなく、いつまたこの議論が蒸し返されるか油断はできません。そもそも何のための介護保険だったのか、改めて振り返り、介護の当事者からの声をしっかり届けていくことが必要です。 現在の要介護1・2の方への生活援助サービスは、対象は一人暮らし・障がい者の場合だけで、同居人がいる人は利用できません。
生活援助には家事代行とは違い、認知症状の悪化を見逃さないようにしたり、生活の中での不安を解消し、活動意欲を持ってもらうという役割もあります。専門的な知識を持つ生活援助サービスの利用で、やっと高齢の親の在宅介護ができているという家庭は少なくありません。 今回の議論には出ませんでしたが、軽度者へのデイサービス利用などにも議論が及べば、介護離職の増加は避けられません。さらに、被介護者に認知症状がある場合、軽度であっても長時間目を離すことができず、介護者は気の休まる時間がありません。認知症の家族を介護している当事者からは、「起きている時間の9割を介護者のために費やす」という声もあります。 また、軽度のうちから生活援助を受けることで重度化を予防し、結果として介護保険の負担も減らすという理念が発足当時にはありました。ただ対象者の増加による介護保険財政の悪化を理由に、なし崩しにすることは許されません。 老後を安心して過ごすための保険です。現場の医師からは重度の要介護者に対して医療はどうあるべきかという問題提起もなされています。老いを迎えた時に自分はどんなふうにしたいのか、自分のこととして考え家族や友人と気軽に話せる環境を市民の側から作っていきましょう。
こども食堂 かくしょうじ 先進国の中で、突出して子どもの相対的貧困率の高い日本。経済的な理由など困難を抱える家庭の子どもに、地域の大人たちが中心になって温かい食事を提供する「子ども食堂」が広がってきています。
調布市内でも二か所で開設されています。富士見町の覚證寺(かくしょうじ)では、今年4月にプレオープン、5月から第1・第3木曜日の月2回実施し、毎回20人前後の子どもたちが集まります。ほとんどが近くの石原小の小学生ですが、幼児や中高生、親子も来て和やかに夕食を楽しんでいます。
地域での顔の見えるつながりを大切に、支えるスタッフも住職ご夫妻をはじめ、地域のPTAや中高生のための公共施設(CAPS)の職員、民生委員の方がたのほか、社会福祉士を目指す学生ボランティアなどが、調理や子どもたちとのふれあいを担っています。 今年度の社会福祉協議会の地域福祉活動支援事業として認められ、期限付きの助成金を受けている他、近隣農家や畑ボランティアからの野菜の寄付などもあり、季節感のある献立が組まれています。9月15日のメニューは、十五夜にちなんだ卵巾着、秋刀魚・鶏肉のから揚げ、サラダ、さつま芋ご飯、卵スープ、お店から差し入れられたサーターアンダギーもありました。美味しそう!
覚證寺では、子ども食堂のほかにも、夏休みには宿題サポートや工作教室を開催したり、調布中NGOとして卒業生による調布中の生徒への定期試験前の学習支援や、若者と保護者を対象とした相談会も行われています。 核家族化、ご近所との関係の希薄化が進む中、家庭や学校以外で、大人たちに見守られながら子どもが育つ環境を地域に作っていくための活動の場になっています。
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