第二回定例議会 人・まち・風 ――調布にオフグリッドハウスが!
児童養護施設退所者への自立支援を 施設退所後の大学進学者はおよそ12%、全国平均は53%と大きな差があります。生まれた環境でこどもの将来が左右されないよう、切れ目のない支援が必要です。 住まいの確保 答弁は、退所者を特に住宅確保が必要な人として、調布市居住支援協議会で民間賃貸住宅への円滑な入居ができるよう、検討を進めるということでした。 特に、日本の奨学金の場合ほとんどが貸与型のため、大学卒業と同時に多額の借金を背負うことになり、結婚や子どもを持つことを諦めてしまうなど、若者の将来不安が大きな社会問題となっています。国でも議論されていますが、先は見えません。 施設退所者は家族に頼れる状況はほとんどなく、課題は大きくなります。世田谷区「せたがや若者フェアスタート事業」では、基金による月3万円の給付型奨学金のほか、住宅支援、居場所・地域交流支援が開始されました。学ぶことで未来への選択肢が増え、貧困の連鎖を食い止めることになります。退所者への給付型奨学金の創設を求めました。 都は、平成24年から自立支援コーディネーターを配置しましたが、施設職員と兼任のため多忙をきわめています。施設のこども達のケアのかたわら、進学・就労といった退所者の相談に乗るなど、手一杯という状況となっています。 退所後の若者達にとって、安心できる生活へと結びつけるために相談しやすい環境整備を求めました。 答弁は、退所者に対する支援は本来国や東京都が講ずるべきであり、可能な支援について都、国に要望を上げていくということでした。
「議員提出議案について質疑・討論を求める陳情」ネットは採択要求 この陳情の背景には第一回定例会で、同じく「保育所の待機児解消への施策を求める」という意見書の一つが採択され、もう一方は否決されたことにあります。なぜ?という疑問が陳情の根底にあります。 市民に分かりやすく、ひらかれた議会運営を目指し、市民への説明責任を果たそうとするなら賛否の理由をきちんと述べるのは当然です。ネットはこの陳情の採択を求める討論を行いましたが、これに対する反対討論もなく多数決で否決されました。この状況自体、議会改革が目指している方向とは逆だと考えます。
議会報告会開催
私は実行委員として、他の自治体の生活者ネット議員と情報交換しながら、議会報告会の運営を工夫していきたいと思っています。ご意見がありましたら、お寄せ下さい!
国民総生産に占める教育予算が先進国の中で最も少ない日本では、教育費は家庭が負担するものという意識が根強く、特に塾の費用は家計を圧迫しています。家庭の教育力頼みの公教育のあり方にも問題があると言えます。 その弊害は、生活困窮世帯の子どもたちに一番に現れます。教室の中でわからないまま置いていかれ、自信を無くして学びから離れてしまう子どもたちもいます。 貧困は、単にお金がないということだけではなく、学力格差や不登校、就労の困難さや、人やコミュニティとの関係性や自己肯定感・意欲の喪失など、子どもの成長全般に大きな影響を及ぼしています。 親の収入が子どもの教育格差になって未来の選択をせばめることのないよう、総合的な対策、特に教育支援が必要です。 わかる喜びと学ぶ意欲を育てられる機会を設け、高校進学への希望が持てるよう、子どもだけでなく保護者の意識を変えていくような支援が必要です。
市内で広がる学習支援 学習支援は、児童扶養手当や就学援助等を受給している家庭の中学生等を対象に、有償の大学生ボランティアが、高校進学に向けたマンツーマンの指導を週3回行なっています。わかるまで自分だけのために教えてくれる人がいること、大切にされているという実感は、自己肯定感と希望につながります。 今年4月に希望の高校への進学を果たした生徒が「絶対ここに来た方がいいよ」と後輩に紹介するケースもあり、開始から今年5月までの利用者は延べ274人、現在の利用登録者は約40人と周知が進んできています。約50人の学生ボランティアが登録し、シフト制で担当しています。
また富士見町で、生きづらさを抱えた中高生や若者に居場所を提供しているNPOキートスでも、元教員らによる1対1の学習支援が行われています。ほかにも、市民による学習支援が行われており、子どもたちを支えようという思いが広がってきています。 また、「ここあ」には不登校の中学生も通ってきていますが、調布市では100人の中学生が不登校です。実際の利用者数から考えると、必要とする親子が相談や学習支援につながっていないことが考えられます。学校と連携し情報を共有することで、よりその子どもにあった支援や声かけができるのではないでしょうか。 足立区の子どもの貧困対策実施計画では、プロジェクトの3本柱のひとつに教育・学びを据え、学校を「プラットホーム」とし、教育による学力保障や、関係機関との連携などの学びの環境整備や居場所作りなど、総合的に取り組むとしています。 調布市でも、学校外でも学習支援を進めるとともに、学校のあり方を考えていくことが必要です。
調布にオフグリッドハウスが! 「オフグリッドハウス」をご存知ですか? グリッド(Grid)は「送電網」のこと、オフグリッドハウスは「送電線が電力会社とつながっていない家」という意味になります。電力の売買はせず、自前で発電をしてそれを使う、電力自立の家です。多くは太陽光で発電し、蓄電池にためて使います。
外観
送電網から送られる大量の電気を存分に使うのではなく、自分で発電した電気を大事に使うという生き方を選ぶことでもあります。
蓄電池
室内
参議院議員選挙を終えて
友人と投票を呼びかけるスタンディング |